巷で大人気の「リアル脱出ゲーム」。日夜、会社や家庭を出て1人フラフラと街をさまよっている、リアルに脱出癖のあるフラリーマンにとっては得意中の得意ジャンルかもしれない。しかし、実際に「リアル脱出ゲーム」を一緒に楽しむ仲間がいねえ! そんな悲しきフラリーマン諸君に成り代わり、筆者がリアル脱出ゲーム×中間管理録トネガワ「悪魔的大忘年会からの脱出」に挑んできたぞ! ざわ‥ざわ‥。

  • 「リアル脱出ゲーム×中間管理録トネガワ」に挑戦

    すべては兵頭会長のために……!

人生初のリアル脱出ゲームに挑戦

リアル脱出ゲーム×中間管理録トネガワ「悪魔的大忘年会からの脱出」は、2018年10月18日より東京ミステリーサーカスでスタートした新作。あの「賭博黙示録カイジ」のスピンオフ作品で、現在アニメが放送中の「中間管理録トネガワ」とコラボしたリアル脱出ゲームだ。

  • 不夜城・歌舞伎町にそびえたつTOKYO MYSTERY CIRCUSが会場

実は、リアル脱出ゲーム初体験の筆者。ぶっちゃけ「賭博黙示録カイジ」もチラッとしか読んだことない。しかも、今日は1人で来ちゃった。会場に着いて先行体験会の受付に並ぶと、みんな5、6人のグループで来ている様子。これって、もしかして1人で来ちゃいけないやつだったのでは? 早くも不安に駆られる筆者。

  • 1人でやってきた筆者を案内してくれた黒服パイセンたち。「1人なのか……!? 」

入り口で待っていると、サングラスをかけた「チームトネガワ」の黒服(女性スタッフ)がやってきて、「15番チームだな? 案内しよう。ついてくるんだ! 」とテーブルに案内された。もう始まってるのか! 心の準備ができてないんですけど。「いつもこんな感じだぞ。慣れていけよ」「あ、はい。すみません……」。なんか怖いな。

叱責されつつ、恐る恐る「あのう、1人で参加する人っているんすか? 」と訊いてみた。「たま~にいるな。でも、そんなにいないな。むずかしいからな」と黒服さん。ざっと注意事項を伝えると「がんばってくれ!」と言い残し、去っていってしまった。

開始前、心細さに「ざわ‥ざわ‥」

1人、ポツンと残された筆者。あたりを見渡すと、「ざわ‥ざわ‥」「ざわ‥」と「カイジ」シリーズでお馴染みのセリフ(なのか? )があちこちにディスプレイされている。ますます不安が募る。そんな、ざわざわした心境で座っていると、「よろしくお願いしまーす」と、某テレビ局関係の男女3名グループがやってきてくれた。

  • ざわ‥

  • ざわ‥ざわ‥

そうか、1人でやるんじゃなくて、「15番チーム」として一緒に参加するのか! よかった。ありがとう、某テレビ局のみなさん! 俺はもう、1人じゃない! と思ったところで、会場が暗転。「悪魔的ゲームにようこそ!」とMCが登場。「リアル脱出ゲーム、初めての人っていますか? 」と呼びかけると、あんまりいない。マジか。なんて人気なんだ、リアル脱出ゲームよ。

  • 一致団結を誓う15番チーム。1人じゃなくて良かった(泣)

今回の内容は、忘年会を舞台としてストーリーが進む。プレイヤーは帝愛グループの社員であるの黒服の一員となって、チームトネガワに課せられた「圧倒的宴会芸でグループ会長である兵藤会長を楽しませる」という使命を乗り越え、ゲームクリアを目指すというもの。

謎を解いて出てくるのは、部屋から出る鍵や事件解決の手がかりではなく「宴会芸」。なんだそれ? もしかしてみんなの前でどじょうすくいとかやらないといけないのか(昭和タイプの宴会芸イメージ)。でもまあ、チームのみんながいるから大丈夫かも。いつの間にか、勝手に連帯感を持ち出した俺。

  • ポスターには宴会芸のイメージイラストが。やっぱりどじょうすくいを!? イヤだー!!

  • MCとして先輩黒服さんが登場して一斉に注がれる視線。ざわ‥ざわ‥

さらに、MCから、今回の大切な要素として「ざわ‥ざわ‥」の唱和や、謎が解けたときには「僥倖(ぎょうこう)」、「コングラッチュレーション」を使うこと、拍手の仕方に至るまでがレクチャーされるうちに、なんだか楽しくなってきたぞ。最初は恥ずかしがっていた参加者たちだが、MCが説明を噛んだとたん、一斉に「ざわ‥ざわ‥」と最大ボリュームでざわざわし出すという、早くも一体感が生まれる場面も。

そんなこんなの説明を経て、スクリーンに現れた兵藤会長から「極上の宴会芸を見せてみろ」という命を受けたトネガワの指示のもと、いよいよゲームスタート! 我々15番チーム(3名プラス俺)の挑戦が始まった。謎を解き、宴会芸を兵頭会長に披露して「僥倖ポイント」を獲得して脱出を目指すのだ。

  • 中間管理職の方はより利根川に感情移入して頑張れるはず!

一斉にうごめき出す各チーム。鉛筆とシートを片手に、最初のお題をクリアすべく協力して頭を悩ませる我ら。いきなり、むずかしい。これ、やっぱりどう考えても1人じゃ無理だ。場内に置かれた資料などを参考にしながら、答えを導き出し、宴会芸を披露すべく、問題を解いていく。会場内は、各チームが真剣に問題を解く声、ヒントを求めてあっちにいったりこっちにいったりと、熱気がすごい!

  • テーブルの上には鉛筆と用紙が。「始まるまで触るんじゃないぞ!」といきなり黒服さんから厳重注意

さらに、やたらと大声を出し気味な隣のチームを見たら、まるで実写映画版の『カイジ』を演じた藤原竜也のように「うわぁぁぁぁ~! 絶望だぁ~! うわぁぁぁ~!」とのたうち回っているではないか。「いやうるせえなっ!」と思ったけど、面白いから許す。問題を解き、全員で会長に宴会芸を見せに行き、成功したら「僥倖~!」と拍手しながら喜びを分かちあう……を繰り返し、いよいよラストの宴会芸を見せに行く我々。

  • 黒服パイセンを通して会長にお伺いを立てる我がチーム

  • なんか会長を怒らせたっぽい!?

しかし! 最後の最後で、会長からの理不尽な仕掛けに、いかにもトネガワらしい悩ましい事態に。極限っ……! こうなったら、自分を救うのは……自分だけっ……! ますます追い詰められる我々。時間がないっ……!!

  • 残り30秒……無理っ!!

そして、むなしくタイムアップ。15番チームの結果を報告すると……

「圧倒的敗北っ……!!」

ガーン。頭脳明晰な3人のおかげで、いいところまでいけたのに。すみません、俺、何にもしてないっす。圧倒的知力不足を露呈してしまった。いやぁ~でも、これ、脱出できたチーム、いるんかいな?

「5組のチームが、脱出に成功しました。コングラッチュレーション!!」

ウソ~! そんなにいるの!? すげえ! なんで解けたんだ!? 信じられん。なんだか悔しいな~。でも、めちゃめちゃ面白かったし、ゲームに参加している60分間、他のことは一切考えずに、夢中になって問題解決に向けてみんなと一致団結して、思う存分ゲームを楽しめた。

リアル脱出ゲームって、こんなに面白かったんだ!? まさに、「圧倒的オモシロさ……!」だった、リアル脱出ゲーム×中間管理録トネガワ「悪魔的大忘年会からの脱出」。大勢でも、小人数でも、もちろん会社帰りのフラリーマンが1人で行ってもOK。絶賛開催中なので、是非参加してみよう。

●information
リアル脱出ゲーム×中間管理録トネガワ「悪魔的大忘年会からの脱出」
開催日程:2018年10月18日~2019年1月27日
会場:東京ミステリーサーカス4階 ヒミツキチラボ小ホール
料金:【前売通常チケット】一般3,200円/学生2,700円/前売グループ18,600円
【圧倒的くじ引き付きチケット】一般3,900円/学生3,400円/前売グループ22,800円
【当日チケット】一般3,700円/学生3,200円