連載コラム『年収350万円で200万円貯めた! 元会社員の節約術』は、若くしてお金を貯めるにはどうすればよいかについて、執筆者の美月小夜(みづきさよ)氏が自身の実体験に基づき、"究極の節約術"を伝授します。


日々の生活は慌ただしく、あっという間に1年、2年と年月は過ぎて行ってしまいました。そして、徐々に近づいてきたのです。住宅ローンの金利UPの時が…。私が借入をした住宅ローンは10年目以降から金利が上がるタイプのもので、借入当初10年間の1.5倍くらい金利が高くなります。方法としては借り換えがありますが、借り換えするにしてもその手間や手数料などを考えるとなかなか重い腰もあがらず、更にフリーという身分や収入状況を考えると、金融機関へ相談へ行く勇気も持てませんでした。

住宅ローンの借入から完済までの元金と利息が書いてある償還表で、10年目以降の返済額が毎月1万円以上増える数字を見ると、金利が上がる前に残りの時間で何とか完済できないかと考えるようになりました。そこで、返済計画&貯蓄、節約計画を立てることにしました。現在の貯蓄や投資に回している分などを合計して資産がどれくらいあるのかを再チェックしたところ、意外と残債の半分くらいのお金があることがわかり、少し安心しました。今までまとまったお金ができたら、無かったものとして貯蓄や投資に分散して預けておいたのが良かったのだと思います。

私自身、お金があると思うとついつい使い過ぎてしまうタイプで、そうでもしないと預金口座の残高がずっと100万円のままだったかも知れません。なぜそう思うかと言えば、普通預金に100万円あるとつい安心してしまって、とりあえず100万円だけはキープしておいて、残高が増えたとしても増えた分のお金をきれいに遣ってしまう恐れがあったからです。とは言え、お金が無ければ無いなりに生活もできてしまうので、それなら手元にお金は置かない方が貯蓄ができるのではないかという、自分自身の弱点と強みをうまく利用した貯蓄方法だと思っています。

現状の資産状況が把握できたところで、金利が上がるまであと数年の間にお金を貯めることを目標に貯蓄計画の練り直すことにしました。そこでふと思ったのが繰上返済です。現状でそれだけのお金があれば、完済の前にするべきことではないかと。期間短縮型の繰上返済にすれば、その分利息が浮き、手数料分を差し引いたとしてもお得なのはわかっているのですが、住宅ローン控除を言い訳にダラダラと繰上返済をしませんでした。

そして10年目までに完済するという目標を持ったので、できるだけ早期に完済できるように今まで以上にムダの無い暮らしをすることにしました。もちろん、親戚や友人といった人に迷惑をかけたりせず、家の中、自分だけの中でできることをしようと。そして、完済しなければ、本当の意味での自分のマンションにはならないと、自分自身に強く言い聞かせて気持ちを更に奮い立たせることにしました。そして、住宅ローンが無くなったら、家計的にも気分的にもどんなに気が楽になるだろう…と考えていました。