筆者のフォルクスワーゲン「ゴルフⅡ GLi」(1990年式)は右ハンドルの3速ATモデル。2ペダルなので当然、左足の置き場所をどうするかが問題になる。古いクルマだからフットレストを探すのも大変そうだし……。そんな時に頼りになるのがチューニングブランド「COX」だ。
フットレストの在庫を発見!
さて、件の左足の置き場所問題だが、乗り始めてみると予想通りで、平らな床面に足を置くと体の踏ん張りが効かないし、斜めになっている奥のバルクヘッドまでは残念ながら足が届かない。さてさてどうしようと思いながら、納車後はモヤモヤとした数日間を過ごした。
ここで「そういえば!」と思いついたのが、フォルクスワーゲン(VW)とアウディのチューニングブランド「COX」だ。20年ほど前、ゴルフⅢやⅣに乗って「VWサーキットトライアル」(1990年代後半から2000年代前半に行われていたポカールカップの前座レース)に出場していた頃、お世話になっていた。
早速連絡してみると、さすがにゴルフⅡの右ハンドル/AT車用フットレストはすでに生産中止になっているものの、なんと、在庫が何個か残っているというではないか! すぐにカスタマーセンター(神奈川県足柄上郡中井町)に向かった。
フットレスト(1万9,800円)はブラックの軽量アルミ製。COXのロゴと4本のシルバーのラインが入っている。取り付けに当たった若いメカさんは「実際にゴルフⅡに取り付けるのは今回が初めてです」と話しつつも、そのままではネジの頭部がちょっと飛び出してしまうところを上手に処理し、綺麗な仕上がりにしてくれた。ありがとうございました!
COXボディドクタークッションを試す
Oettinger(エッティンガー)チューンの「ゴルフⅡ GTI」やVW「ビートル」ベースのフォーミュラマシン、ポルシェ「356カブリオレ」など、さまざまなクルマが並ぶCOXのショールーム内には、そのほかにも魅惑的な商品が置かれていた。中でも引っかかったのが「COXオリジナルボディドクタークッション」(1万5,400円/1個)だ。
こちら、腰とシートの間を埋めることで疲労を軽減させるボディドクタークッションを、ゴルフGTIなどで使われる純正のチェック柄のカバーで製作したオリジナル商品。他では手に入らないアイテムだ。カラーはG7(ゴルフ7) GTEのブルー、G6、G7、G8 GTIのレッド、G6、G7 GTDのグレーのほか、G1のブラック、レッド、イエロー(こちらはほぼ完売状態らしい。要確認)がある。その中から選んだのは、明るいグレーに水色のラインが入ったGLiのシートに合いそうなブルーとブラックのチェック柄だ。
同じ柄の「オリジナルシートベルトパッド」(4,400円/1本)も同時に購入(どちらも左右2座席分)したので、結構な出費となってしまった。とはいえ、地味なゴルフの車内がちょっと華やかになったし、100%天然ラテックスのクッション材の性能は、450kmにわたる一般道だけのドライブを試しても全く疲れや腰の痛みを感じなかったことで証明済み(シート自体の性能もあるけれど)。さらに、ゴムの天然成分には防虫・殺菌効果があるというので、間違いないオススメ品だと断言できる。
くすんでサビたワイパーアームを塗装してみた
COXのおかげもあり、どんどん理想の仕上がりに近づいていく我がゴルフⅡ。こうなると、かえってちょっとしたことが気になりだしてしまう。例えば、くすんでサビたワイパーアームだ。
前後のワイパーブレードは納車時に新品に交換したのだが、アーム自体はそのままだったので、かえって劣化が目立ってしまっていた。そこで、自らの手による塗装に挑戦してみた。工程は以下の通り。
①テープなどを使ってワイパーがガラス面に接触する位置の印をつけておく。
②根元のキャップを外すと14mmのナットが顔を出すので、それを緩めてアームを車体から取り外し、U字フックで取り付けられたブレード自体も外す。
③250番以上の目の細かいサンドペーパーでくすんだアームの塗装をはがし、サビを落とす(ある程度、という感じで)。
④塗料は耐久性を考えて、今回はKUREの耐熱ペイントコート(艶なしブラック)を使用した。一度に厚塗りせず、表裏で乾燥のためのインターバルを取りつつ3回ずつ塗り重ねた。
⑤半日ほど乾燥させ、ガラスの印に合わせた角度で取り付けた。ちなみに、Haynesのサービスマニュアルによると、ウインドー下端からワイパーブレードまでの距離がフロントは右55mm、左59mmとなっているのだが、筆者のクルマは右ハンドルで方向が逆向きなため、その反対と考えればいいのかどうかは判断できなかった。また、リアはブレードの端が下から15mmの位置に取り付けるようにと書かれている。
仕上がり具合は、自分で言うのもなんだけど結構いい。そんな満足感に浸りつつリアハッチを開けると、トノカバーを吊り下げるストラップの左側がプツリとちぎれていることを発見。手を入れなければならないところは、まだまだたくさんあるのかもしれない……。