【乗る!】鎌倉駅から9駅 - 腰越漁港
鎌倉駅から数えて9駅めにあるのが、漁港のある町として有名な腰越駅である。ここはしらすの釜揚げが有名で、わざわざ都内から買い付けにくる人がいるほど。そんな腰越を堪能するならば、駅からおりて海岸方面に歩いてすぐの腰越漁港に立ち寄るのはもはやお約束事だろう。
有名なところと聞いて大きな漁港を想像した人はごめんなさい。腰越漁港はそんなに大きな漁港ではない。しかし、先にも話したが、しらすやたたみいわしが直接買えることから有名な観光スポットなのである。
【撮る!】色々細かなところまで観察して被写体を見つけよう
漁港内は自由に出入りでき、そのなかで直接海産物を買うこともできる。なので撮影では、漁港ならではの被写体を探してほしい。
漁港というと「撮るものは船くらい? 」と考えがちだが、ちょっと歩いてみただけでもたくさんの被写体に出会える。ようはよくものを見ることが大切だ。堤防におかれたロープを巻く鉄柱の錆具合を撮ってみるだけでも充分その漁港の雰囲気が伝わってくる。また、水揚げされた魚を天日干ししているところなども撮っておくといいだろう。そう考えると被写体は無限にある。
天日干しした魚などはその雰囲気が伝わるようにちょっと引き気味で撮った後、もう一枚寄って撮ってみると、その状態がよくわかるのでおすすめだ。海産物を販売している人の様子をスナップしてみるのも面白い写真になる。被写体を見つけ出す能力を鍛えることで、写真撮影がどんどん面白くなってくるのを体感できるはずだ。
【撮る!】路面電車になる江ノ電
さて、腰越近辺の江ノ電撮影スポットといえば、ひと駅前の鎌倉高校前駅の横の踏切だ。ここは、いろいろなTVドラマ・映画のロケで使かわれているので、見たことがある人も多いはず。今回の取材でもここで写真を撮っている子どもがいるくらい有名なポイントだなのである。
だが、鎌倉高校に行く前に腰越駅付近の江ノ電撮影ポイントを忘れるにあらず。なんと言っても腰越での江ノ電ハイライトは路面電車に早変わりすることだ。江ノ電は通常、専用の線路を走っているのだが、腰越~江の島間の一部だけ突如、路面電車に早変わりするのだ。
電車は腰越の駅を出るとすぐに路面電車へ早変わりするため、ここで江ノ電を撮影するひとも多い。近くの交差点などからでも手軽に撮影できるので、無理な場所で撮影せずに、安全な場所から江ノ電を狙ってみよう。
交差点の歩道から撮影したが、その場所でも充分迫力のある写真が撮影できる。安全な場所で撮影しよう |
この写真の風景は見覚えのあるひとも多いのではないだろうか? 鎌倉高校駅横の踏切で撮影できる江ノ電。子供も撮影しているのがわかる |
【食べる!】しらすづくしで大満足
しらすを買って家で食べるのも良いが、産地ならではの食べ物をすぐに食べてみたくはならないだろうか?そんなひとにおすすめなのが、腰越漁港前にある地魚料理店「地魚料理・漁師の店 池田丸」だ。池田丸は1階が釣り船の船宿で、食事は2階で提供している。
ここでのおすすめはなんと言っても取れ立て新鮮な旬の魚料理。今回は本日のサービス定食にあった「しらす定食」を頼んでみた。
しらす定食は「生しらす」「しらすかき揚げ」「釜揚げしらす」の3品がセットになった、まさにしらすづくしを堪能できる。特に生しらすは本当に新鮮じゃないと食べられないので、地の料理と言えるだろう。
こういうときの写真は全体を撮っておくことはもちろん、箸でつまんでみたところなどを撮っておくとおいしさが伝わりやすくて良い。また、編集者Kが注文した地ビールなども撮影しておくと、どこに行ったのか思い出しやすく、旅の雰囲気も存分に表現できるだろう。
ちなみに、こうしたお店でお昼をとらず、腰越の海岸で食べようと思っているなら弁当類は避けた方がいい。というのもこの辺を飛んでいるトビは、それらを狙って急降下をしてくるからだ。筆者の友人も腰越海岸でハンバーガーを食べようとしていたところ、トビに襲われ持っていかれたことがある。そんな危険性もあるので、腰越漁港に来たのなら、やはり近場の定食屋などで取れ立ての海産物を堪能するのが本筋ではないだろうか。
さて、いよいよ次回は最終回。最終目的地・江の島に到着する。謎のエスカーを始め、不思議な観光スポットが待っているぞ。