私はかれこれ20年近く、家計のやりくりの取材をしてきました。その中には、貯蓄が1,000万円以上ある人も、少なくありませんでした。その人たちが、とりわけ収入が多いというわけではありません。年収300万円台(手取り)というケースもたくさんありました。
また、お金を使わないケチケチ生活をして、ギスギス暮らしているわけでもありません。要するに、お金のやりくりが上手なのです。ということは、そのやりくりの仕方をまねすれば、誰でも1,000万円貯めることが可能というわけです。是非今日からまねしてみてください。
帰宅後、15分で作れる"おうちごはん"
これまでに何度も繰り返し書かせていただいていますが、貯まる生活の基本は"おうちごはん"にあります。外食三昧ではお金は貯まりません。外食エンゲル係数は貯蓄額と反比例すると思ってください。
おうちごはんで出費を減らして、その分を貯蓄にまわせば、お金が貯まるとわかってはいても、仕事で帰宅が遅くなったり、疲れていては、なかなかごはんをつくる気がしないものです。
でも、15分で作れるおうちごはんなら、「作ってみようかな~」と思うのではないでしょうか? 今回は、そんな一番やさしいおうちごはんを2品、ご紹介します。
ひとりおうちごはんは"ひと皿飯"で十分
そもそも家でひとり分の食事をつくるのなら、そんなに頑張らなくてもいいんです。ご馳走を作る必要はありませんし、おかずを何品も作らなくてOK。ひとり分のごはんをそんなに豪華にしては、食材費がかかって、節約どころか、外食よりも高くついてしまうことも。
ひとりおうちごはんは、お金も手間もかけない方が長続きします。たまに頑張って作るよりも、頑張らなくても作れるごはんを長く続けるほうが、おうちごはんは節約効果を発揮します。ひとりおうちごはんは、"ひと皿飯"でOKと気楽に考えましょう。
豆腐と納豆の大豆きょうだい飯+みそ汁
(1) 沸騰したお湯にオクラ3本を入れ、30秒茹でる。取り出してヘタを取り、刻む。
(2) どんぶりにご飯を盛り、崩した豆腐1/4丁分、納豆1パック分をのせ、卵黄をトッピングする。仕上げに刻んだオクラをのせて完成。だし醤油かめんつゆをかけて召し上がれ。
さらに残った食材で味噌汁を作ります。沸騰したお湯に豆腐1/4丁(残りの豆腐3/4丁は水を張った保存容器に入れて、冷蔵室で保存。1~2日じゅうに消費しましょう)、味噌を加えて溶かします。そこに、どんぶりで使わなかった卵白を混ぜ入れれば出来上がりです。
ドリア風チーズかけひと皿飯
(1) スライスベーコン2枚を5mm幅に切り、油をひかずにフライパンで炒める。
(2) 器に炊き立て、またはレンジでチンして温めたご飯入れ、トマトケチャップ、塩少々を入れて混ぜ合わせて調味する。
(3) (2)に炒めたベーコン、カットトマト(缶詰)、コーン(缶詰)を混ぜ合わせ、溶けるチーズ各適量をかけて、トースターで焼き、チーズが溶けて表面に軽く焦げ目がつけば完成。彩りに乾燥パセリをパラリ♪
インスタントスープを添えれば完璧です。
これなら仕事で疲れて帰ってきても、15分もあれば作れます。今日は疲れているからコンビニ飯で済ませようではなく、発想を変えて、息抜きがてら15分で作れる一番やさしいおうちごはん、みなさんも試してみはいかがでしょうか?
村越克子
フリーランスライター。学習院大学文学部心理学科卒業。編集会社を経て、フリーに。主婦を読者対象とした生活情報誌を中心に執筆。家計のやりくりに奮闘する全国の主婦を取材し、節約に関する記事を数多く手がける。執筆協力に『綱渡り生活から抜けられない人のための絶対! 貯める方法』永岡書店など。