もうすぐ、学校は夏休みに入る。朝から晩まで子どもと一緒の40日あまり。何をして過ごそうかと悩んでいるお母さんも少なくないだろう。子どもが男の子なら、私は間違いなく、ガンプラ(ガンダムのプラモデル)作りに励んだと思う。実は私、高校のとき、プラモデル作りにはまっていたことがある。といっても、建物とか船。春休みの間中、ずっと部屋にこもって、日本の古い民家を作っていたこともある(昔から暗いっ)。でも、娘はプラモデルには興味がない。ならば、何をして過ごせばいいのか。しかも、家事の手抜き、もといっ、効率化が図れるものがいい。そんな都合のいい、夏休み向けの家電なんてあるのだろうか。

今回は、「夏休み、子どもと一緒に過ごすのに適したスイーツ家電」をテーマに集めてみた。一番目は「チョコファウンテン」(タカラトミー)。名前の通り、チョコレートの噴水である。スイッチを入れると、チョコレートが流れ出てくる。フルーツやマシュマロ、パンなどの好きな具材をくしに刺し、流れ出るチョコレートをつけていただく。子どもの大好物であるフルーツとチョコレートを一度に味わえるところが人気だ。作り方は、市販のチョコレートシロップを所定の位置に入れるだけ。スイッチを入れると、自動でチョコが流れ出す。フルーツはスーパーで買った、カットフルーツの盛り合わせを利用。申し訳ないくらい手抜き、もといっ、準備の時間を省ける製品だ。

「チョコファウンテン」(単2乾電池3本使用) ※チョコレートシロップ専用

付属の抜型でパンを形作る

フルーツにたっぷりチョコをつけていただく

ドジっても楽しいチョコの泉

フルーツはピンからキリまで、高級品は驚くくらいの高値がついている。チョコファウンテンなら、チョコレートの味が前面に出るので、フルーツは安価で甘みの低いものでもかまわない。フルーツやマシュマロに飽きたら、パンを型抜きしてチョコにつけるのも楽しい。付属品として、パンの抜型がついている。食パンのやわらかいところに押し当てるときれいに型が抜ける。 たまに、くしからフルーツが滑って、チョコレートの泉にぽとりと落ちる。
「ママって、ださ~」
などと、娘にバカにされムカッとくる場面もあるが、とにかく楽しいし美味しい。 チョコシロップはおよそ1本半ばかり使用する。あまったら、保存用の容器に移し替えれば、再度使える。そのために、チョコファウンテンのチョコシロップを入れる青い皿の隅は、容器に注ぎやすいようにとがった形になっている。こういうちょっとした気配りが嬉しい。

遊び終わったら、パーツごとに分けて、食器洗い乾燥機に入れてしまえば全ては終了。後片付けもたやすい。チョコファウンテンは、夏休みにお母さんの負担を減らしてくれるスイーツ家電であることは確かである。

自宅でつくる生キャラメル

二番目に紹介するのは、「生キャラメルポット」。こちらもタカラトミーの商品だ。"家電"とするには語弊があるが、調理にレンジを使うし、たまには話題のスイーツを取り入れたい! ということで選んでみた。生キャラメルって、なんだか作るのが難しそうなイメージがある。でも、この商品ならば材料を入れて、レンジでチンするだけで出来上がるという。なんだ! 意外と簡単じゃないか。店で売られているブランド品はアレコレ手がかかっているのかもしれないが、この生キャラメルポットでこしらえた生キャラメルは簡単に出来上がる。

材料は生クリーム、牛乳、ザラメ(粒の粗い、ザラザラした砂糖)だけ。レンジに入れてチン、かき混ぜる、再度チンを繰り返して出来上がる。取扱説明書では、チンする回数は最短3回ほどになっている。私の場合は、3回ではまだ緩く、ちょうどよい硬さになるまで、様子を見ながら4回過熱した。

ポットに材料を入れてチン

ちょうどよい状態になったら、すばやくかき混ぜて、型に入れる。冷凍庫で1時間凍らせて出来上がりである。材料の計量やかき混ぜは子どもの得意技。親子で楽しみながらあっという間に完成だ。ナイフで小さく切って、娘と食べた。口の中に入れると、温かさでとろりと溶ける。アイスクリームのような舌ざわりと甘さが優しい感じがしていい。簡単なのに、満足度が高いおやつだ。

やわらかすぎず、焦げ付かず、ちょうどいい頃

口の中でとろ~りとろける

たい焼きに失敗するも再度挑戦

三番目は「親子のたいやきくん」(こちらも電子レンジ使用のタカラトミー製品)。なんと、たい焼きが家で作れるという。材料にホットケーキミックスを使うのがミソである。付属の生地シェイカーに卵、牛乳、粉などを入れて60秒間シェイク。あとは、型に入れてチンするだけ。なんて、今回の製品は簡単に作れるものばかりなんだろう。といい気になって、レンジから出来上がったたい焼きを取り出してみた。しかし、あんこはどこに入れたらいいのだ?

材料を容器に入れて振る

あんこを入れる場所がないっ!

実は、2種類用意されたトレーのうち、"子たい焼き"のトレーは"親たい焼き"のトレーの"くぼみ"をつくる役割も兼用している。すっかり、子たい焼きトレーをセットし忘れていたぐうたら主婦。たい焼きの腹は見事に膨らんで、あんこを入れる場所がなくなっていた。気を取り直して、しっかり子たい焼きトレーをセットして、再度挑戦。今度はうまくいった。なんだ簡単じゃないか(負け惜しみ)。

具材用のくぼみを作るのも忘れずに!

あんこも入っています!

ということで、夏休みだからこそ、親子でコミュニケーション。そんなときにお役に立つ、スイーツ家電を紹介した。次回は、さらにバージョンアップして、家でお祭り気分を味わえる夏休みスイーツ家電を紹介する。次回の原稿を書き終えたら、ダイエットしなくちゃ。

レンジでチンするのでこげないのも◎

イラスト:YO-CO