最近、また都市伝説が流行ってます。都市伝説には、僕も懐かしい思い出があります。元祖・都市伝説と言えばやはり口裂け女。子供の頃、運動会にマスク姿の女性がいたという噂が広がりました。なぜかそれが「口裂け女がいた!」という話に変わり、会場は大騒ぎに。泣き出す女の子。興奮する男の子。みんな競技そっちのけで、口裂け女捜し! 長髪のおばちゃんがいただけで、大騒ぎして逃走。クラス対抗リレー以上の全力ダッシュ。子供ってバカでした。でも、その騒ぎを受けて、運動会の後、集団下校する事になりました。先生はもっとバカでした。のどかな時代だったんです。
ああ、懐かしい。というわけで、今回はノスタルジックな気持ちにさせてくれるDVDを集めてみました。『ALWAYS 三丁目の夕日』は、映画ということもあり、なんとなく入れ忘れてしまいました。やや残念です。
なぜかプロレスラーが都市伝説に挑む
懐かしく甘い口裂け女の記憶に浸りながら、『佐々木健介&北斗晶 最強夫婦VS最凶都市伝説!』を見ました。人類「最強」夫婦、佐々木&北斗晶が「最凶」都市伝説に挑むという戦慄のドキュメンタリーです。
"ブンブンおじさん"という謎の存在が出現するという地方に最強夫婦がロケバスで行くのですがこの2人、あんまり都市伝説には詳しくないみたいで、なかなか話が盛り上がりません。そこで霊能者が登場。この霊能者によって、頻繁に霊視、心霊写真撮影、浄霊&除霊などが行われて、いつのまにか都市伝説が忘れられ、心霊DVDになっていました。この成り行きまかせのアドリブ感は嫌いじゃないです。
タイトルに「VS」と入っていたので、佐々木健介がブンブンおじさんを羽交い絞めにして、北斗が木刀で血みどろになるまでメッタ打ちにする。そんな地獄絵図を期待していましたが、まったく見れませんでした。でも、「これは寿退社を控えてワクワクしていたのに願いが叶わず死んだOLの霊」なんていう霊能者の細かい霊描写には驚きました。そこまで言わなくても!
佐々木健介&北斗晶 最強夫婦VS最凶都市伝説! |
デコチャリにかける素敵な少年たち
なんで子供の頃はあんなにSFっぽいデザインの自転車が好きだったんでしょうか? やたらと大きな変速レバーとか、ありえないスロープを描くハンドルとか、でかいライトとか、超憧れでした。
『デコチャリ野郎』はそんなSFチックな自転車を愛した人たちの自転車紹介DVDかと思っていたら、まったく違いました。どちらかというと、まんまデコトラ好きな人たちが、そっちの方向性で自転車をカスタマイズしているという感じです。デコレーションチャリンコ、略してデコチャリです。電飾やエアホーンなど、完全にデコトラでやるべき事を、自転車でやってしまっています。制作費10万円総重量60キロとか、もう完全に自転車ではなくて、別の何かです。アキバ系のキャラを全面フューチャーした痛車ならぬ痛チャリなどもありました。
デコチャリも凄いですが、それ以上にデコチャリを作った少年たちの姿に感動します。デコチャリに美麗な富士山をフルカラーペイントした少年。富士山を選んだ理由を訊ねられて「日本一風にしようと思って」なんてはにかみながらのコメントが最高でした。「カジキが好きだから」とカジキマグロのイラストをデコチャリに描いている少年もいました。
すべてのエネルギーの行き先が完全に間違っているのですが、全て認めてあげたくなる。そんな気分なのです。僕が可愛い女の子だったら、間違いなく彼らに恋したでしょう。すべての出演者が将来の夢を「デコトラの運転手」と、なんの迷いもなく答えていたのも感動的です。この日本で、将来の夢を持っている若者がこんなに沢山いるという事実だけでも、勇気が沸いてきます。僕も夢を捨てずに頑張ります。
デコチャリ野郎 |
プラネタリウムで笑いたいですね
プラネタリウム、懐かしいですね。子供の頃はプラネタリウムが大好きでした。人工の物とはいえ、満点の星空を見ていると、なんだか切ない気持ちになっちゃうんです。
なんて安い言葉は、女の子を口説く時にすら使えないと思いますが、プラネタリウムというと、何か「静かで~、ムード良くて~」みたいな側面が強いのも事実です。僕自身はプラネタリウムに行くとスヤスヤと眠くなってしまうような純朴な少年でしたが、静けさや荘厳な雰囲気ばかりが強調されるプラネタリウム事情には懐疑の念もありました。
そういう視点から見ると、全国のプラネタリウムで大人気のナビゲーター"星のお兄さん"の星座の解説を爆笑と共に、というスタイルは大好きです。ただ、山崎まさよしも大絶賛したという星のお兄さんの関西系のギャグは、あまり笑えなかったです。
爆笑! 星のお兄さんプラネタリウムショー |
100人フリーハグはマストウォッチだぜ!
またしても、ノスタルジックな気持ちになってしまう作品。最近、53歳にして奇跡の再ブレイクで話題になっているルー大柴の作品です。売れるために簡単にキャラ変えする芸能人も多いですが、浅草橋ヤング洋品店の時代から、まったく芸風を変えないまま、再ブレイクしたルー大柴は素敵です。横浜の街中を舞台にした100人の一般人とのフリーハグなどは、感動すら覚えます。
「最近、親が子供をキルしたり、愛が足りないんじゃないかとシンクします」とフリーハグの重要性を、ルー語交じりで社会問題にリンクさせて語る姿も頼もしいです。「こんなファーザーがウォントだった」などと、ルー語を真似てみましたが、あまり上手くいきません。「企業合併というとダークなマイナスのイメージがあるから、企業トゥギャザーと呼びたい」など、ルー語も時代に合わせて進化しています。
ルー大柴革命 ~ルー語でトゥギャザーしようぜ!~ |
タバコが愛されていた時代もありました
タバコを吸うのがかっこいい。タバコを吸うのは大人の印。そんな時代が懐かしいです。急速に世界中に広がった禁煙の波。その波に乗り、日本でも130万部を突破するベストセラーとなったのが、アレン・カーの『禁煙セラピー』。この本や禁煙ブームとは何の関係もなく、僕はタバコの値段が高すぎると思い辞めました。1本1円ならまた吸います。
このDVDを、1回60分見るだけで禁煙できるそうです。ただし、鑑賞中は電話線も抜き、呼び鈴も無視して集中しなければならないそうです。ブレイン・ウォッシュのスメルがします。思わず下手なルー語が出てしまいます。なんとタバコを吸いながら見てもいいそうです。
内容は完全に正論です。「タバコが好きというのは間違いで、それは単なる中毒である」とこのDVDでは断言します。「タバコ」部分が好きな人の名前じゃなくて良かった。そんな余計な事も考えてしまいます。まあ、とにかく、タバコを辞めるのは辛い事でなく、素晴らしい事であるという教えが延々と説かれるわけですが、「そんな事わかってるよ!」という愛煙家の逆キレ気味の叫びも聞こえてきそうで、元愛煙家としては複雑です。
ちなみにアレン・カーさんは世界各地に70以上の禁煙クリニックを開設したりと、禁煙ビジネスに全てを捧げましたが、昨年肺ガンで亡くなりました。人生って皮肉なもんです。
アレン・カーの禁煙セラピーDVD |
色々なDVDでノスタルジックな気持ちになっちゃいました。大人だから夏休みはないけど、素敵な夏休みを過ごせたと思い込む事にします。なんだか、しみじみしちゃって、思わずタバコに火を点けてしまいそうです。