n年前の今日、どんな出来事があったか覚えていますか?本コーナーでは、ちょっと懐かしいガジェット関連のトピックを振り返ってお届けします。最新情報の箸休めにでもご笑覧ください。

2011年9月13日、ソニーの携帯音楽プレーヤー「ウォークマン」のフラッグシップモデル「NW-Z1000」シリーズが発表されました。OSにシリーズ初のAndroidを採用した製品でした。

  • ウォークマン NW-Z1000シリーズ

    ウォークマン NW-Z1000シリーズ

SoCはNVIDIAのTegra 2を採用し、搭載OSはAndroid 2.3。Androidマーケット(Playストアの前身)にも対応しており、スマートフォンのように各種アプリを追加できる先進的な仕様でした。まだ機能面の理由でガラケーからスマートフォンへの移行には踏み切れていない人も多かった時期ですから、音楽プレーヤーの上級機としてだけではなく、スマートフォンライクなサブ端末として、いわば「Android界のiPod touch」のような需要もあった製品といえます。

当時のプレスリリースを見ると「大画面4.3型WVGA(480×800)液晶を搭載」という表現に時代を感じますが、同時期のスマートフォンの平均的な画面サイズが4インチ台前半であったことを考えると、音楽プレーヤーだから小さめということはなく、確かにスマートフォン感覚の大画面でしょう。

音楽プレーヤーとしては、フルデジタルアンプ「S-Master MX」や圧縮音源の主に高音域を補完する「DSEE」、左右の音の分離を良くする「クリアステレオ」などといった技術を搭載。また、当時は下位モデルも含めて広く対応していましたが、ノイズキャンセリング対応の有線イヤホンが付属したことも現行ウォークマンにはない特徴です。

Androidウォークマンとしてはその後Fシリーズが登場し、後に時代の流れとともに普及機のAシリーズがAndroidを搭載するようになり、別枠ではなくなります。また、ソニーファンの方ならよくご存知の通り、ソニー製品の型番における「Z」はフラッグシップの証といえる特別なものですが、ウォークマンにおいてはWM1ZやZXシリーズにZの名が受け継がれます。