付き合いはじめて十数年経つのに、いまだ痛みと倦怠感で憂うつな気分になる「女の子の日(生理)」。かわいく言い換えたところで、かわいさの欠片も感じないのは筆者だけでしょうか。そんな生理をはじめ、女性特有の問題を技術で解決する「フェムテック」を知っていますか? 本特集では、今注目を集める「フェムテック」をさまざまな切り口からひも解いていきます。
第2回目となる今回は、女性向けプロテイン「KOREDAKE」を取り上げます。昨今、コンビニでも手軽に購入でき、身近な存在となったプロテイン。では、「KOREDAKE」は他の製品と何が違うのか、その特徴はもちろん実際の味もレポートしていきます。さらに、製品を製造・販売するメップル代表 鈴木友樹さんに商品誕生のきっかけや想いも聞いてきたので、紹介をしていきます
KOREDAKE誕生の背景
はじめに「KOREDAKE」誕生までのお話を代表の鈴木さんに聞いてみました。
「僕は全然筋トレをしないんですよ」。プロテインをつくる社長は筋力UPが趣味かと思いきや、そうではないといいます。それではなぜプロテインだったのか、そのきっかけを尋ねてみました。
鈴木さんは大学卒業後スタートアップ企業で働いたのち、2018年にメップルを立ち上げました。ただ、立ち上げ当初は仕事漬けの毎日で食事がおろそかになることも。その状況を救ってくれたのがプロテインだったといいます。
「(プロテインで)栄養補給はもちろん栄養がとれているという安心感からか、心が整う気がしたんです」
その想いに加え、妹さんの存在も決め手の1つでした。看護師兼ヨガインストラクターの妹さんから「真の健康は、体だけではなく心が大事なんだよ」と伝えられ、その一言と自身の経験とが重なったことからプロテインに着目しました。
「漠然とですが、健康という分野で人を幸せにしたいと思っていました」。
そう答える鈴木さんは、もともと医療従事者の家庭で育ったこと、お父さんが大病を患ったという経験から健康に目を向けるようになったといいます。そして、出会ったプロテインが人々の真の健康をサポートできるアイテムだと気づいたそう。では、なぜ男性の鈴木さんが女性向け商品を作ったのでしょう。
ポイントは「鈴木さんが筋トレをしていなかったこと」。メップル起業当時、プロテインは筋肉をつけたい男性向けの商品が多かったと言います。ムキムキを目指していない鈴木さんにとって、プロテインは栄養補給兼心の安定剤として筋力増強とは別の魅力を感じたそうです。そこで、女性をはじめ親しみのない人にもその魅力を届けるべく、女性に焦点を当てたプロテインづくりを決めたのです。
その後、心強い女性メンバーと共に商品開発を開始。「僕よりもメンバーの意見が重要視されます」と言う通り、商品は女性の意見をとことん盛り込んだものに。「味もおいしくないと続かない」と考え、数十回の試作を経てようやく決まったといいます。そんな苦労を重ね誕生したのが「KOREDAKE」でした。
女性用プロテイン「KOREDAKE」は何が違うの?
では、どのようなところが女性向けなのか。「KOREDAKE」の特徴を紹介していきます。
1つ目は「成分内容」。女性が1食に必要な31種類の栄養素をすべて配合し、特に女性が多く必要とする鉄分・カルシウム・葉酸などが豊富に含まれています。原料は大豆を使ったソイプロテインなので、筋肉をつけるのではなく女性らしいボディラインづくりに効果的。さらに、原材料はすべて植物性なのでヴィーガンの人も飲むことができます。
次はセンスフルな「デザイン」。「筋肉増量!」などの言葉は書かれておらず、日常に溶け込むようなシンプルでおしゃれなパッケージが特徴です。さらに、シェイカーは女性の手に馴染むサイズに設計されており、アイテムひとつとっても女性にうれしいつくりになっています。
そして、最後のポイントは「ウェルネスをサポートする独自コンテンツ」です。商品を購入すると、ファッションアイテムを買ったときのような、おしゃれなジャーナルが一緒に届きます。中身はプロテインを使ったウェルネスレシピや、心や体の健康を実現するトピックが書かれています。そのほか、Instagramではヨガや瞑想などの動画配信をし、健康はもちろん心を豊かにするサポートをしているそうです。
ちなみに、注目してほしいのが簡単レシピ。「ズボラさんでも出来るようにしているんです」との言葉通り、ステップが少なくてお手軽にできるのがうれしいポイントです。プロテインが苦手な人は、少し違った方法で摂取してみてもいいかもしれませんね。
味はおいしいの? ピーチ味を試してみた
次に、こだわりの味はどうでしょう。実際に試した感想をレポートしていきます。
今回はアーモンド・ミルクティー・ピーチという3種類ある味の中でも、プロテインにはめずらしいピーチ味をチョイス。氷をいれても美味しいとのことで、プロテイン3スクープと水250ml、それに氷を加えシェイクをしました。
ほぼプロテイン初心者の筆者ですが、「思っていたより飲みやすい」というのが一口飲んだ感想。桃の華やかな香りと自然な甘みがふわっとやさしく口の中に広がり、プロテインが苦手な人でも毎日飲み続けられるような味わいです。
また、1食に置き換えができるとあったので、試しに夜ごはん代わりとして一杯飲んでみました。結果、もう少し食べたいという欲望はありつつも、おなかにしっかるたまる感じがGOOD! ダイエットや食事制限をしている人にはぴったりかもしれません。
個人的には朝ごはん代わりに飲むのがおすすめ。お腹が鳴ることなくお昼を迎えられたので、朝の調子を整えるにはうってつけです。
自然と日常に溶け込むプロテイン
コンビニ弁当やジャンクフードについ手を出してしまう筆者ですが、「KOREDAKE」を飲むことでそのたびに覚えていた罪悪感を少し軽減できたように思います。また、すっきりとした飲み口、インテリアにも馴染むパッケージで、普段の生活に無理せず取り入れられたのもうれしいポイントです。
make と people (「人を〇〇させる」)をつなげた造語「メップル」は、ユーザーだけでなく関わるすべての人を笑顔に、幸せにしたいという想いが込められているそう。また、発音でも類似する「Apple」のように日常に溶け込むブランドを目指していると笑顔で話す鈴木さん。
その言葉通り、日々の生活に寄り添った商品「KOREDAKE」は忙しい日々に、ちょっとした心のゆとりをもたらしてくれたように感じます。
必死に生きる現代の女性たちこそ、頑張らないケアをはじめてみてはいかがでしょうか?