「○円上がったら売る!」株の売り方、売りのタイミングを伝授

保有株の株価が上昇し、盛りあがる舞込夫婦。このまま保有し続ければ、さらに上昇するかもと考える2人は、「時には利益の確定も大事カブ!」と、マイカブ君からお叱りをうけることに。例え株価が上がったとしても、売って利益を確定させなければ、ただの「含み益」であって、実際の利益にはならない。ついつい忘れがちだが、利益確定も重要なプロセスなので、しっかりと売りのタイミングを見定め、次の投資へつなげていくことも大切なのだ。

主な登場人物

※この物語はフィクションであり、実在の人物、団体とは関係がありません。

「○円上がったら売る!」というオリジナルルールを持とう!

最近、お気に入りの株を見つけて上機嫌のさとしとまゆみ。しかも、さまざまな分析方法を駆使した甲斐もあってか、選んだ株の値も少しずつ上昇し始めている様子。しかし、ただ株価が上がっているだけでは実際に利益にならない。つまり、利益を確定するために株を売却する必要があるのだ。そこで今回は、株の売り方や売りのタイミングをマイカブ君から伝授してもらうことに。

マイカブ君の言うように、保有している株を売却する場合にも、単に株価が上昇しているから「売り」というのでは、せっかく今まで勉強してきた分析方法も意味がありません。チャートなどから、現在の株価が今後どのように動くのかを分析することも必要になりますし、指値を利用する場合には、いくらで売るのかも検討しなければならないでしょう。

また、売るタイミングに関しても考慮しなければなりません。もちろん、個人の投資スタイルによってその答えは異なるため、全投資家向きの「正解」はありませんが、まずは自分なりの「ルール」を決めてみることが重要になります。

株式投資には「頭と尾っぽはくれてやれ」という格言があります。投資家の最大の目標は、「最安値で買って最高値で売ること」ですが、実際にはなかなか思うよういきません。つまり、最安値・最高値まで狙おうとせずに、ある程度自分の決めた値での買いどき、売りどきを見極め、自分なりのルールで売買することも重要だという意味を持ちます。

ですから、手数料なども考慮しつつ、どれだけ株価が上昇すれば、どれだけの利益になるかなどを常に計算しながら、「ここまで上がれば売り」という利益確定、「ここまで下がれば売り」という損失確定のルールを持っておくとよいでしょう。

予告

実際に株を売って利益を確定させることで、株の面白さがわかってきたさとしとまゆみ。しかし、株には損失が出る場合もあることを忘れてはいけない。そこで次回は、マイカブ君が株価が下がって「塩漬け」になっている株への心構えを伝授してくれることに!

※「株式用語の基礎知識」では、株式投資に関する疑問や質問などを随時募集しています。こちらから気軽にお送りください。

イラスト : 岩井勝之