理想の体型や太りにくい体を手に入れるためには、トレーニングや食事の内容がカギを握ります。本連載では、筋トレの効果的なタイミングや太りにくい食事法など、ボディメイクの秘訣を解説。健康的で美しい体づくりをサポートするための実践的な知識を身につけ、あなたのライフスタイルに役立ててみてください。
今回、話を聞いたのはRIZAP認定アドバイザーの坂内優真さん。坂内さんはライザップが展開するコンビニジム「チョコザップ」のアドバイザーとして、食事法やトレーニング法、器具の使い方などのサポートをしています。
連載の3回目は「プロテイン」について。そもそもプロテインとは、タンパク質を主成分にした栄養補助食品のことを指します。タンパク質は、皮ふや髪の毛、内臓、筋肉などの組織を作る上で必要となり、体づくりには欠かせない栄養素です。
そんなタンパク質が手軽に摂取できるということで近年、注目を浴びている「プロテイン」。いつ飲むのがベストなのでしょうか。気になるギモンを坂内さんにぶつけていきます。
◼プロテイン摂取の効果的なタイミングは?
――ダイエットをしている、体を鍛えている人の中には、プロテインを飲んでいる人も多いと思います。プロテインを摂取するベストなタイミングはあるのでしょうか?
1. トレーニング終了の10分後
細かく言うと、トレーニングをした"10分後"がおすすめです。実はトレーニング直後だと、アドレナリンが出て体は興奮状態になっています。交感神経が優位に働いているこの状態では、内臓が食べ物の消化にエネルギーを割きづらいのです。
一方で、副交感神経が優位に働いているときの方が消化の働きがよくなります。こうしたことから、興奮状態が収まり副交感神経が優位になってくる運動終了10分後がベストタイミングと言えるでしょう。わずかな差ですが、ぜひ意識してみてください。
2. 就寝前
就寝前もまたおすすめのタイミングです。1日の中で食事の間隔が最も空いてしまうのは実は"寝ている間"。例えば、8時間眠ったとして、この時間は食事や水分補給をしなたいめ栄養を摂ることは難しいでしょう。
体はタンパク質などの栄養が不足すると、筋肉を分解することで生きていくための必要なエネルギーを作り出します。そのため就寝時の栄養不足を回避し、筋肉の分解を避けるためにも、寝る前のプロテイン摂取をおすすめしています。
――では、プロテインの摂取を避けた方が良い場面はありますか?
魚や鶏むね肉など食事で、きちんとタンパク質を摂取できているのであれば、プロテインを摂る必要はありません。
そもそも、1日に必要なタンパク質の推奨量は18歳以上の男性であれば60g〜65g、18歳以上の女性であれば50gと定められています(※日本人の食事摂取基準(2020年版)より)。
これを大幅に超えてタンパク質を過剰に摂取してしまうと、そのまま排出されてしまうほか、筋肉に吸収されなかったタンパク質は脂肪に変わってしまうのです。これって、非常にもったいないことですよね。また、腸内環境の悪化にもつながることもあります。
食事で十分にタンパク質が摂取できているのであれば、プロテインを飲む必要はありません。まずは食事内容でタンパク質が摂取できているかどうかを考えるようにしましょう。
――食事でタンパク質を摂ることが重要ですね。ちなみに、プロテインはカロリーが高いイメージがあるのですが、ダイエット中に飲んでも問題はありませんか?
結論、問題ありません! 例えば、おにぎり1個でも多くが100キロカロリーを超えてしまうのですが、プロテインは1回の摂取量あたり100キロカロリーもないことがほとんど。
現在出ているプロテインの多くは、砂糖がほぼ入っておらず、人工甘味料によってカロリーが抑えられています。太りやすいといったことはないので、ダイエット期間中に上手に取り入れると良いと思います。
――タンパク質が不足している場合、1日に複数回プロテインを飲んでも良いのでしょうか?
先ほどもお伝えしたように、プロテインは人工甘味料が多く含まれています。人によっては3回、4回と飲むことで腸内環境の悪化につながり、下痢になってしまうことも。ですので、摂りすぎは禁物です。まずは健康的な食事を基本に、それでも足りない分をプロテインで補っていくのが良いでしょう。
いかがでしたでしょうか? 次回は「"理想のカラダ"に近づく食事法」についてみていきます。お楽しみに!
RIZAP認定アドバイザー 坂内優真さん
ライザップが展開するコンビニジム「チョコザップ」のアドバイザー。対面・オンラインでユーザーのサポートを行っています。