連載コラム『年収350万円で200万円貯めた! 元会社員の節約術』は、若くしてお金を貯めるにはどうすればよいかについて、執筆者の美月小夜(みづきさよ)氏が自身の実体験に基づき、"究極の節約術"を伝授します。


結婚当初の希望としては子どもは二人か三人でと考えていましたが、我が家は早々に二人目をあきらめました。経済面、精神面、年齢(体力)面、いずれもギリギリの状態になってしまったためです。近所に手助けをしてくれる母親や姑がいればまた話は別だったかも知れませんが、両家とも現役で仕事をしているために、そう頻繁にお願いをすることはできません。しかも夫婦二人の子どもである以上、基本的には自分達で解決していくことが大切だと考えていましたので、お願いするのは本当に困った時だけにしていました。

夫に二人目の話をした際に、夫の家族との同居なら二人目を考えても良いと言われました。これも何だか納得の行かない条件で、二人目を夫の家族の下で産み育て、子育てを助けてもらったのだから、将来は嫁であり時間に融通が利きそうな私が率先して夫の家族の介護を引き受けて、実子である夫は仕事があるから…と介護を丸投げされそうな予感がしたので、子どもは一人と決めました。考え過ぎかも知れませんが、私の夫なら考えそうなことです。

こうして書くと、さもあっさりと引き下がったようにも思えますが、気持ち的にはしばらく引きずっていました。一人っ子が可哀想だとも思いませんし、幸いなことに私の周囲ではそういったことを言う人はあまりいません。いろいろ言う人がいたとしても、「私自身がいろんな意味でもう無理ですよ~」と笑って流せます。

経済的なこと、精神的、肉体的なことを考えれば、妥当とも言える選択だったとは思います。ですので、「教育費は一人分を貯めたらそれでOK」と思うと、気が楽になりました。養育費だって、次の子のことを考えて長く使える良いものを買う必要もないので、服はお下がりもしくはセール品で十分と割り切れるようになり、気持ちが楽になりました。二人目のことを少し考えて揃えていた上質なベビー服は、出産を控えた友人にお下がりとしてあげてしまいました。捨てるわけじゃなく、一応は活用されたので、ムダにはなりませんでした。

仕事は辞めてはいませんが、子どもが小さいうちは子どもに何か遭った時に対応ができないと困りますので、時間がかからない隙間時間でできる仕事にシフトすることにしました。当然、所得は減りましたが、子どもと関わる時間も増えましたし、無理に働いても税金ばかり取られてしまうので、セーブしながら働くことにしました。その分、節約を頑張れば何とかなると思えば、それもまた良いのかなとも思えるようになりました。

ちなみに、所得が減ったとしても、子どもの教育費折半や、私が生活費の全額を負担する状況は変わりません。それでも、子どもが病気にならないようにと神経をとがらせるのも結構疲れます。病児保育や病児後保育は、私が住んでいる自治体では認証認可の保育園に入園していて、かつ病児保育の登録をした者に限り利用できるとされていましたので、そもそも無認可園に所属している子どもが病気になった際には私が主体となって看病をするしかありません。これまでいろいろな病気に罹った子どもですが、看病している私には感染せず、何もしない夫が感染してヒィヒィ言って重病患者のようになってしまうので、これもまた納得がいかないような…。

これからの人生、この先は長いのですが、一人っ子にすると決めたことで少しだけ先が見えたような気がして、いろんな意味で気持ちが楽になりました。とは言え、一人っ子を推奨しているわけではありません。我が家はそう選択をしただけ、というお話でした。

(※画像は本文とは関係ありません)