福島県といえば桃やぶどうなどの果物栽培が盛んで、全国有数の米どころです。

また、会津若松の歴史ある町並みや磐梯朝日国立公園の豊かな自然、海岸沿いの観光施設など、観光地としての魅力も尽きません。そんな福島県のライバルとなる都道府県はどこでしょうか。

本記事ではアンケート調査を元にランキングを作成。「ライバルだと思う理由」とともにご紹介します。

  • 福島県のライバルはどこ

    福島県のライバルはどこ

福島県に行ったことはある?

福島県出身、または仕事や旅行で福島県を訪れたことがあるかを聞いたところ、以下のような回答を得ました。

ある…63.3%
ない…36.7%

本記事のランキングは、「ある」と答えた方からの回答を元に作成しています。

福島県のライバル県ランキング

次に、「福島県のライバルはどこだと思うか」を聞いたところ、結果は以下のようになりました。

  • 1位:宮城県(22.1%)
  • 2位:山形県(18.9%)
  • 3位:茨城県(9.5%)
  • 4位:栃木県(6.8%)
  • 5位:岩手県(6.3%)
  • 6位:青森県(4.7%)
  • 7位:北海道(2.6%)
  • 7位:新潟県(2.6%)
  • 9位:岡山県(2.1%)
  • 10位:山梨県(1.6%)

ここからは、ランクインした都道府県の概要と、アンケートに寄せられた「ライバルだと思う理由」をご紹介します。

1位 宮城県(22.1%)

  • 福島県のライバル1位は宮城県でした

    宮城が福島のライバル1位でした

福島県のライバル県ランキング、1位は「宮城県」でした。福島県と同じく太平洋に面し、北側に位置する宮城県。日本三景のひとつとされる「松島」や、秋保(あきう)温泉、鳴子温泉など人気の観光地があるほか、毎年夏に開催される「仙台七夕まつり」は東北三大祭りのひとつとして有名です。

太平洋側の沿岸は好漁場として知られており、気仙沼港や石巻港にはかつおやまぐろをはじめとした多種多様な魚が水揚げされ、かき養殖も盛ん。また、宮城県は米どころとしても日本屈指の存在で、「ササニシキ」や「ひとめぼれ」などが栽培されています。宮城グルメでは、牛タン、ずんだ餅、ささかまぼこなどが代表的。

ライバルだと思う理由

  • 「宮城県には東北一の都市、仙台があるので。東北の県はみんなライバルに思っていそう」(47歳男性)
  • 「高校野球ファンの自分からしたら、この2県はライバルです」(59歳男性)
  • 「どちらの県も震災の被害で大変だが、がんばってほしいから」(52歳男性)
  • 「隣り合う県で似たところが多いと思うので」(61歳男性)

2位 山形県(18.9%)

2位は「山形県」でした。福島県とは、南部で接している山形県。最上川の下流域に広がる庄内平野では米作りが盛んで、おなじみの「はえぬき」や「ササニシキ」のほか、「つや姫」や「雪若丸」などの品種も人気を呼んでいます。

福島県と同じく、盆地ならではの気候を生かした果物栽培も盛んです。山形県は日本で初めてさくらんぼ栽培がスタートした県で、現在も生産量は日本一。国内シェアは約8割にもなります。そして、山形グルメといえば「芋煮」。毎年行われるフェスティバルには直径6.5mの大鍋が登場し、約3万食がふるまわれます。

ライバルだと思う理由

  • 「同じ東北地方だし、どちらの県も果物が名産という点が似ているから」(69歳女性)
  • 「果物が美味しくてラーメンをよく食べるイメージがあるので」(44歳女性)
  • 「ラーメン店の数で競っていそう」(55歳男性)
  • 「山が多く、いい温泉が多いので」(65歳女性)

3位 茨城県(9.5%)

3位は「茨城県」でした。福島県とは北部で隣接している茨城県。県内の大部分を占める広大な関東平野では農作物の栽培が盛んに行われ、主に首都圏に向けて出荷する近郊産地として大きな役割りを担っています。その内容はれんこん、なす、きゅうり、かぼちゃ、きのこ類、メロンなど多種多様。

太平洋側は豊かな漁場となっており、揚がるのはあんこうやしらす、はまぐり、ひらめなど。あんこう鍋やしらす丼のほか、納豆や干しいもなども茨城グルメの定番です。観光スポットでは琵琶湖に次ぐ広さを誇る湖の「霞ヶ浦」や、日本三名園のひとつ「偕楽園」などが名所となっています。

ライバルだと思う理由

  • 「場所が近いし、特産品が似ているイメージ」(54歳男性)
  • 「太平洋に面して隣接しているので」(69歳男性)
  • 「福島県も茨城県も地域性はあまり変わらないが、茨城県は関東圏に入るのでライバル視されていそう」(65歳女性)

4位 栃木県(6.8%)

4位は「栃木県」でした。福島県とは北部で広く接しています。北西部に広がる日光国立公園は栃木県のほか福島県と群馬県にまたがっており、信仰の対象とされる男体山や外国人向けリゾート地として開発された中禅寺湖などが含まれます。また、東照宮を含む建築物は「日光の社寺」として世界文化遺産に登録されています。

福島県と同じように、農作物の栽培も盛んです。かんぴょう、にら、トマト、こんにゃく芋などが主な特産品で、特にいちごの生産量は日本一。おなじみの「とちおとめ」のほか、「とちあいか」など新たな品種も登場しています。そのほか、生乳の産地としても大きな役割を担っています。

ライバルだと思う理由

  • 「自然豊かなところが似ているが、栃木県は関東なのでライバル視されることもあるのでは」(49歳女性)
  • 「特産品が似ていて、福島県と人的交流が盛んというイメージから」(64歳男性)

5位 岩手県(6.3%)

福島県のライバル県ランキング、5位は「岩手県」でした。福島県とは同じ東北地方にあり、北海道に次ぐ全国で2番目に大きな県です。宮沢賢治の出身地であり、NHK連続テレビ小説『あまちゃん』では北三陸地方が取り上げられ、注目を集めました。

岩手県南部の「平泉」は、奥州藤原氏によって建立された寺院などが集まる遺跡群として世界文化遺産に登録されています。また、秋田県との県境に近い岩手山のふもとには、バターなどの乳製品でおなじみの小岩井農場が。冷涼な気候は畜産業のほか、米作りなどにも生かされています。

ライバルだと思う理由

  • 「東日本大震災でともに被害を受けた地域なので、ライバルというより復興の仲間かと思う」(42歳女性)
  • 「東北地方のなかで一番面積が大きいから」(49歳男性)

6位 青森県(4.7%)

6位は「青森県」でした。本州の最北に位置し、三方を海に囲まれた青森県。ほぼすべての地域が豪雪地帯となっており、なかでも陸奥湾に面した青森市は「世界一雪が積もる都市」とも呼ばれるほど。積雪は時間をかけて地下水となって陸奥湾に注ぎ、ほたてやいかなどの特産品を育んでいます。

野菜の生産額では青森県が東北一とされており、にんにくやごぼうの出荷量は全国1位。太平洋側の津軽と呼ばれる地域ではりんご栽培が盛んに行われ、国産りんごの約6割を青森県産が占めています。また、三大東北祭りのひとつ、「青森ねぶた祭」も有名です。

ライバルだと思う理由

  • 「自然がきれいだと思うので」(63歳女性)
  • 「種類は違っても、果物栽培が盛んという点で同じだから」(60歳男性)

7位 北海道(2.6%)

7位は「北海道」でした。「都道府県魅力度ランキング」で、統計開始以来ずっと1位をキープしている北海道。東京都の約40倍という広大な土地では、大規模な農業や酪農業が行われ、大自然を生かした観光地が数多く点在しています。

畑がパッチワークのように並ぶ美しい富良野や、手つかずの自然が世界自然遺産に登録された知床、タンチョウが生息する釧路湿原など大迫力の自然を満喫できる一方で、札幌にあるすすきのは日本三大歓楽街のひとつともいわれるほどのにぎわい。海鮮丼やちゃんちゃん焼き、札幌・旭川ラーメンなど、グルメも尽きません。

ライバルだと思う理由

  • 「福島県には喜多方ラーメンがあるが、北海道もラーメンが有名なので」(52歳男性)
  • 「福島県に限らず、北海道は東北地方にとってライバルなのではと思う」(60歳男性)

7位 新潟県(2.6%)

7位には「新潟県」も入りました。福島県とは越後山脈を挟んで隣り合う新潟県。福島県が果物王国であるのに対し、新潟県は日本有数の米どころです。日本一長い信濃川下流には越後平野が広がっており、そこで収穫される米の量もまた日本一。山間部で育つ「魚沼産こしひかり」は最上級米として知られています。

新潟県には「大きな裂け目」を意味する「フォッサマグナ」も。本州を南北に縦断する地帯のことで、地質学的に世界から注目を浴びています。また、日本海に浮かぶ佐渡島は天然記念物・トキの生息地であり、2024年には「佐渡金山」が世界遺産に登録されました。

ライバルだと思う理由

  • 「福島県と国道49号線でよく行き来したことがある。アクセスしやすく、どちらも有数の米どころである点などから」(75歳男性)
  • 「隣県で雰囲気が似ているように思うので」(54歳男性)

9位 岡山県(2.1%)

9位は「岡山県」でした。北は中国山地、南は穏やかな瀬戸内海が広がる岡山県。福島県と同じように果物王国とも呼ばれており、マスカットやピオーネ、白桃などの栽培が盛んです。北部の蒜山高原はジャージー牛の一大産地。濃厚でコクのある乳製品が特産となっています。

岡山県といえば「桃太郎伝説」を思い浮かべる方も多いでしょう。伝説に欠かせないのが、きび団子。岡山県が古くからきびの産地であったことも、伝説発祥に関連があるとされています。ほかにも、歴史的な景観が保存された倉敷市や、コンビナートのライトアップが美しい水島コンビナートなど、見どころが充実。

ライバルだと思う理由

  • 「どちらも果物王国だから」(54歳男性)
  • 「桃の産地として有名なので」(55歳男性)

10位 山梨県(1.6%)

10位は「山梨県」でした。海のない内陸の県で、県土の約8割が森林という自然豊かな山梨県。こちらも福島県と同じように果物栽培が盛んで、特に桃とぶどうの生産量は日本一を誇ります。そして、芳醇なぶどうを生かすワイナリーの数も日本一。県内には果物狩りが楽しめる観光農園も豊富です。

山梨県といえば、富士山という方も多いでしょう。山梨県からの富士山は、他県から眺めるのに比べて左右対称の美しい姿をしているのが特徴的です。ふもとに点在する富士五湖のなかには「ダイヤモンド富士」の絶景スポットも。シーズン中は多くの写真愛好家などでにぎわいます。

ライバルだと思う理由

  • 「福島県と同じように果物が美味しい県だから」(41歳男性)
  • 「一次産業が盛んで、観光農園などの観光業も盛んな点が同じだと思うので」(66歳男性)

福島県のライバルは、東北地方の県や果物栽培が盛んな県!

福島県のライバル県ランキングをご紹介しました。1位「宮城県」、2位「山形県」、3位「茨城県」という結果になりました。あなたのイメージと比べていかがだったでしょうか。

福島県と同じ東北地方では、秋田県以外の4県がランクイン。特に宮城県は東北一の都市・仙台があることから、福島県に限らず東北地方のなかでライバル視される傾向にあるようです。

ほかには福島県と隣接する県や、福島県と同じように桃やぶどうといった果物栽培が盛んな県、そしてライバル県ランキングで常連の北海道が入りました。ライバルと見なす視点は人それぞれ違うようですね。

出身地や今暮らしている場所にとってのライバルはどこか、あなたもこの機会に考えてみませんか。

調査時期: 2024年9月13日
調査対象: マイナビニュース会員
調査数: 男女合計300人(男性: 222人、女性: 78人)
調査方法: インターネットログイン式アンケート