「エコトレFXをとことん味わい尽くすシリーズ」も回を重ねいよいよ佳境に入ってきた。第5回と第6回は、満を持して、「エコトレFX」の開発会社である「株式会社オスピス」にご登場いただく。代表取締役の山本哲也さんと取締役の瀧澤雅希さんに開発秘話から今後の計画(これがまた素晴らしい!)まで、じっくりとお話をお伺いしたので、お二人のお話の中のそこかしこに散りばめられた「シストレ」に対するヒントは、ご参考いただけるのではないかと思う。

写真右から山本氏、瀧澤氏、そして著者

――「エコトレFX」を開発した経緯は?

山本 : 「エコトレFX」は、TOPSCOLA(トップスコーラ)というシグナルを配信するシストレコンテンツがベースになっています。「TOPSCOLA」はシグナルを出すだけですが、それだけにとどまらず、そのシグナルに基づいて自動売買できるように改良したものが「エコトレFX」です。

TOPSCOLA(トップスコーラ)トップ画面

「TOPSCOLA」は、FXでよく言われている「Take Our Profits Slowly, Cut Off Losses At Once(利食いはゆっくり、損切りは早く)」の頭文字を取ったもので、このやり方をしないと勝てないと思いますが、裁量でやるとなかなかできないんですね。損はできるだけしたくないけれど、利益はできるだけ得たい。裁量だと欲や恐怖の感情の部分が表に出やすいんです。それで、利食いは早く、損切りはゆっくりになってしまって結果的に負けてしまう。こういったことを排除することが結果的に勝つ近道になると思いますから、その実現のために、シストレというものがあって初心者の方でも簡単にシストレをやっていただけるように作ったのが「TOPSCOLA」であり「エコトレFX」です。

瀧澤 : 実際に、お客様から「TOPSCOLA」に対して、最も多く頂戴したご意見が"どうせだったら、自動売買までやってくれないか"だったんですよ。真夜中シグナルが出ても寝ているからチャンスを逃してしまう。為替は24時間営業ですが、対する人間は24時間営業でいられないので、常時、相場に対する臨戦態勢が取れるわけではありません。それを自動売買のシストレでは可能にしてくれます。

――どうして「シストレ」が良いのか?

山本 : 僕自身が裁量ではなかなか勝てなくて、何か良い方法がないか探していてめぐり合ったのがシストレです。銀行での運用業務に従事していたときとホームトレーダー時代からずっとシストレをやっていました。「TOPSCOLA」のベースは僕のホームトレーダー時代に開発していて、ストラテジーも実際に自分が個人でやっていたときのものが基本になっています。それを個人ユーザーさん向けにご提供できるように色々と材料を汲み上げていって「エコトレFX」まで昇華させました。

瀧澤 : 僕も、自分自身の経験から、ファンダメンタルズ的なニュースは、なぜか自分の都合の良いように解釈してしまうことが多くて、それで負けてしまう場合が多かったんです。その経験を踏まえて、個人投資家さんに、何か公正透明で客観的なモノサシとしてお渡ししたいと思っていました。それが自動売買シストレ、つまり「エコトレFX」という形にまでなったんです。

――「エコトレFX」のこれだ!という特長は?

山本 : 実際に自分のお金を運用するわけなので、そのシステムが信頼できるかどうかが、利用する、しないの判断のベースになると思います。だから、当社は、できる限り正しい情報を開示して、もし納得いただけるのであればご利用くださいというスタンスでやっています。どういったタイミングでシグナルが出るかという部分も極力ブラックボックスに隠さず、こんなタイミングだったら買いのサインが出ますとか、このタイミングだったら売りのサインが出ますというのを「エコトレFX」は、可能な限り図などで表示および説明をしています。

――どんな人に「エコトレFX」を使って欲しいか?

山本 : 個人の方が、売買モデルの作成をしようとする場合、あまり頭デッカチにならずに、作ることにこだわり過ぎない方がよいのではないかと思っています。売買モデル(投資戦略モデル)の作成のプロセスができる方はご自身でされてよいと思いますが、ただ、シストレは非常に良いと思うけれど、そういったプロセスをやりたくない人や苦手な人で、誰かに任せたい、そして、そこから生み出されたエッセンスだけが欲しいという人もいらっしゃるはずです。ですから、そういった方々にご利用いただきたいです。

――「エコトレFX」の売買モデルを選ぶポイントは?

瀧澤 : 投資の目的は、単に勝率を高めたり、ドタバタとトレードしたりすることではなくて、利益を上げるのが一番であることを念頭に置かれたらどうでしょうか。例えば、勝率というのも大事なファクターであるけれど、いくら勝率が高くても、一回の負けが大きいと利益が出しにくい場合があります。売買システムの有効性を判断する基準としては、累計損益(期間中の損益)や取引頻度も重要です。他には、負けの内容、つまり連敗回数やドローダウン(累積利益からの最大の落ち込み)などのネガティブ要因を見ることも非常に大事です。現在「エコトレFX」の評価項目は26種類ほどあって、色々な角度からデータマイニングすれば判断基準の項目はいくらでも増やせるんですが、評価項目が増えればよいかと言ったらそんなことはなく、最も重要な項目だけ表示しています。こういった基準は単独でなく総合して、収益性のバランスが良いものを選ぶようすることが肝要です。