野菜をあまり摂らず、栄養不足を心配しつつも、一向に食生活を改善する気のない我が体。サプリメントや青汁も結構長続きしないし、いったいどうしたものだろう? しかも、もうすぐ忘年会シーズン。健康じゃないと好物の鍋も楽しめない。いっそのこと、栄養と美味しい鍋が一体化していればいいのに……と、そんな筆者の無茶苦茶な願望を叶えてくれる「みどり鍋」が本当に登場! というわけで、早速足を運んでみた。
「みどり鍋」は「モリンガ」が味の決め手
今回取材にやってきたのは、美味しい野菜のレストラン「農家の台所」(東京都新宿区)。各地の農家さんから直接仕入れた新鮮な野菜を売りとしているお店で、ランチタイムには野菜やお惣菜をビュッフェ形式で提供しており、女性を中心に人気を博している。
「みどり鍋」は、ディナーの「みどり鍋コース」(税別3,800円)で食べることができる、「モリンガ」を使用した日本では珍しい鍋なんだとか。なるほど、モリンガね。あれだよね。え~と……すみません、健康的な食材にうとすぎるので、教えてください、お店の方!
「モリンガとは、最近特に注目されている食材で、チアシードとかアサイーを代表とする、スーパーフードの一種です。モリンガには90種類の栄養素が含まれていると言われているんですよ」
90種類の栄養素があるスーパーフード!? なんだか、話を聞いただけで健康に一歩近づいたする(気のせい)。こちらのお店では、北インド原産のモリンガを食材として使用しているそうだ。
お庭のような鍋に箸が止まらない
そんなに栄養がある食材を使ってどんな鍋にしているのか? ワクワクどきどきしながら待つこと数分。テーブルにやってきたのは……なんだこれは!? 一見、まるで日本庭園風のジオラマ。これって食べられるのだろうか。
恐る恐る、緑色のスープを一口飲んでみると、おっ美味い。鶏ベースにココナッツと豆乳などで味付けしているというスープは、ほどよい塩気がありモリンガ、あおさが加わることで風味も豊か。青汁みたいな味がするのかな~と思いきや、苦みやえぐみは感じることなく、さっぱりしていながらもコクのある、不思議と食が進む感じの味だ。
苔玉を模したものは鶏つくねで、軟骨のコリコリした食感も楽しい。その上に立てられているのアスパラと一緒にグツグツ煮えた鍋の中へ。
フォトジェニックすぎる鍋なので、食べる前にバッチリ写真に収めておくことをおすすめしたい。ビュッフェ台から生で食べられる新鮮な野菜を取ってきて鍋に入れて食べられるのもうれしいところ。こんなに色んな野菜を食べられる鍋って、そうそうない。正直、映え重視なネタ的鍋なのか~と思いきや、見た目のインパクトを超える美味しさが待っていた。
野菜をたっぷり食べた後は、濃厚なチーズリゾットでシメ。さらにデザートにはモリンガが入ったブランマンジェまで。日本庭園風のビジュアルに始まり、最後はイタリアンでシメるという、なんともユニークで満足度も高いコースとなっている。
お店の方によると、「みどり鍋を、キムチ鍋みたいに家でも食べられるようにしたいんです。『今夜はみどり鍋!』みたいな感じで」とのこと。このビジュアルが食卓に出てきたら、家族はちょっと引くぐらい驚くと思う。でも、健康には間違いなく良いし、モリンガの粉末を色んな食材に合わせて、各家庭でオリジナルみどり鍋を作ってみても楽しいかもしれない。
革新的かつ栄養たっぷりな「みどり鍋」。果たして日本の鍋文化に定着するのか!? この冬、注目の鍋であることは間違いない。まずは、「農家の台所」に行って、どんな味なのか確かめてみてほしい。
●information
「農家の台所 新宿三丁目店」
東京都新宿区新宿3-5-3 高山ランド会館 4F
営業時間:
【ランチ】11時~15時30分(L.O.14時30分)
【ディナー】月~土 18~23時(L.O.22時,ドリンクL.O.22時30分)
日 17時30分~22時(L.O.21時,ドリンクL.O.22時)
休み:不定休