結婚が決まると、すぐに大きなお金を使う機会がいくつもあり、「こんなに使って大丈夫?」「どう判断したらいいの?」と戸惑う方も多いのではないでしょうか。
そこで、結婚後のお金の使い方についてマイナビニュース会員約500名を対象にアンケートを実施。結婚歴3年未満の方から30年以上の大先輩まで、新婚時代のお金の使い方について調査をしました。
そこからわかる結婚生活のリアルや、注意しておきたいポイントについて、ファイナンシャルプランナーが解説します。第3回の今回は「結婚後のお金の管理」について考えていきましょう
■家計管理は共有型? 独立型? それぞれのメリット・デメリット
結婚後のお金の管理は、収入・支出を夫婦まとめて管理する「家計共有型」と夫婦それぞれで管理する「独立型」とにわけられます。
アンケートでは、共有型が43.1%、独立型が33.7%という結果になりました。
自分たちに合うスタイルを選ぶために、まずはそれぞれのメリット・デメリットを知っておきましょう。
家計共有型
お互いの収入をすべて家計で管理するスタイルです。個人で使うお金はお小遣いとして、夫婦それぞれに設定します。
【メリット】
・家計全体を把握しやすい
・貯蓄計画を立てやすく、進捗度も確認しやすい
・家計の透明性が高いので夫婦でお金の話がしやすい
【デメリット】
・お小遣い制度に抵抗がある場合は導入しづらい
・どちらか一方が管理をしている場合、お金の使い方にもう一方の意見が反映されにくいことも
・どちらか一方に管理の負担が集中し、任せている側に家計に対して自分ごととしての意識が育ちにくい
家計独立型
個々で自分の収入を管理する方法です。生活費口座にそれぞれが毎月一定額を入金するスタイルと、費目ごとに夫婦で役割を分担するスタイルがあります。
【メリット】
・それぞれの収入や状況に応じて負担割合を決められる
・収入をすべて開示する必要がない
・一定額を入金する場合は、家計に入ってくるお金が一定なので予算を立てやすい
【デメリット】
・家計全体を把握しづらい
・働き方や収入に変化があったときには負担割合を見直さないと、どちらかに不満が募りやすい
・貯蓄について共通認識がないと、個人の支出が増えて貯蓄がしづらい
■財布は別でも意識は共有
家計は全体像を把握できていると、無駄な支出もみつけやすいく、貯蓄もしやすくなります。さらに、家計を把握できていると安心感も増すでしょう。なので、管理方法に迷うのであれば、家計の全体像が把握しやすい家計共有型をおすすめします。
とはいえ、家計管理で大切なのは、どんな形で管理するかではなく、夫婦で家計を運営しているという意識を双方が持てることです。
自分たちはどんな暮らしをしたいのか?
そのためにはどんなお金の使い方・貯め方をすればいいのか?
現状はどうなっているのか?
理想と現状のギャップを埋めるために何が必要なのか?
これらを夫婦で共有することができていれば、家計管理の形にそれほどこだわる必要はありません。
■ストレスのない家計管理はすべてを共有しないこと
意識を共有することは大切ですが、同時に大切にしたいのが「個人の自由」です。個人で使えるお金の額や割合は夫婦で決めますが、そのお金を何に使うかはお互いに干渉することのないようにしましょう。
家計管理に一生懸命になると、相手のお金の使い方が気になってしまうこともあるかもしれません。夫婦といえども、価値観はそれぞれ。決めた額の範囲内であれば、個人の自由を尊重することも大切です。
どんな管理方法が自分たちに合うかは、実際にやってみないとわからない部分もあります。家族として共有する部分と、個人として共有しない部分。ここを意識しながら、わが家に合う形を見つけていきましょう。
【アンケート概要】
アンケート名:夫婦のお金管理について
調査対象者:マイナビニュース会員の20代~50代の既婚男女
調査期間:2022年2月4日~7日
有効回答数:504