毎年恒例のNBAオールスター戦が先週末にヒューストンで開かれたが、今年は例年になくたいへんな騒ぎになっていたようだ。

最大の理由は“神様”マイケル・ジョーダン(MJ)がこのオールスター戦開催に合わせてヒューストンの現代美術館を貸し切って満50歳の誕生日パーティを開いたこと。下記リンク先のページにあるスナップショットの数々からも判る通り、レブロン・ジェームス(LBJ)、コービー・ブライアント、カーメロ・アンソニー、クリス・ポール、ブレイク・グリフィンといった現役のオールスター選手(ロンドン五輪米国代表メンバー)に加え、MJの現役時代の盟友スコッティ・ピッペン、さらに芸能界からはリュダクリス、ナズ(Nas)、そしてビヨンセ&ジェイ・Zのカーター夫妻などが参加。さらに会場ではR・ケリーが歌を披露して場を盛り上げたらしい。

NBA Players Attend Michael Jordan’s 50th Birthday Party
Kobe, Beyoncé & Ludacris among guests at Michael Jordan's star-studded 50th birthday party

Michael Jordan's 50th Birthday Party

暗くて判りにくいが、明るい色のジャケットを着た右側の人物がLBJ、その隣でカメラに背中を向けているのがカーメロ、左側一人おいて白いシャツの襟が見えるのがコービー、そしてその左隣がMJ、といったところかもしれない。それにしてもスキンヘッドの黒人ばかりで本当に見分けが付きにくい。

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Michael Jordan's Influence Praised By J. Cole, Kobe Bryant

いっぽう土曜日の夜には、ビヨンセが自ら監督したドキュメンタリー番組「Life Is but a Dream」がHBO(ケーブル放送)で放映され、そのなかに昨年誕生した娘ブルー・アイビー嬢も登場したことなどが一部で話題となっていた。



ただし、ビヨンセ=ミセス・カーターはこの晩、実はジェイ・Zとレブロン・ジェームスの”ふたりの王様”が催したプライベートな晩餐会「Two Kings Dinner」に出席し、場を圧倒するオーラを発していたらしい。このパーティには、前日のMJパーティと似たメンツが顔を出していたとか。ラッパーのディディ(Diddy)、ドレイク(Drake)、オールスター戦本番で最初にパフォーマンスを披露したニーヨ、スコッティ・ピッペン夫妻、ピッペン夫妻と奥さん同士が仲良しだというクリス・ボッシュ(マイアミ・ヒート所属。レブロンやドウェイン・ウェイドのチームメイト)夫妻、さらにTwitter経営責任者のディック・コストロ(白人)といったそうそうたる顔ぶれだ。

Jay-Z, LeBron hold court at Sprite Two Kings private dinner, but it's Beyoncé who shines
JAY-Z AND LEBRON JAMES HOST ‘TWO KINGS’ DINNER WITH BEYONCÉ, DRAKE, & DIDDY

日曜の晩に行われた本番(オールスター戦)にはこうした連中が一気に流れ込んだという感じで、ブルックリン・ネッツの共同オーナーであるカーター夫妻はコートサイドに陣取っての観戦。二人の席には、この日ハーフタイムショーに出演したアリシア・キーズが息子のエジプトをつれて挨拶に立ち寄ったり、ドレイクがわざわざ飲み物を運んできたり、試合中にもレブロンが休みに来たり……とたいそう賑やかだったようだ。

Having a ball! Leggy Beyonce giggles with husband Jay-Z at NBA All-Star Game as couple travel to her hometown of Houston for court-side seats

なお、ニューヨーク・ニックスの「応援団長」としてとても有名なスパイク・リーは、コートサイドに陣取ってアリシア・キーズ夫妻の隣で観戦。先ごろスマートフォンのブラックベリーとクリエイティブディレクターの契約を結んだキーズが、さっそくリーにBlackberry Z10端末を売り込んでいるように見える写真などもウェブで公開されているが、この写真のスマフォはなんとなくiPhoneにもみえるのだが……(ちなみにBB Z10はカナダで発売されたものの、米国内ではまだリリースされていない)。

Spike Lee, left, talks with singer Alicia Keys as her husband Swizz Beatz and their son Egypt sit courtside. (Eric Gay/AP)

追記1:ケネディ・センターの催しから見る米芸能界



上掲のビデオは2008年暮れにワシントンのケネディ・センターで開かれた「Annual Kennedy Center Honors」という文化関連の催しで、ビヨンセが「追憶のテーマ」(原題「The Way Were Were」)を歌った時のもの。日頃パワフルな歌いぶりばかりを目立つビヨンセが「この上なく歌が上手なアーティスト」であることを久しぶりに思い出して、ちょっと感動した次第。

なお、このケネディセンターでの催しは毎年、映画・音楽・演劇関連の功労者を称えるもので、この年には俳優のモーガン・フリーマンなどとともにバーブラ・ストライサンドが選ばれていた。米国の芸能の世界で黒人とユダヤ人が昔から重要な役割を果たしてきていたことをあらためて思い出させる一幕ともいえる。

追記2:ビヨンセとジェイ・Z、チケット代が高いのは……?



ビヨンセがまもなく開始するワールドツアー「ミセス・カーター・ショー」(「Mrs. Carter Show」)の欧州と北米でのスケジュールも今月はじめに発表になっていた。

THE MRS. CARTER SHOW WORLD TOUR MASTERCARD PRE-SALE

幕開けが4月15日のベルグラード(セルビア)、そして8月3日のバークレイズ・センターでラストを迎える。ジェイ・Zがこけら落としで8連続公演し、その後バーブラ・ストライサンドも地元で錦を飾ったブルックリンのバークレイズ・センター。このツアーに関してちょっと面白いのは、ライブのチケットの価格比較。TiqIQというチケット販売サイトのデータによると、北米25カ所の価格は最低90ドル~最高960ドルまで幅があり平均は575ドル。いちばん高いのはやはりバークレイズ・センターで最低入場料が292ドル、平均が983ドル。また、ジェイ・Zとカニエ・ウェストがいっしょに回った「ウォッチ・ザ・スローン」(「Watch The Throne」)ツアーが平均296ドル、ジェイ・Zのバークレイズ・センター8連続公演が平均370ドルだったのに対し、「ミセス・カーター・ショー」は平均575ドル。バークレイズ・センターのジェイ・Zライブについては、地元への感謝の気持ちの記しとしてジェイ・Zが割安のチケットを用意していたといった事情も伝えられているため一概には比較できないが、それでもミセス・カーターはミスター・カーターよりも(少なくともライブコンサートについては)稼ぎがいい、ということになる。

Beyoncé to Run the World With Mrs. Carter Show World Tour