外科医であり、母であり、漫画家でもあるさーたりさんが、ドクターとしての日常を描きながら健康に役立つ情報などをお届けする4コマ漫画連載「オペ室より愛をこめて」。今回はさーたりさんと同じ女性医師の日常を描いた漫画にまつわるお話です。

「なな子先生」のリアルさに感動

大好評(!?)の「医療漫画を語る」シリーズ第3弾の今回は「研修医なな子」(森本梢子作・全7巻)の紹介です。

医療漫画といえば「ブラック・ジャック」や「スーパードクターK」などにみられるように、「天才外科医が難手術を成功させていく」ストーリーが多いかと思います。

そんな中、この漫画の主人公は女性の外科研修医で、手術もストーリーに出てはくるけれど、どちらかというと研修医が何かと頼まれがちな雑用の仕事や、医局の様子がメイン(のように感じる)という異色の漫画です。

初めてこの漫画を読んだ当時に医学生だった私は、そのリアルさに感動さえ覚えました。実際、「作者の方が医者ではないか」と勘繰ったぐらいです(と同時に「私がこういう漫画描きたかった! 」とも思ったのですが)。

医者になってからも、同じ外科医として「なな子先生」には親近感を持っています。医局で平気で着替えるところも、外科系の女医さんあるあるだと思います。

女性誌に連載していたのですが恋愛要素は少なめ。その数少ない恋愛要素は当然、主人公のなな子先生絡みなのですが……。私としては憎めないイケメンの同期・荒巻とくっついてほしかったのですけど……結末はどうぞご自身でご確認ください!

ちなみに私は同期と結婚したのですが、イケメンでも合コンでモテるわけでもないので、なな子先生との腐れ縁で男女を超えた友情の仲の田上と結婚したようなもんだとあらためて思いました(まあイケメンは周りにいなかったのですが)。

筆者プロフィール: さーたり

某大学病院勤務の消化器外科医。2児の母の生活、外科医の日常、漫画・アニメへの溢れる愛を描き散らしたブログ「腐女医が行く!!~外科医でママで、こっそりオタク~」を絶賛随時更新中。また、Twitterもしており、アカウントは「@gogofujoy」。