パナソニックは9月1日よりドライヤーの新ライン「nanocare ULTIMATE(ナノケア アルティメイト)」を発売する。同ラインには運転モードが異なる「EH-NC80」と「EH-NC50」の2製品をラインナップ。価格はオープン、推定市場価格はEH-NC80が8万5,000円前後、EH-NC50が6万0,000円前後となる。
髪が乾燥するドライヤーに「うるおう」機能を搭載したナノケア
ドライヤーは風と熱を使って濡れた髪を乾かすため、多少なりとも髪の乾燥や傷みは避けられない。パナソニックのナノケアシリーズは、水を微粒子化するナノイー技術によって、髪にうるおいを与える効果を持たせた高機能ドライヤーだ。「ドライヤー前よりも髪の状態が良くなる」と、ナノケアは国内出荷台数で12年連続の1位を獲得する人気シリーズとなった。
今回発表されたnanocare ULTIMATEは、ナノケアシリーズの新ラインナップだ。空気中の水分を用いて水を微粒子化する「高浸透ナノイー」が第2世代に進化し、水分発生量が従来の10倍にアップ。「究極(ULTIMATE)」という名前を与えられた。
nanocare ULTIMATEは高浸透ナノイーだけでなく、髪のキューティクル密着をケアするミネラルと、静電気を抑制するマイナスイオンも放出する。髪の悩みやケアの目的に応じて、この3つ(ナノイー、ミネラル、マイナスイオン)の放出バランスを最適に調整する「パーソナルメニュー」にも注目したい。
パーソナルメニューは、髪の広がりを抑えてまとめる「MOIST」、クセを伸ばして指通りをよくする「STRAIGHT」、ふんわりボリュームを出す「AIRY」という3種類。さらに、上位モデルのEH-NC80のみ、サラッとした手触りを実現する「SMOOTH」というメニューを搭載する。
気になる究極のドライヤー、その実力は?
nanocare ULTIMATEの製品発表会では、実際にnanocare ULTIMATEを試用できた。筆者はうねりのある剛毛ロングヘアなので、今回は「STRAIGHT」モードを選択。
最初に髪を霧吹きでしっとりとさせた後、ノズルをセットしていないnanocare ULTIMATEで髪を8割ほど乾かす。nanocare ULTIMATEは3段階で風量を変えられ、「強」の風量は毎分0.8立方メートル。一般的に、ドライヤーはだいたい毎分1.2立方メートル前後からパワフルといわれるため、スペックだけ見ると風の強さは微妙だ。
それでも実際に試用してみると、驚くほど強い風圧で髪がすばやく乾いた。パナソニックによると、「新速乾ノズル」が高圧・高速の風を効率的に拡散しており、風量が毎分1.6立方メートルの既存モデル「EH-NA0J」と比較しても、約1.5倍のパワフルな速乾性能があるという。
髪がだいたい乾いたら、nanocare ULTIMATE用の付属アタッチメント「ボリュームアップ&ストレーター」を装着する。ボリュームアップ&ストレーターはクシのような形をしたノズルで、クシの根元に送風口を配置しており、髪に直接風を当てられるアタッチメントだ。
髪をストレートにスタイリングする場合は、指やボリュームアップ&ストレーターで髪をとかしながらnanocare ULTIMATEで風を当てていく。筆者の髪はうねりがあるため、最初はどうしても髪の途中で指が引っかかってしまったが、ある程度風を当てた場所からスルンと指通りが良くなる瞬間があった。
スタイリング後は髪がスッと伸び、それより大きく変わったのが手触りだ。筆者はゴワッとした剛毛なのだが、硬かった髪の手触りがしんなりと柔らかに。パサつきもなくなり、濡れていないのにしっとりとした手触りに変わった。
nanocare ULTIMATEは上位モデルの市場推定価格が85,000円前後と、かなり高額なドライヤーだ。ヘアケア製品は年々高額化しており、サロンに行けばトリートメントだけで5,000円を超えるメニューも多い。自宅用のトリートメントやシャンプーも、高機能製品なら1本1万円近い製品も珍しくなくなった。そう考えれば、何年も毎日使い続けられる「髪をうるおわせるドライヤー」でこの価格は、意外とコストパフォーマンスが高いといえるのかもしれない。