北陸新幹線の開通に伴い、信越本線の終点となった群馬県「横川駅」。かつて、難所であった急勾配の碓氷峠を越えるために機関車を連結させる必要があり、この駅で作業が行われていた。その待ち時間に販売され、乗客から好評を得たのが、峠の釜めしとして有名な「おぎのや」だ。釜めしのイメージが強いおぎのやだが、実は横川駅で立ち食いの駅そば屋を営業している。
名物の釜めし&そばは1番ホームで待っている
そば屋は、高崎方面からの列車が到着する1番ホームにあり、一見、釜めしの販売所のように見える。4~5人入れるくらいのこじんまりとしたカウンターがあり、券売機はなく直接注文するスタイルだ。
メニューは、かけ(320円)、玉子(370円)、天ぷら(420円)、天玉(470円)、親子(550円)の5種類のみ。もちろん「峠の釜めし」(1,000円)も購入できる。そば屋は駅の外側にもカウンターがあり、改札外からでも利用ができるようになっている。
モチモチ麺はあっさりダシで
今回、一番人気という天ぷらそばを注文。そばは自家製の生麺で、香りとモチモチとした食感が楽しめる。関東の濃いめのつゆに比べて、あっさりした風味なのが印象的。もちろん、ここで釜めしも食べることもでき、そばと一緒に味わうこともできる。
新幹線が開通し客足は遠のいたが、この店のファンは多く足繁く通い続ける常連も多いという。駅近所の常連から観光客まで、それぞれのスタイルでそばを楽しむ姿は、峠越えのにぎわいを今に伝える風景だ。
※価格は税込