昭和・平成・令和と、時代を超えて活躍するロックミュージシャン、矢沢永吉。スターが生まれにくいと言われる現代のエンタメ界に於いて、スーパースターとしての存在感はますます揺るぎないものになっている。そんな"永ちゃん"こと矢沢が初の展覧会を行うということで、横浜会場での開催に先駆けて行われたメディア向け事前内覧会に行ってきた。
YAZAWA初の展覧会で、貴重な展示の数々に感激!
この展覧会『俺 矢沢永吉』は、4月15日に発売された写真集『俺 矢沢永吉』を記念して企画されたもの。4月17日~20日まで大阪・ハービスHALL 大ホールにて開催され、5月3日より横浜・YCC ヨコハマ創造都市センターにて開催されている。開催に先駆けて当日にみなとみらい線・馬車道駅にて販売された「オリジナルデザインみなとみらい線一日乗車券」には長蛇の列ができあっという間に完売してしまう等、開催前から大盛り上がりとなっていた。
展示は会場の1階と3階で行われている。1階には主にキャロル時代からのヒストリーが、貴重な写真と共に並べられており、その時代ごとに矢沢が当時の活動を振り返るコメントも。また、ライヴで使用した衣装も展示されていた。中には、実際に自分が会場で観たものもあり、テンションが上がる。マニアなファンならなおさらだろう。
資生堂のCMに使用され大ヒットした代表曲「時間よ止まれ」の今となっては貴重なプロモーション用EPや資料なども展示されており、当時を知るものは懐かしく、知らない若いファンにとっては新鮮なコーナーとなっていた。また、音楽のみならずドラマ出演を果たした際の台本など興味深いものばかりだ。
3階には、愛用の楽器が展示されていた。キャロル時代のトレードマークとなっていた「琵琶ベース」や、1982年のアルバム『YAZAWA It's Just Rock'n Roll』のジャケットで登場しているフェンダーのゴールド・ストラトキャスター等が目を惹いた。
セットリストが書かれたバックステージの様子や、1997年のアルバム『YES』制作時に使用した機材といったライヴ・レコーディングに関するものや、デビュー前に購入したテレビ、広島から横浜に出てきた際に持ってきたという、バッヂなどが入った「こぶ茶」の缶など、よく残っていたな~と感心してしまうものまで。
しばし足を止めて見入ってしまうものばかりだ。また、横浜独自の展示として、今回奇跡的に見つかったという「E.YAZAWAロゴ」のデザイナーによる秘話や初期ラフデザインのレプリカを見ることもできる。
ファンのみならず、とくに詳しくない人も、この機会に会場を訪れて「矢沢永吉がなぜ長年多くのファンに支持されてきたのか?」を体感してスーパースターの神髄に触れてみてほしい。きっと、あなたにとって新鮮な体験になるはずだ。展示会は、5月12日まで開催中。
●information
「矢沢永吉 『俺 矢沢永吉』展」
日程:2019年5月3~12日
会場:YCC ヨコハマ創造都市センター