連載コラム『年収350万円で200万円貯めた! 元会社員の節約術』は、若くしてお金を貯めるにはどうすればよいかについて、執筆者の美月小夜(みづきさよ)氏が自身の実体験に基づき、"究極の節約術"を伝授します。


新居はやっぱり過ごしやすい。広くてきれいな部屋。壁から隣家のテレビの音も話し声も聞こえないし、オートロックでセキュリティーも悪くはない。正直なところ、マンションのグレードとしてはあまり良くない物件ではないかとは思いますが、私にとっては思い入れのある物件です。なぜかこの家にいるととても落ち着くし、キッチンが広くなって、コンロも1口から3口になったお陰で、ストレスなく調理することもできました。

以前のアパートは、最寄りの駅から徒歩20分以上はかかる物件だったため、一度来た友人は二度と遊びには来てくれませんでした。しかし、新居は最寄りの駅から徒歩5分以内と比較的立地も良く、友達も呼びやすい。今までは外で会っていた友達もその何回かはここで済ますことができる。家飲みだってもちろんできるし、和室があるからそのまま泊まってもらうこともできる。これはファミリータイプのマンションに1人で住むメリットとも言えるでしょう。

みんなが集まる時に作るものは、お好み焼きやもんじゃ焼き、焼きそば、餃子といったホットプレートでできるものや、オーブンで焼くだけのピザ、冬ならお鍋。どれも外食で食べるとなると、高くつくものですが、家で作ればあまりお金がかからないものばかり。飲み物だけは各自、自分が飲みたいものを買ってきてもらうルールにすれば、割り勘よりも公平です。1人1000円もあれば、十分楽しむことができます。あまり美味しくない小さいお通しで500円取られるくらいなら、こちらの方が断然お得です。

ベランダは日当たりも良かったので、ベランダ菜園をすることにしました。バジルやミント、ローズマリーといったハーブ類を育てて、ハーブソルトやハーブオイル、ハーブティーにしていました。ハーブを取り入れることで、鶏肉や魚の塩焼きも、ハーブを加えることで、同じ素材なのにちょっと贅沢な味に変身してくれます。乾燥ハーブに粗塩、ガーリックパウダー、黒コショウを加えたものがお気に入りです。

他には白身魚に軽く塩コショウをして、10分くらいしたら魚をアルミ箔の上に置いて、白ワインを少し振り、魚の上にローズマリーをのせて包んだら、トースターか魚焼きグリルで焼いて、食べる時にレモン汁を振りかけると、レストランの味に! 魚と一緒にきのこを包んでも美味しいですよ。野菜は、簡単な葉ものを作って味噌汁の具やサラダにして食べていました。時間があれば近所の園芸店や100円ショップで種や苗を探すのも楽しみになりました。

また、魚が安売りしていたら、まとめて買って、さばいて、塩水に漬けて、ベランダに干して干物を作ったりしていました。鯖は大きくて、1尾でもそれほど高くはないので、イカと並んで良く干物にしていました。イカはさばいた後に軽く塩をして半生程度に乾かしたら、適当な大きさに切って天ぷらにすると、おかずにもおつまみにも最高な一品になります。

家で過ごす時間が楽しいと思えれば、外でお金を落とすこともほとんどなく、料理が趣味なら、高い食材や調味料を使わない限りはお金はそれほどかからない。良いサイクルが生まれてきている。そんな気がしてきました。