私はかれこれ20年近く、家計のやりくりの取材をしてきました。その中には、貯蓄が1,000万円以上ある人も、少なくありませんでした。その人たちが、とりわけ収入が多いというわけではありません。年収300万円台(手取り)というケースもたくさんありました。
また、お金を使わないケチケチ生活をして、ギスギス暮らしているわけでもありません。要するに、お金のやりくりが上手なのです。ということは、そのやりくりの仕方を真似すれば、誰でも1,000万円貯めることが可能というわけです。ぜひ今日から真似してみてください。
"早起きは三文の得"はやっぱり本当
最近"朝活"という言葉を耳にします。朝、ギリギリまで寝ていて、家を飛び出すのではなく、早起きして出勤前の時間を有効に活用するというものです。
早起きすると、どんなメリットがあるかと言えば、まず朝食を家できちんと食べることができます。出勤途中でコンビニやカフェに寄って、朝から外食代を使うことがありません。その気になれば、お弁当を作ることもできます。これで昼食代が浮きます。お気に入りのコーヒーやお茶を煎れて、マイボトルで持参すれば飲み物代も節約できます。コンビニや自販機でちょこちょこ買う飲み物代は、結構、バカにならない出費なのです。
朝の時間に余裕があれば、出勤の準備も万全です。忘れ物をして余計な買い物をするハメになったり、遅刻しそうになってタクシーに乗ったり、ムダな出費をすることもありません。
朝早起きするには、夜早く寝るようになります。夜更かししなくなれば、ダラダラとテレビやネットをして、ムダな電気代を使うこともありません。
また、午後10時から午前2時までの時間は、この時間帯に睡眠をとると、体内の新陳代謝が高まるゴールデンタイムと言われています。同じ7時間睡眠でも、夜中の12時から朝7時まで寝ているよりも、午後10時から朝5時まで寝ている方が、健康にも美容にもいいというわけです。
朝の習慣にしたい3つのこと
せっかく早起きしたのですから、朝の時間を有効に使いたいものです。朝のランニング、ブログの更新、懸賞応募……などもいいですが、「お金が貯まる」という点でオススメしたいのが、まずは財布のチェック。
お財布から前日のレシートを出して、出費を家計簿に記入します。家計簿をつけていない人は、スケジュール帳やノートにメモするだけでもOK。大事なことは、昨日自分が使ったお金を把握することです。金額を書くことで、何にいくら使ったかが頭の中にインプットされ、ムダ遣いにブレーキがかかります。 また、レシートをお財布から出すことで、お財布もスッキリ。1日が気持ちよくスタートできます。
2つ目は、その日の予定を確認すること。夜、友人と食事をする約束があるなど、その日の出費予定がわかれば、事前にお金を用意することができます。夕方になって、お財布の残金が足りないことに気づき、あわててATMでおろして、時間外手数料を払うことがないように。
3つ目は、冷蔵庫の中身チェック。貯まる生活にするには、"おうちごはん"が不可欠です。冷蔵庫の在庫をチェックして、夕飯の献立をザッと考えましょう。足りないものがあれば、帰りがけにスーパーに寄って買い足しする予定にすれば、コンビニ弁当やスーパーの総菜などを買うムダな出費をせず、夕食をしっかりおうちごはんすることができます。
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村越克子
フリーランスライター。学習院大学文学部心理学科卒業。編集会社を経て、フリーに。主婦を読者対象とした生活情報誌を中心に執筆。家計のやりくりに奮闘する全国の主婦を取材し、節約に関する記事を数多く手がける。執筆協力に『綱渡り生活から抜けられない人のための絶対! 貯める方法』永岡書店など。