今年も残りわずか、ふるさと納税の寄付先をどうしようか、悩んでいる方も多いのではないでしょうか。

そこでご紹介したいのが、コロナ禍ならではのふるさと納税の活用法。新型コロナウイルスで被害を受けた地域や事業者を支援しながら、お得な返礼品を受け取ることができます。

  • コロナ禍だからこそ、お得なふるさと納税の活用法は?※画像はイメージ

農水省の補助事業を活用した、特別な返礼品

各ふるさと納税総合サイトでは、農林水産省の補助事業を活用し、新型コロナウイルスの被害に遭った事業者を支援するプロジェクトを実施しています(「ニコニコエール品」「食べて応援! 特別返礼品」など名称はさまざま)。

これらのプロジェクトで活用しているのは、コロナの影響が著しい品目について販売を促進するために実施している「地域の創意による販売促進事業」。

生産者が補助を受けることで、調達費用を安く抑えることができるため、自治体は通常より大幅に量が増えた返礼品を提供できる、というものです。

例えばこの補助金を活用した、佐賀県太良町の返礼品「"厚切り"佐賀牛サーロインステーキ450g」(1万5,000円)は、通常250gで提供されているもの(ふるさとチョイス掲載例/2020年11月現在)。通常の1.8倍の量を受け取れるのです。

期間限定ではありますが、事業者を応援しながら、例年以上にお得な返礼品を受け取れるので、生産者にとっても寄付者にとってもうれしいプレジェクトだと思います。

ふるさと納税による地域応援の方法はさまざま

また、返礼品は受け取れませんが、ふるさと納税を通じて、コロナで困っている人たちを支援することもできます。

例えば「ふるさとチョイス」では、次のような支援方法を提供しています。

ガバメントクラウドファンディング(R)で支援

全国の自治体で行われている様々な新型コロナウイルス対策の取り組みの中から、寄附金の使途を選んで応援することができます。

コロナ給付金寄附プロジェクトで支援

国から一律給付された10万円の特別定額給付金を、本当に困っている人へ届けたいという思いから立ち上がったプロジェクトです。

ただし、このプロジェクトでの支援は、ふるさと納税の控除対象にはならないので注意が必要です。

思いやり型返礼品で支援

新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、全国一斉休校となったことで給食が停止になったり、子ども食堂が中止になったりしたため、収入に不安を持つ子育て家庭に影響が出ました。そのような困っている家庭に直接支援品を送ることができます。

ふるさと納税は一時返礼品がどんどん高額になり、2019年6月の法改正で返礼品が規制されるなど見直しがありました。コロナ禍において、ふるさと納税の本来の目的である「地域貢献」ができるのは、素晴らしいことですね。

安部智香

女性のためのお金の総合クリニック「エフピーウーマン」認定ライター ファイナンシャルプランニングオフィス代表、ファイナンシャルプランニング技能士2級、AFP(日本FP協会認定)、一種外務員資格
短大卒業後、証券会社に勤務。在職中は資産運用のアドバイスを担当。結婚退職後は、証券会社在職中に得た知識を活かし投資による資産形成を行っていたが、周りの主婦の大半は投資の方法を知らないことに気付く。そのため、「もっとお金のこと、家計のこと、資産運用のことを伝えたい」という思いで個人事務所を立ち上げる。個別相談、執筆業務、マネーセミナー講師として活動中。著書は「幸せなお金持ちになるマネーレッスン♪」(パブラボ)
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