健康のために遺伝子検査をする人は多いですが、美容に活用できる「肌の遺伝子検査」があるのはご存じでしょうか。

シミ・シワ・たるみなどのできやすさ/できにくさといった、目には見えない自分の生まれ持った肌スペックを知ることができるので、美容オタク界隈では密かに流行っているのだとか……。

美容記事の担当編集として、これは気になる……!ということで、資生堂のDNA検査・カウンセリングサービス「Beauty DNA Program」を体験してきたので、レポートします。

資生堂の「Beauty DNA Program」とは?

  • 資生堂「Beauty DNA Program」

    資生堂「Beauty DNA Program」

資生堂のDNA検査・カウンセリングサービス「Beauty DNA Program」とは、唾液からDNAでの肌の傾向・特徴を調べられる、肌の遺伝子検査です。

検査結果で分かることはざっくり分けて3つで、「シワやシミのできやすさ/できにくさ」といった個人が生まれ持った肌のタイプを明らかにする「肌体質」、肌老化に関する項目をみる「肌レジリエンスカ」、健やかな肌のための「ビタミン調整力」。

これら3つのカテゴリ、合計27項目から、自分の肌の遺伝子的な特徴を総合的に知ることができます。

遺伝子検査と聞くと、なんとなくハードルが高く抵抗感を抱くかもしれませんが、実際は案外やることは少なく、隙間時間で手軽にできました。

  • 検査キット

    検査キット

資生堂オンラインストアもしくは取扱店舗でインビテーションカードを購入し(Beauty Keyに登録必須)、受け取ったコードでWEBサービスに申し込むと、1週間程度で検査キットが届きます。検査キットが届いたら、利用ガイドを見ながら唾液を採取し、検査キット到着後7日以内に同梱されている封筒に入れて郵便ポストに投函するだけ。3週間程度で検査結果がBeauty Keyに反映されます。

さらに「Beauty DNA Program」では、検査結果が出た後にパーソナルビューティーパートナーと1対1で「パーソナルセッション」も受けられます。

以下で検査結果と「パーソナルセッション」での体験内容を紹介します。

資生堂の「Beauty DNA Program」の体験レポート【第1部】

今回、筆者の「パーソナルセッション」を担当してくれたのは、パーソナルビューティーパートナーのMINAさん。とにかく「かっこいい大人の女性」を具現化したような女性という第一印象で少し緊張したのですが、お話してみると明るくてフレンドリーでお話上手&聞き上手!

MINAさんのおかげで「パーソナルセッション」の間、終始笑いが溢れていました。

  • パーソナルビューティーパートナーのMINAさん

    パーソナルビューティーパートナーのMINAさん

「パーソナルセッション」は2部構成で、第1部では遺伝子検査結果の詳しい解説と、その検査結果の傾向をもとにしたアドバイスを受けられます。

まずは遺伝子タイプを確認。遺伝子での肌体質はざっくり4つのタイプに分けられ、4タイプそれぞれを脂溶性/水溶性ビタミンのどちらのコントロール力が良好なのかという軸でさらに2つに分けるので、計8タイプに分類されます。

  • 遺伝子タイプ(レッド・ブラウン)

    遺伝子タイプ(レッド・ブラウン)

  • 遺伝子タイプ(ゴールド・ブルー)

    遺伝子タイプ(ゴールド・ブルー)

筆者の遺伝子タイプは、「ターコイズブルー」。肌のうるおいキープ力が高く、脂溶性ビタミンのコントロールが得意な肌質なのだそうです。

次にチェックしたのが、肌体質。持って生まれた肌の特徴を知ることができます。6つの項目「かさつきにくい体質」「べたつきにくい体質」「たるみにくい体質」「シワになりにくい体質」「シミになりにくい体質」「くすみにくい体質」ごとにスコアが表示されます。スコアが大きいほど優れており、1~3であれば「要ケア」、4であれば「ふつう」、5~7は「良い」という評価です。

筆者のスコアは以下の通り。六角形のグラフになっており、内側にいけばいくほど要ケア、外側にいけばいくほどその肌体質にはなりづらいとのこと。

  • 左側の六角形がグラフ(「パーソナルセッション」はオンラインで受けることも可能)

    左側の六角形がグラフ(「パーソナルセッション」はオンラインで受けることも可能)

筆者は「べたつきにくい体質」「たるみにくい体質」「シワになりにくい体質」が6、「シミになりにくい体質」が5だったので、「ほう、これらの項目はそこそこ良いのか~」なんて思っていたのですが、MINAさんいわく「衝撃的なくらい良い!」のだそう。

「7の方に私はお会いしたことないから、もう本当に6ってすごいんです。もうほぼ満点ですよ」と褒められ、思わぬところで自己肯定感が上がりまくりました。遺伝子に感謝……。

このグラフの下半分の3項目、「たるみにくい体質」「シワになりにくい体質」「シミになりにくい体質」はエイジングサインに関する項目で、これらのスコアが良い筆者は数十年後に同世代と比較して強みになるとのこと。それを聞いて、これから歳を重ねていくのが今まで以上に楽しみになりました。自分の生まれ持った肌の強みを知れるのは、やはり嬉しいものですね。今まで一度も参加していない同窓会、10年経ったら参加しようかな……。

ただし、「スコアが良い=お手入れをしなくても良い」ということではないといいます。MINAさんの「例えば痩せやすい体質というものがあったとして、そのような体質の人でも毎日ジャンクフードばかり食べて高カロリーなものを摂取し続けていれば、太っていくのは自然なことですよね。肌も同じで、遺伝子的には強みがあったとしてもそれを打ち消すマイナスのことをしてしまうと、肌トラブルになってしまうんです」というわかりやすい解説を聞いて、納得。

遺伝子的な強みがあったとしても、それにかまけて日頃のケアを怠るとせっかくの強みを潰してしまうことに繋がるそうなので、引き続きエイジングケアにも力を入れていこうと思います。

一方、「かさつきにくい体質」は2、「くすみにくい体質」は3で「要ケア」なので、将来的にこれらのトラブルに悩まされる可能性が高いようです。特にくすみについては、紫外線を浴びたときに焼けやすく、しかももとの肌色に戻りにくいのだとか……。

  • 現れやすい肌ダメージ

    現れやすい肌ダメージ

「肌レジリエンス力」の項目でも、要チェックと表記されています。

  • 紫外線防御力に「要チェック」が……

    紫外線防御力に「要チェック」が……

確かに思い返すと、プールや海といった日に焼けやすい場所に行っていないのに、周りの人に「焼けた?」と聞かれることが何度もあったので、焼けやすさ、そしてくすみやすさには身に覚えがあります……。紫外線ケアは念入りにした方が良さそう。

日焼け止めを塗るのはもちろん、UVカット機能のあるサングラスや伊達メガネをかけて、目から紫外線が吸収されるのを防ぐのもおすすめとのこと。要ケアの項目についても、MINAさんが丁寧にアドバイスをしてくれたので、気が引き締まりました。紫外線対策、頑張らないと……!

続いて、ビタミン調整力をチェック。ビタミン調整力についても、MINAさんが分かりやすい解説をしてくれました。

「ビタミンを摂取したら、摂取したビタミンが血液内にある状態になりますよね。血液内にそのビタミンをちょうど良い量で保持してくれて、ちょうど良く体内に巡らせてくれて、ちょうど良い時期に体外に排出してくれる、これをまとめて『調整力が良い』と呼んでいます」

ビタミン調整力の意味が分かったところで、早速筆者のビタミン調整力のスコアを確認してみると、以下の通り。

  • ビタミン調整力

    ビタミン調整力

オレンジの丸いマークが自分のスコアで、右にいけばいくほど調整力が良い状態。筆者の場合、ビタミンAとビタミンDの調整力が良いようです。つまりビタミンAとビタミンDを摂取した際は、体内にちょうど良い量を保持できるということ。

あくまで摂取した場合に保持できるのであって、「摂取しなくて良い」という意味ではないので勘違いに要注意です。

その他のビタミンB2/葉酸・ビタミンB6・ビタミンB12・ビタミンEのスコアは真ん中なので、調整力は普通なのでしょう。筆者には調整力が低い項目はなかったのですが、調整力が低い項目がある場合、不足すると肌にもトラブルが現れてしまうのだとか。

「例えば、ビタミンB2が左側にくっついていて低スコアだったとします。この場合、ビタミンB2が不足したに、ベタつきやかさつき、たるみ、くすみが肌に現れる場合がありますよ、という見方になります」とMINAさんがたとえをあげて教えてくれました。

つまり、調整力が低いということはそのビタミンが肌に届きにくいという意味なのだそう。

「なので、もし調整力が低い項目がある方は、日頃から常に血液の中にそのビタミンがある状態にしていただきたいんですよね。そうしないと血液から肌に働きかけてくれないので。毎日ちょっとずつで良いので、調整力が低いビタミンに関しては積極的に摂取してほしいなと思います。一気に食べても体外に排出されやすいので、毎日ちょっとずつというのがポイントです」とMINAさんは言います。

調整力が低い項目がある場合も落ち込む必要はなく、そのビタミンを積極的に摂取することで十分カバーできるようですね。

さらに、筆者が編集者という職業柄、座りっぱなしでPCと睨めっこをする時間が長いので、血液循環を良くするビタミンEを豊富に含んだ、アーモンドやかぼちゃなども積極的に食べた方がいいのだそう。自分の職業・ライフスタイルに沿ったアドバイスをしてくれるのは嬉しい……!

第1部では、自分の生まれ持った肌スペックを確認しながら、将来どのような肌悩みが出てくるのかを予想し、その肌悩みを防ぐために何をするべきなのか、パーソナルビューティーパートナーの方からアドバイスをもらいながら考えることができました。