連載9回目で万能な自家製調味料「ニンニク唐辛子醤油」を紹介したが、今回はいつものチャーハンに振り掛けるだけでグッとおいしさがアップするオリジナルふりかけを披露しよう。レシピ考案は、東京・青山の中華料理店「Essence」のオーナーシェフ・薮崎友宏さんだ。
考えていただいたのは「梅じそジャコピー」。その名の通り、梅やしそ、ちりめんじゃこなどをミックスしたもので、それ以外にもゴマ、青海苔、クラッシュピーナッツを合わせている。「様々な食材を混ぜることで、複雑味が出て、いろんなチャーハンに合うようになりますよ」(薮崎さん)。
「梅じそジャコピー」
材料
ちりめんじゃこ 20g / カリカリ梅しそ 15g ※1 / 醤油ゴマ 10g ※2 / クラッシュピーナッツ(粗めに砕いて炒ったもの) 10g / 青海苔1g ※1
カリカリ梅しそは、細かく刻んだカリカリ梅と粉末状の赤シソ、白ゴマが混ざったもの。ない場合はカリカリ梅1個を刻んでから炒めて水分を飛ばし、赤シソのふりかけ10gと白ゴマ少々で代用
※2
醤油ゴマは、白ゴマに醤油をまぶし乾燥させたもの。ない場合は白ゴマで代用
つくり方
1. フライパンにちりめんじゃこを入れ、弱火でゆっくりと乾煎りする。火力が強すぎると焦げやすいので注意。水分が飛んでカリカリになり、色がついてきたら火を止める。2. すぐにカリカリ梅しそ、醤油ゴマ、クラッシュピーナッツ、青海苔を加え、余熱で軽く火を通す。
3. 密封容器に移し、乾燥剤とともに保存する。
ちりめんじゃこは炒ることでより香ばしさを増し、カリッとした食感も楽しめるようになる。ただし強火で炒めると焦げやすいほか、炒めすぎても苦味が出てしまうので注意しよう。その他の素材は加熱しすぎると香りが飛んでしまうので、余熱でさっと水気を飛ばす程度に。ピーナッツやちりめんじゃこなどの袋に入っている乾燥剤を活用し、密封容器に一緒に入れておけば、その状態で1カ月は保存できる。
"チャーハン専用"とは謳っているが、あったか白ごはんに通常のふりかけとしてプラスしてもよし、そのままつまんでも酒の肴になるという万能選手である。
教えていただいた料理人
「Essence」オーナーシェフ兼ソムリエ
薮崎友宏さん
横浜中華街の老舗「菜香新館」にて修業を開始。26歳で立川店の料理長に抜擢される。その後、広東省で家庭料理を学び、北京の大学で薬膳の研修を受ける。中国政府認定の国際薬膳調理師の資格も有する。2007年3月に東京・青山「Essence」料理長、2008年に同店オーナーシェフに。同店では薬膳も取り入れ、広東料理をベースにした料理を提供。チャーハンは4種類を用意し、近隣へのデリバリーも行っている。
「Essence」
住所: 東京都港区南青山3-8-2 サンブリッジ青山1F
TEL: 03-6805-3905
この連載では、家庭で再現しやすいよう、卓上コンロと一般家庭にあるテフロンフライパンを使って調理していただいています。
撮影: キミヒロ