この連載で3回にわたって編集部オリジナルのカレーを紹介していたのが6月のこと。独創的な仕上がりを目指し、試行錯誤を重ねながら毎日カレーをつくっていたあの日々……。なんだかちょっと懐かしくもあり、先日この企画を一緒に担当していた編集者Kと「カレーづくり、楽しかったよなぁ~」なんて話で盛り上がった。そう、盛り上がってしまったのである。そして、盛り上がりすぎて、「もう1回、カレーつくる!?」なんて話になってしまった。

カレーといったらやはりライス

しかし、すでにイギリス風インド風中華風といったように、ルーにも手を入れてかなりの個性派カレーライスをつくっている私たち。今回は発想を転換して、ルーはすべて共通のものを使い、他の部分で工夫を凝らすことにした。カレーといえばまず思い浮かべるのがカレーライスだが、そのライスにひと工夫してよりカレーの旨さを引き立たせてみたい。また、それに加えてナンのようなパン系、さらにはルーさえつくり置きしておけば、誰でも数分で食べることができる麺をベースにしたカレーなど、ご飯系、パン系、麺系の3つのジャンルでカレールーを使ったアレンジメニューを披露しよう。

今回のコンセプトは、お父さんでもお母さんでもあるいはお子さんでも"簡単、お手軽"につくれること。そこで、「共通のカレールーを全品に使用。しかも調理時間は、ルーをつくる時間を除いて5分以内」をルールとした。カレールーは、パッケージに記載されているレシピ通りのいたってオーソドックスな内容で仕上げてある。このルーを使ってまず取り組んだのがご飯もので、「カレーあんかけチャーハン」と「スパイシーおやき」の2品である。

カレーあんかけチャーハン

簡単にいえば、カレー+チャーハン。中華風カレーの成功に味をしめ、中華メニュー第2弾である。"あんかけ"とはあるが、片栗粉等を使っているわけではなく、カレールーのとろみをそのまま生かしている。ルーにしっかりと味が付いているのでチャーハンは塩・こしょうで薄味に仕上げた。とはいえ、白いご飯と比較すると味が付いていて、レタスや人参、卵などの具材が加わっていることからも満足度の高いメニューだといえるだろう。「ガツンと食べたい!!」という男性にはオススメのメニューである。

スパイシーおやき

おやきといえば信州。野沢菜などの具材を小麦粉の生地で包んだあの料理である。この郷土料理にヒントを得たのがここで紹介する「スパイシーおやき」だ。作り方はいたって簡単。白ご飯にカレールーを混ぜ込み、丸い形にしてフライパンで焼くだけ。コツとしては、表面がカリッとした食感になるよう、少し焦げ目をつけるくらいである。焼くことでカレーのスパイシーな香りが引き立ち、食欲をそそる。また、片手で食べることができるので、おやつ感覚でも楽しめる一品となっている。

いかがであろうか。同じ白ご飯を使っても、ちょっとした工夫でオーソドックスなカレーライスからおやつ風、男性向けと様々なメニューをつくることが可能だ。次回はナンに代表されるパン系の料理が登場。一体どのようなメニューに仕上がるのであろうか!?