「人生100年時代」と言われる現代。20代でも早いうちから資産形成を進めることが求められています。一方で、どのように投資・資産運用の目利き力を磨いていけばいいのか、悩んでいる方は多いのではないでしょうか。
この連載では、20代の頃から仮想通貨や海外不動産などに投資をし、現在はインドネシアのバリ島でデベロッパー事業を、日本では経営戦略・戦術に関するアドバイザーも行っている中島宏明氏が、投資・資産運用にまつわる知識や実体験、ノウハウ、業界で面白い取り組みをしている人をご紹介します。
今回は、アクティブなライフスタイルの富裕層に支持されているクレジットカード『ラグジュアリーカード』を展開するBlack Card Ⅰ 株式会社のダイレクトセールス本部長・斎藤裕輔氏にお話を伺いました。
目指すならトップを
――本日は、ありがとうございます。まずは、斎藤さんのご経歴から教えてください。
ホテルの専門学校を卒業して、ハワイの高級リゾートホテルでマネジメントトレーニングを受けました。在学中も新宿のシティホテルで働いていましたので、学生時代からホテルマンです。
東京に戻ってからは、新規開業のラグジュアリーホテルで幹部候補生として勤務し、フラグシップである香港やバンコクなどでも経験を積むことができました。国内外5都市の外資系ラグジュアリーホテルで15年の経験を経て、大手外資系クレジットカード会社の法人営業をしていました。
――なぜホテルを選んだのですか?
平凡な学生だったのですが、将来を考えたとき「人と話すことが好きだから、それを仕事にしたい」というシンプルな想いがありました。接客業くらいしか当時は思い浮かばなかったので、ホテルの道を選びました。
「せっかくなら一番良いところを、トップを目指したい」という気持ちもあって、ホテルのなかでも高級ホテルを選びました。
――そのことが、後々の人生を左右するわけですね。
そうですね。ホテルマン時代に、かつての同僚と再会する機会があったのですが、彼は転職し、クレジットカード会社で働いていたのです。話を聞いてみると、今まで培ってきたホスピタリティを十二分に活かせる仕事であり、今更ながら人と話す仕事は接客業だけではないのだなと知ることができて。
更に視野を広げ新しくチャレンジしようと、外資系クレジットカード会社に転職しました。3年ほど法人営業を経験した後、今の会社とご縁があり、今に至ります。
――転職の決め手はなにだったのでしょうか?
今までのラグジュアリーホテルでの経験とクレジットカード会社での経験を存分に発揮できると思ったからです。まさに「自分のために用意された仕事」と感じました。営業部の新規立ち上げだったので、それも魅力的でしたね。
――そういったご縁って、一生に一度あるかないかかもしれないですね。
アクティブなライフスタイルの富裕層に支持されているクレジットカード
――ラグジュアリーカードって、聞こえだけでも高級そうですが、どのような特徴があるカードなのでしょうか?
2008年にアメリカで創業され、日本では2016年から発行している金属製のクレジットカードです。ゴールドカード、ブラックカード、チタンカードの3種類を発行しており、最上位のゴールドカードは24金コーティングが施されています。マスターカードの最上位ブランドです。
ラグジュアリーカードを持つメリットには2つの側面があります。1つは、「日常をより豊かにするカード」で、2つ目は「高いポイント還元率」です。
ラグジュアリーカードを持つことで、新しい人や新しい商品・サービスとの出会いがあります。カード会員様同士がホテルラウンジで交流するイベントなどを企画しており、洗練された方々との会話を楽しむことができます。また、カードの種類で条件が異なりますが、全国の国立美術館や映画館も無料鑑賞できるなど、ライフスタイルの中でアートや芸術作品に触れていただける機会もあります。
他のクレジットカードよりも納税時のポイント還元率が高いことも特徴で、税金の決済手数料以上にポイントが貯まります。そして貯まったポイントを会社の福利厚生などで有益に使っていただいています。これらの特徴から、特に経営者の方々にご好評いただいており、口コミで広がっています。
――経営者にとって、新たな出会いはビジネスチャンスでもあるでしょうからね。会員同士でビジネスマッチングもできそうですね。若い経営者の方が多いのでしょうか?
60%ほどが経営者の方です。昨年ご入会いただいたのは、ミレニアル世代が44%、40代が35%、50代が20%となっており、他のクレジットカードの会員様は平均年齢が50~60歳と言われていますので、比較的若い世代の方々に好まれているカードと言えます。
富裕層は今、なににお金を使っているのか
――若い世代の富裕層は、今どんなことにお金を使っているのでしょうか?
旅行関連の利用は2019年対比で35%ほど減っていますが、ゴルフ利用は70%ほど増えています。車移動が増えているため、ETC利用も40%ほど増えていますね。また、密を避けた野外アクティビティ利用も増えている傾向です。
そしてこれはミレニアル世代の特徴と言えるかもしれませんが、社会貢献への利用が2019年対比で300%増えています。コロナ禍においては、フードロス削減のための取り組みや、豊洲市場を応援しようと、余った食材を自宅にお届けするなどのサービスを実施しました。
お家時間の充実を提供するミールキットや幻の日本酒として知られる鷹ノ目なども人気でした。鷹ノ目は、一般販売でも5分で完売してしまう日本酒なのですが、カード会員様限定で3日間だけ販売したところ、3日とも5分で完売しました。
コンシェルジュサービスでは、これまでは旅行やレストランの手配依頼が多かったのですが、コロナ以降は贈呈品の手配依頼が2019年対比で140%増えています。ご縁に惜しまずお金を使う傾向がみられ、富裕層の特徴的な消費と言えるかもしれません。
――「モノ消費からコト消費へ」と言われてきましたが、今はご縁を大切にする「ヒト消費」が注目されているのかもしれませんね。リモートトラスト(遠隔でも信用を得られる、信頼関係を築けることの重要性)という言葉もありますが、贈呈品は今の時代でも大切ですよね。
20代のうちから「挑戦し続ける人」と多く会っておきたい
――斎藤さんが20代に戻れるなら、どんなことを学びたいですか?
もっと沢山の人と会って話をし、それぞれの考えを学びたかったですね。特に、経営者の方や、挑戦し続けている人、ポジティブな人です。
当時は当たり前ですが、ホテルの同僚達と一緒に過ごす時間が多く、それ以外の世界を知ろうともしていませんでした。
どういうマインドセットで日々を過ごせば良いか、それに早くから気づける環境を自分で選択すること、自分自身で未来を切り拓くことを20代のうちからできていれば、その後の人生も素晴らしいものになると思います。