ぐうたら夫婦のいまさら聞けない株式投資入門(21) 仕事も株も頑張りたい! 夜間取引のいろはを学ぼう

株式は基本的に、東証や大証などの証券取引所で取引が行われている時間にのみ売買されているもの。とはいえ、舞込夫婦のように共働きをしている家庭や日中忙しくしている人ほど、取引時間内に株の売買を行うのは難しくなってしまう。もちろん時間外に発注だけしておくことも可能だが、今回は取引時間外であっても株の売買ができるサービス「夜間取引」について、マイカブ君に教えてもらうことに。各取扱証券会社によって手数料や取扱銘柄数などの条件は異なるが、投資の幅を広げてくれるこのサービスをぜひ活用してみよう!

主な登場人物


舞込さとし(32歳)・まゆみ(28歳) 結婚3年目に突入した舞込夫婦。そろそろ子どもも欲しいけれど、お金もかかるし面倒か……と、ついつい会社以外ではぐうたらと過ごしてしまう2人		マイカブ君(年齢不詳) 舞込夫婦のパソコンから突如として現れたネット株の妖精(?)。ネット株の便利さを伝えるために奔走しているが、お化けと間違えられる日々

※この物語はフィクションであり、実在の人物、団体とは関係がありません。

夜間取引は2種類、自分の条件に合う証券会社を選んで取引しよう

いろいろな機能を駆使しつつも、やはり互いに仕事があるため日中の株取引は難しい舞込夫婦。取引時間外に注文をだしておく方法も有効だが、もう少しアクティブに売買できないものかと悩んでいるところへ、マイカブ君が夜間取引サービスについて教えてくれることになる。証券会社ごとに条件が異なるこのサービス、自分の投資スタイルに合うものを選んで、挑戦してみよう。

ただいま～。

さとし、おかえりなさい!

パソコンを見つめてどうしたの?

うん……、やっぱり株って、取引時間内の動きがわからないと損だな～って思って。

う～ん、気持ちはわかるけど、仕事があるから仕方がないよね?

時間を見て銘柄チェックはしているし、時間外でも注文を出してはおけるけど……。

デイトレーダーのようにはいかないよね～。

そうなのよ。夜間でも取引してくれればいいのになぁ～!

実は、夜間でも取引できるカブ～!!

え、マイカブ君本当!?

本当だよ。もちろんできる証券会社はまだ少ないけど、夜間でも株取引が可能なんだ。

証券取引所が夜も営業しているってこと?

そうじゃないカブ! 夜間取引は、証券会社が運営する私設取引システム(PTS)を利用して、夜間でも株の取引ができるようにしたサービスなんだ。

だから夜間取引が可能な証券会社とそうでない証券会社があるのか～。

その通り。現時点では、SBI証券のほかに、カブドットコム証券やマネックス証券、楽天証券、大和証券などでも夜間取引をすることができるんだ。

でも、どうして全部の証券会社でやらないのかしらね?

残念ながら、PTSの運営には金融庁からの認可を取得しなきゃいけないから、どの証券会社でも簡単にできるものじゃないんだ。

なるほどね。ということは、手数料や取り扱われている銘柄も証券会社によって違うのかな?

もちろん。取引時間内に行われている株取引とはそこが違っていて、銘柄数もある程度限定されているし、証券会社ごとにそれぞれ特徴があるから、比較してみるといいカブ!

ほかにも気をつけなきゃいけないことってあるのかしら?

あとは、証券会社によってリアルタイムで株価が動くオークション方式や顧客指値対応方式などを採用している証券会社と、銘柄の終値が取引価格になる証券会社とがあるから、自分の投資スタイルによって選ぶといいかも。

どちらがオススメとかあるのかな?

どちらにもメリット、デメリットがあるから、一概にどちらがオススメとはいえないかな。

というと?

デメリットで言うと、方式によってはその株価が適正な価格かどうか、多少わかりにくいという面を持っているし、株価の変動がない取引では、売買が成立しにくいという側面を持つから、こればかりは投資家の選択次第になるよね。

ねぇマイカブ君、夜間取引には、新しい口座が必要になるの?

それはないから安心して。あらかじめ口座を持っていれば、簡単にはじめることができるよ。じゃあ、SBI証券に申し込みをしてみようか?

まずは国内株式からPTS夜間取引を選び「お申し込み・お取引までの流れ」をクリック。画面内にある「PTS夜間取引のお申し込みはこちら」ボタンをクリックし、画面の指示に従って申し込みを進めていこう


営業日の15:00までに申し込みが完了した場合は、当日の19:00から取引が可能。それ以降は翌営業日からの夜間取引が可能に	取引を行う場合は、注文入力画面の「PTS」をクリックする。代金は国内株式現物取引と同様にMRF等の残高から引かれる