リクルートスーツの色については誰もが知るところですが、フロントボタンの数については意外に知られていないのでは。
紳士服量販店に並ぶ男性リクルートスーツの大半は2つボタンですが、ビジネススーツの場合は「いちばん上のボタンが隠れた」段返りの3つボタンを見かけることもあります。2つボタンと3つボタンで、一体どんな差が、印象面で生じるのでしょうか。
世間の常識:男女で異なるスーツボタンのルール
また女性については、「ボタンのルールが男性と異なる」というポイントも必見です。『毎朝、迷わない! ユニクロ&ツープライススーツの上手な使い方』(WAVE出版)の著者が解説します。
男女で異なるスーツボタンと着こなしルール
男性のリクルートスーツは2つボタンが基本。ですが00年代前半までは3つボタンも主流でした。両者に共通するポイントは、「いちばん下のボタンは留めない」という着こなしルールです。男性の場合、いちばん下のボタンは「あくまで飾り」で、逆に留めると変なシワが生地に寄ってしまうこともあるようです。
一方、女性スーツは「いちばん下のボタンを留めること」を前提とした型紙のため、着こなしルールが別。
フロントボタンの数に関わらず、女性はいちばん下のボタンも留めましょう。また女性の場合、一つボタンのスーツジャケットも見かけるかもしれませんが、広いVゾーンでは胸元が開きすぎるため、面接向きとは言えません。
2つもしくは3つボタンのスーツを選んでください。
ボタンの数による印象ちがい
2つボタンに比べ、狭いVゾーンの3つボタンは「クラシカルで堅実な印象に仕上がる」と言われています。スーツ発祥の英国では、3つボタンが簡略された結果、2つボタンが生まれたという経緯があるからです。
ただし、男性の3つボタンスーツは90~2000年代前半の一時期流行したので、その印象から令和のビジネスマンにとっては古臭く感じる方も多いはず。そこで男性は、いちばん上のボタンが隠れる「段返りの3つボタン」を選びましょう。
特に高身長で細身の方は、2つボタンより段返りの3つボタンが似合います。というのもVゾーンの起点が、2つボタンより段返りの方が上にくるため、間延びしないからです。逆にがっちりした小柄の方は、2つボタンのVゾーンがバランスよく見えます。
とは言ってもリクルートスーツではあまり見かけないデザインですから、入社後のスーツ選びの参考にしてください。
スーツボタンの着こなしルールは男女で変わりますし、ボタンの数によって、印象も変わるのです。見え方や着こなしルールを知って、堂々と面接に臨みましょう。