ミクシィのエンターテインメント事業ブランドXFLAGは、2020年10月3日と4日にLIVEエンターテインメントショー「XFLAG PARK 2020」を開催しました。例年では7月に幕張メッセで実施していましたが、新型コロナウイルスの影響で2020年は10月にオンラインで形式での開催です。
オンラインでも友だち同士でワイワイ楽しめる「XFLAG PARK CONNECT」
今回は、オンラインでも十分に楽しんでもらうための施策として、オンラインテーマパークをイメージしたWEBサイト「XFLAG PARK CONNECT」をオープン。これは、1グループあたり最大20名まで同時視聴が可能なWEBサイトで、ボイスチャットで視聴者同士が会話しながらXFLAG PARK 2020を楽しめるというものです。XFLAG PARK CONNECTに参加した人は2日間で延べ49万人以上。例年のXFLAG PARK以上の盛り上がりを見せていました。
XFLAG PARK CONNECTを利用するには、XFLAG IDの登録が必要なので、最初はちょっと面倒かもしれません。しかし、XFLAG IDと『モンスターストライク(モンスト)』のアカウントを紐付けると、『モンスト』で使用できるモンスターやアイテムなどを獲得できるので、『モンスト』プレイヤーにとってはかなり恩恵がありました。
また、『モンスト』内でつながっているプレイヤー同士でグループを作れるので、『モンスト』ファンが集まって一緒にXFLAG PARK 2020を視聴できるのもメリット。XFLAG PARKを視聴するのであれば、XFLAG PARK CONNECTを使わない理由はないと言っても過言ではありませんでした。
ほかにも、クイズに参加できたり、アンケートに回答したりしながらイベントに参加できます。Goggle Playによる勝敗予想のサイトへも簡単に移動できるようになっていました。
XFLAG PARK 2020のメインコンテンツである動画配信は、初日に、「Xtreme Arena モンスト公式チャンネル」と「Wonder Studio XFLAG公式チャンネル」、「WAIWAI ROOM ふくえらチャンネル」と「Kotonoki Studio 共闘ことばRPG コトダマン公式チャンネル」の計4チャンネルで配信。2日目は上記に、「Anime Stage モンストアニメTVチャンネル」を加えた5チャンネルで配信されていました。
時間帯によっては、共通番組を配信することもありましたが、豊富なチャンネルで、好きな番組を選んで視聴できたので、1日中視聴しても飽きることなく楽しめました。リアルイベントで行っていたときは、時間がかぶってしまうとどちらかを諦めざるを得なかったですが、配信動画は後から見直すこともできる点がやはり便利ですね。
ただ、XFLAG PARK CONNECTで友人と一緒にライブで騒ぎながら観る場合は、どの番組をみんなで視聴するかという悩みは出てしまいますが、それはうれしい悲鳴ということで。また、XFLAG PARK CONNECTであれば、それぞれのチャンネルへの移動が簡単にできるようになっていたので、ポータルサイトとしても機能していました。
配信コンテンツは、プロチームによるバトルが繰り広げられる「激究極スタジアム」や新生M4とゴーストライカーズがタイムアタックで競い合う「超高速タイムアタック轟絶RUSH!byM4」、初代獣神を決める「獣神戦 2020」などのガチバトル、音楽ライブの「モンソニ!LIVE ウタノチカラ」「MONSTER STRIKE ORCHESTRA ~未開の旋律~」、あの念仏ダンスが2年ぶりに復活したグループダンスショーの「NENBUTSU DANCE ~4-Star’s Shout~」など音楽イベント、芸能人や人気YouTuberが出演するバラエティ企画などあり、例年通り豊富なラインアップでした。
さらに、XFLAG PARK CONNECTを使用した視聴者参加型のクイズ「モンストオールスタークイズパーティー」も開催。そして、『モンスターストライク』の新情報が満載の「モンストニュース」でイベントを締めくくりました。
オンライン開催だと、どうしても動画の配信で一方通行になりがちですが、視聴者が参加できるコンテンツを用意していたのは、長年ライブエンターテインメントを開催してきたXFLAGのノウハウが活かされた結果だと言えるのではないでしょうか。
注目はプロのモンストバトル! 効果的な演出でオンラインでも楽しめた
見どころの多いXFLAG PARKですが、やはりプロ選手が出場する「激究極スタジアム」に注目したいと思います。例年だと、XFLAG PARKでの大会といえば「モンストグランプリ」ですが、コロナ禍において、地方予選などが必要なオープン大会を開くのが難しかったためか、今回は、2019年のプロツアー上位8チームによるトーナメントを開催。しかも、1チーム4人編成ではなく、2人編成です。そのため、いつもよりプレイヤーの出番が多くなり、多くの役割を果たさなければならないだけに、プロの技術が楽しめる試合でした。
初日はタイムアタックラウンド。ステージはエレボス(光明なき魂の監獄)を使用します。ほとんどのプロチームが4手クリアを目指していましたが、4手を達成できたのは「GV」のみ。8チーム中2チームがダウン(途中リタイア)してしまうなか、見事に決めました。
2日目はバトルラウンド。1日目のタイムアタックラウンドの結果を受け、トーナメントの組み合わせが決定します。1回戦の見どころは、2019年のXFLAG PARKで行われたモンストグランプリの決勝戦での組み合わせ、「Cats」対「どんどんススムンガ」。グランプリでは、どんどんススムンガが勝利し優勝を決めましたが、そのあとに行われたモンストプロツアーでは「Cats」がリベンジを果たしています。そんな若手実力派チームの因縁の対決でしたが、結果はどんどんススムンガがダウンで敗北するあっけない幕切れとなりました。
準決勝では、モンストプロツアー2018-2019の覇者である「今池壁ドンズ」とモンストプロツアー2019-2020の覇者「アラブルズ」が激突。これは、熱戦のすえ、アラブルズが勝利します。
そして迎えた決勝戦。「GV」対「アラブルズ」のモンストプロツアー2019-2020ファイナルの組み合わせです。こうしてみてみると、モンストグランプリとモンストプロツアーによって名勝負が多く生まれ、その再戦が頻繁に行われるほど歴史を積み重ねてきたことがよく分かります。
決勝戦はBO3での対戦。1戦目はタイムアタックラウンドで使用したエレボス。「GV」のみが4手でクリアしたステージです。決勝でも見事に4手クリアを決め、GVが先勝します。しかし、一転して2戦目はアラブルズが快勝し、1対1のフルラウンドへ。迎えた3戦目。序盤から優勢を取ったGVが徐々に差を広げて勝利し、優勝を決めました。
今回、2日目に現地取材へ行ったのですが、無観客試合を行うには、いささか広すぎる会場で、ちょっと寂しさを感じました。しかし、配信動画で振り返りを観てみると、広い会場にマッチしたCGをARとして表示させており、現場以上に楽しめるものになっていた印象です。
もちろん、現場で観戦する利点や楽しみは多く、無観客試合が解除されることを願っていますが、配信の魅せかたに新たなノウハウが蓄積されたように感じました。
『モンスト』の冬場のイベントといえば、モンストプロツアーですが、2020年は開催されるかどうかも未定です。ただ、今回の配信によるノウハウが活かせれば、オフラインで開催できなくとも、オンラインで何かやってくれそうな期待を持てました。