福井県といえば北陸新幹線が延伸し、東京からより身近になった福井県。恐竜王国であるほか、若狭湾がもたらす美味しい魚、絶景が楽しめる東尋坊、禅の修行の地である永平寺など、観光地としての魅力は尽きません。

そんな福井県にライバルがいるとすれば、それはどの都道府県なのでしょうか。本記事ではマイナビニュース会員を対象にアンケート調査を行い、結果をランキングにまとめました。寄せられた「ライバルだと思う理由」もご紹介しますので、ご自身のイメージと照らし合わせてみてください。

福井県にライバルの都道府県はあると思う?

福井県にライバルの都道府県があると思うかを聞いたところ、結果は以下のようになりました。

  • あると思う…57.9%
  • ないと思う…42.1%

福井県のライバル県ランキング

  • 福井県のライバルはどこ

    福井県のライバル県といえば

では、福井県のライバル県はどの都道府県だと思うのか、上の質問で「あると思う」と答えた方に聞きました。結果は以下のようになりました。

  • 1位 石川県(38.3%)
  • 2位 富山県(23.4%)
  • 3位 新潟県(5.7%)
  • 4位 北海道(4%)
  • 5位 鳥取県(2.9%)
  • 6位 岐阜県(2.3%)
  • 7位 秋田県(1.7%)
  • 7位 福島県(1.7%)
  • 7位 滋賀県(1.7%)
  • 7位 京都府(1.7%)

ここからはランクインした各都道府県の概要と、アンケートに寄せられた「ライバルだと思う理由」をご紹介します。

1位 石川県(38.3%)

  • 石川県

    石川県

福井県のライバル県ランキング、1位は同じ北陸地方の「石川県」でした。加賀百万石の城下町・金沢があり、加賀藩主・前田家によって造園された兼六園は日本三名園のひとつ。金箔や加賀友禅のほか、加賀市一帯に伝わる九谷焼など、古くからの伝統工芸が息づく場所です。

日本海に大きくせり出した姿が特徴的な能登半島では、漁業が盛ん。豊かな漁場である富山湾からほたるいかやさば、ぶりなどが揚がり、富山湾からさらに内陸に入った七尾湾ではかきやのりの養殖が行われています。輪島塗のほか、絶景をもたらす白米千枚田(しろよねせんまいだ)の保全活動も進められています。

ライバルだと思う理由

  • 「北陸方面に旅行するとしたら、必ず石川県が候補に挙がると思う。金沢や能登などの観光地のほか、食の面でも石川県は人気があると思うので」(45歳男性)
  • 「どちらも海の幸が豊富で美しい自然があるから」(54歳男性)
  • 「高校野球でライバル関係にあるから」(40歳男性)
  • 「両県ともに温泉や海産物など魅力が多い。北陸新幹線でつながったこともあり、ライバル感が強まったのでは」(62歳男性)

2位 富山県(23.4%)

2位は「富山県」でした。北側を富山湾、ほかの三方に山が連なる富山県。3000メートル級の山々が連なる立山連峰は県内のどこからでも眺めることができ、富山県のシンボル的な存在となっています。その山々から涌くミネラルたっぷりの雪解け水が、富山湾へ流れ込み、白えびやほたるいか、ぶりなどの味覚を育んでいます。

富山県といえば、戦後最大の電源開発工事として日本の建築史に名を刻む「黒部ダム」も有名。宇奈月温泉を起点とする黒部宇奈月キャニオンルートでは、工事の軌跡を体感しながら黒部ダムへ向かうことができます。ほかにも、世界遺産に登録された五箇山の合掌造り集落などが人気です。

ライバルだと思う理由

  • 「北陸地方は魚介類が美味しいところなどが似ているので、お互いにライバル視していそう」(52歳男性)
  • 「北陸のなかで、石川県に次ぐ座を狙って福井県と富山県がライバル関係にありそう」(56歳男性)
  • 「自然豊かでのんびりできそうな雰囲気が似ているから」(64歳女性)

3位 新潟県(5.7%)

3位は「新潟県」でした。福井県と同じ北陸地方に数えられることもある、新潟県。日本海に沿って東西に長くのびる地形で、日本一の長さを誇る信濃川の下流域は、日本有数の米どころとなっています。代表的な品種は「こしひかり」で、山間部の豪雪地帯で栽培される「魚沼産こしひかり」は贈答用としても人気です。

福井県と同様に漁業も盛んで、いか、ぶり、ひらめ、えび、かになど日本海ならではの海の幸が水揚げされています。なかでも冬場にとれる寒ぶりは脂ののりがとても良く、刺し身やぶりしゃぶなどで楽しまれています。

ライバルだと思う理由

  • 「同じ北陸の県で、何となく雰囲気が似ている気がするから」(31歳女性)
  • 「福井県のお米といえば『こしひかり』、そして新潟県はその名産地だから」(74歳女性)
  • 「北陸のなかで石川県の次にくる県として、福井県と新潟県はライバル関係にありそう」(36歳男性)

4位 北海道(4%)

4位は「北海道」でした。全国一の広さを誇り、「都道府県魅力度ランキング」では常に1位をキープしている北海道。新鮮な魚介類が楽しめたり、雄大な自然に触れられたりと魅力が多く、日本各地からライバル視される傾向にあります。

福井県と同様に、実は北海道でも多くの恐竜の化石が発見されており、道内各地の博物館などで骨格模型を見ることが可能。ほかにも、東日本最大の歓楽街・すすきの、赤レンガ倉庫や美しい夜景が楽しめる函館、畑がパッチワークのように連なる富良野、手つかずの自然が残る知床など、人気の観光地が多数そろっています。

ライバルだと思う理由

  • 「福井県の越前がにに対して、北海道には毛がにがあるから」(41歳男性)
  • 「北海道でも恐竜の化石がたくさん発掘されているので、恐竜つながりでライバルになるのでは」(51歳女性)

5位 鳥取県(2.9%)

福井県のライバル県ランキング、5位は「鳥取県」でした。福井県と同じように日本海側に面している鳥取県。日本有数の漁港である境港があり、松葉がにやハタハタ、いかなど豊かな海の幸が水揚げされます。また、大山をはじめとする山岳地帯が多く、山の麓では乳牛の飼育なども盛んです。

鳥取県で有名な観光地といえば、鳥取砂丘がその代表格。日本海沿岸に広がる砂丘では海からの風が作り出す美しい波形が見られ、ラクダに乗れるアクティビティも。スプリンクラー設備が導入され、らっきょうの一大産地ともなっています。

ライバルだと思う理由

  • 「福井県の越前がにと鳥取県の松葉がには、冬の風物詩だから」(57歳男性)

6位 岐阜県(2.3%)

6位は「岐阜県」でした。福井県とは西部で隣接している岐阜県。岐阜市街地へ流れ込む長良川は日本三大清流のひとつとされており、上流では鮎漁が盛んなほか、「ぎふ長良川鵜飼」は夏の風物詩として多くの観光客を呼んでいます。河川敷からは金華山や岐阜城を眺めることも。

岐阜県北部には、世界遺産に登録されている白川郷の合掌造り集落のほか、豊かな自然や歴史的な町並みに触れられる飛騨高山など人気のエリアも。岐阜グルメとしては飛騨牛、鶏ちゃん、高山ラーメン、鮎料理、朴葉(ほおば)味噌焼きなどが有名です。

7位 秋田県(1.7%)

7位は「秋田県」でした。奥羽山脈や出羽山脈など、山がちな地形が特徴の秋田県。日本海に大きくせり出した男鹿半島には、湖を埋め立てて誕生した大潟村があり、人気の米「あきたこまち」の一大産地となっています。県南部の地域ではりんごの栽培も盛んです。

福井県と同様に日本海に面する秋田県では、鯛やまぐろ、クロムツなどの豊かな魚介類が水揚げされます。なかでも有名なのは、冬の限られた時期だけに揚がるハタハタ。煮たり焼いたりされるほか、発酵させて「しょっつる」という調味料にも。縁起魚として秋田県の正月に欠かせない存在となっています。

ライバルだと思う理由

  • 「福井県も秋田県も、美味しい海鮮を食べられる印象があるから」(33歳男性)

7位 福島県(1.7%)

7位には「福島県」も入りました。歴史的な雰囲気の残る会津若松や、豊かな自然が広がる磐梯山、白鳥の飛来地である猪苗代湖などを擁する福島県。海沿いの浜通りと呼ばれるエリアには「環境水族館アクアマリンふくしま」や「スパリゾートハワイアンズ」などの人気施設があります。

内陸の盆地では、昼夜の寒暖差を利用した果物栽培が盛んです。桃、すもも、梨、柿、さくらんぼなどが主な品種。また、会津地方を中心としてお米の栽培も行われており、「こしひかり」のほか福島県オリジナルの「天のつぶ」、「里山のつぶ」などが育てられています。

7位 滋賀県(1.7%)

7位には「滋賀県」も入りました。福井県とは北部で隣接し、日本最大の面積を誇る琵琶湖を擁する滋賀県。その琵琶湖は飲み水や農業用水などに利用され、鮎やます漁などが行われています。湖畔には国宝の彦根城が建ち、夜間にはライトアップ。その幻想的な光景が周辺地域のランドマークとなっています。

琵琶湖がもたらす豊かな水資源の影響で米づくりも行われており、県内にある農地の約9割以上が水田。米以外の農作物では、六条大麦、大豆、小麦などが栽培されています。主な観光地は、県西部に位置する比叡山延暦寺や、たぬきの焼き物で有名な信楽(しがらき)など。

ライバルだと思う理由

  • 「隣り合っている県だから」(56歳男性)

7位 京都府(1.7%)

7位には「京都府」も入りました。福井県の西側で隣り合う京都府。若狭湾を福井県と共有しており、ズワイガニやぶりなどの魚介類が水揚げされます。丹後半島の付け根に位置する天橋立(あまのはしだて)は、日本三景のひとつともされる名所です。

農業では約40種類の野菜が「京都の伝統野菜」に指定され、栽培されています。主な品種は壬生菜(みぶな)、九条ねぎ、聖護院かぶら、加茂なすなど。なかでも聖護院かぶらは京漬物のひとつ「千枚漬け」として京都の正月に欠かせないものに。京都南部には茶畑が広がっており、ブランド茶「宇治茶」の産地となっています。

ライバルだと思う理由

  • 「福井県といえば永平寺が思い浮かび、そのライバルになり得るのは京都の寺院だと思うので」(74歳男性)

福井県のライバルは、やっぱり北陸! 恐竜、かにつながりの県も

福井県のライバル県ランキングをご紹介しました。1位「石川県」、2位「富山県」、3位「新潟県」という結果に。あなたのイメージと比べていかがでしたか。

上位はやはり、福井県と同じ北陸地方の県がランクイン。2024年に北陸新幹線が福井県敦賀まで延伸したことで、北陸のどの県にも東京から気軽にアクセスできるようになりました。知名度では金沢を擁する石川県が先を行っていますが、恐竜ブームや若狭湾の美味しい魚を求める観光客で、福井県も猛追を見せています。

4位には、ライバル県ランキング常連の「北海道」が入りました。実は、福井県と同じく恐竜の化石が数多く見つかっているという北海道。意外なつながりでライバル関係にあるのかもしれません。

5位の「鳥取県」には、ズワイガニを鳥取県が松葉がに、福井県が越前がにと違うブランド名で売り出していることを理由に挙げる声も。ライバルだと思う視点は人それぞれ違うようです。

あなたも、出身地や今住んでいる都道府県にライバルがいるとすればどこなのか、考えてみませんか。

調査時期: 2024年11月1日 調査対象: マイナビニュース会員 調査数: 男女合計302人(男性: 222人、女性: 80人) 調査方法: インターネットログイン式アンケート