2月23日にeスポーツイベント「RAGE PARTY 2021 powered by SHARP」がオンラインで開催されました。RAGEは数々のeスポーツイベントを行うブランドで、プロリーグから高額賞金のトーナメント、誰でも参加できるオープントーナメントなどを開催しています。
今回のRAGEは、「PARTY」と銘打ち、真剣勝負のeスポーツよりも、参加者や視聴者が楽しめるゲームの祭典という側面の強いイベント。リズムゲーム『プロジェクトセカイ カラフルステージ! feat.初音ミク(プロセカ)』とバトルロイヤル系シューティングゲーム『Apex Legends(Apex)』を用いた2部構成で行われました。
MCにジャングルポケットと関口メンディーさんを迎え、選手は歌手や芸人、声優、俳優、ゲーム実況者、Vtuber、コスプレイヤーなど、幅広いメンバーが出場します。
前半のオープニングではアイドルグループ「豆柴の大群」が、後半のオープニングではロックバンド「Novelbright」がオンラインライブを実施。お祭り感を高めていました。
和気あいあいの雰囲気から一転、試合が始まるとハイレベルなプレイを見せた『プロセカ』
前半の『プロセカ』では、声優の中島由貴さん率いる中島軍団とVtuberの社築率いる社軍団に分かれてチーム戦を行います。
中島軍団は、コスプレイヤーのえなこさん、声優の廣瀬大介さん、作曲家のまらしぃさん、そして2020年に開催された「RAGE プロジェクトセカイ2020 Winter」で優勝した瑠璃選手の5人。社軍団は、豆柴の大群のアイカ・ザ・スパイさん、VTuberのエリー・コニファーさん、作曲家の八王子P、「RAGE プロジェクトセカイ 2020 Winter」で準優勝したHPS選手の5人です。
試合は3ラウンドで行われました。第1ラウンドは5on5マッチ。5人全員が参加し、合計ポイントが高いチームが勝利です。第2ラウンドはフルコンスポードバトル。1対1で対戦し、先にフルコンボでクリアした選手が勝利となります。そして、第3ラウンドは1on1星取りマッチ。全5試合を行い、勝利ごとにポイントが加算されます。3ラウンドすべてのポイントの合計数が多いプレイヤーが勝利です。
試合開始前までは和気あいあいとしており、プロセカの選手以外はかなり緩い対戦になるかと思われましたが、意外や意外、参加者は全員かなりの腕前。『プロセカ』は曲の難易度を5段階に設定していますが、一部のプレイヤーは最高難度のMASTERでのプレイで、ほかの参加者は全員2番目に難しいEXPERTでプレイです。
試合は第3ラウンド最終試合まで決着が付かず、最後のリーダー対決で中島由貴さんを社築さんが下し、社軍団の勝利となりました。
総勢60名以上が参加した『Apex』も見ごたえ抜群!
後半戦は『Apex Legends』で対決。20チーム60名以上が参加しました。参加者は『Apex Legends』をこよなく愛する人たちで、前半の『プロセカ』を上回る豪華っぷりが伺えます。
チーム異色の3人には速水もこみちさんが、チームLDHには海沼流星さん、川村壱馬さん、武知海青さんが、チームよしもとには板倉俊之さん(インパルス)、品川祐さん(品川庄司)、チームReALeには平岩康佑さん、並木万里菜さんなど、メジャーどころが奮って参加。さらに、チームストリーマーにはなうしろの2人、チームUUUMには恭一郎やトミック、マスオなど、配信の有名人も出場します。
これだけ個性的なメンバーにおいて、異彩を放っていたのが、チーム漫画家&声優に参加している『かぐや様は告らせたい』の作者・赤坂アカ先生。よもや漫画家まで参加しているとは『Apex Legends』の人気の幅広さに驚愕です。
しかも、『Apex Legends』も『プロセカ』に負けず劣らず、参加者の実力の高さが伺えます。それでも『Apex Legends』の解説動画を配信しているゆふな氏やすもも氏がキル数を稼ぎまくり、試合を進めていきました。
1試合目はチームアメザリひらいとVTuberがチャンピオンを獲得。チーム女優withゆふなも生存2位、キル数12と好成績を残します。2試合目は速水もこみちさん率いるチーム異色の3人がチャンピオンとなり、総合ポイントでも1位に。
そして、3試合目の最後に残ったチームが、チーム異色の3人とチーム女優withゆふな。チーム異色の3人は3人とも生存しており、チーム女優withゆふなはゆふな選手のみの3対1の圧倒的な不利な状況でした。しかし、そこからゆふな選手が立て続けに3人を倒しきり、逆転優勝を果たします。この最後の逆転劇により、総合ポイントも逆転。チーム女優withゆふなが優勝を飾り、最大キル数も3試合で25キルを達成したゆふな選手が獲得しました。
チーム女優withゆふなは、ゆふな選手のワンマンチームの様相を呈していましたが、それでもゆふな選手が倒れると、自分の危険を顧みず、ゆふな選手の回復をはかるなど、2人のチームメンバーも貢献をしていました。
ほかにもチームLDHの海沼流星さんは11キル、武知海青さんは10キルを獲得。チーム異色の3人の貴島明日香さんは5キルを獲得するなど、活躍をみせていました。
芸能人、著名人が参加するゲーム大会だと、どうしても、お祭り感が先行し、ゲーム内容は疎かになりがちですが、今回のRAGE PARTYは、『プロセカ』も『Apex Legends』もかなりやりこんだプレイヤーが参加しており、それぞれのタイトルのファンにも楽しめた内容でした。
MCを務めた関口メンディーさんもかなり『Apex Legends』をプレイしており、試合中のコメントもプレイヤーならではの奥深さもありました。
「RAGE PARTY 2021は『Apex Legends』に興味を持つきっかけととなるような素敵な大会だと思います。今度はプレイヤーとして参加してみたいですね。いろいろ見どころはありましたが、最後のゆふなさんの3人抜きは鳥肌が立ちました。土壇場での勝負強さ、鋼のメンタルには脱帽です。そのゆふなさんですが、もともと配信動画も視聴しており、コントローラーの持ち方は“ゆふな式”を取り入れているくらい。もし、次回参加することができましたら、是非、ゆふなさんとプレイしていみたいです」と大会終了後に関口メンディーさんが語っています。
eスポーツはトッププロの超絶プレイを観るだけでなく、初心者のプレイを観ても十分楽しめる要素はあります。今回のように、ゲームやeスポーツに詳しくなくても、プレイしている人に興味があり、そこからeスポーツやゲームに興味を持ってもらうことは、誰もが幸せになる良い形のひとつではないでしょうか。
特に有名人、著名人が好きなゲームでいろんな人と対戦しあえるのは、あまりない機会ですし、その様子を観られるのはファンにとっては貴重な時間だと思います。今後もeスポーツのさまざまな形を見せてもらえることを期待しています。