モバイルバッテリや充電器、各種アクセサリーで知られるAnkerのリアル店舗展開が積極的に進んでいる。
6月中旬に全国26店舗目となる「Anker Store 銀座」をオープン、最大級の面積と品揃えを誇るとアピールしたのも束の間、6月末には「Anker Store ダイバーシティ東京 プラザ」を出店している。4月には北陸、2月には熊本、暮れに横浜、秋に川崎とさかのぼれる。
また、セブンイレブンでの同社製品の扱いもすっかり日常的な風景となった。陳列は同社のイメージカラーであるブルーが目立つのですぐにそれとわかる。出先で、充電器やバッテリを持っていないことに気がついても安心して著名ブランドの安心安全な製品を入手できるのは心強い。
あらゆるAnker製品が揃う旗艦店が渋谷にオープン
同社初の直営店は2018年6月にオープンした「Anker Store ららぽーと EXPOCITY」で、以降、各地に出店を重ねてきた。
そして、直近では直営店初の2フロアで最大面積を誇る旗艦店「Anker Store 渋谷」を8月1日にオープンした。直営店としては全国28店舗目となる。Apple渋谷の隣という立地は微妙にすごい。
1Fには充電器やバッテリなどのAnkerブランドの製品、soundcoreブランドのオーディオアクセサリ製品がズラリと並んで圧巻だ。
また2Fは大振りなポータブル電源やソーラーパネルなど防災にも備えられる製品群、eufyブランドのロボット掃除機、NEBULAブランドのプロジェクターなどを実演するのに十分なスペースが確保されていて、製品の実力を確かめてから購入できる。これは通販ではなかなか難しい体験だ。
気になる製品を確実に見て触って購入できる
過去に買った同社製のモバイルバッテリーがあれば、それを下取ってもらうことで、店内の製品を300円オフで購入できる。対象製品は故障・破損していたり、正規店以外で購入したものや中古で購入したものでもOKだ。
持ち込んで製品を回収してもらうだけでもかまわない。膨らんでしまったバッテリ類は自治体などでも引き受けてもらえない可能性が高く、処分に困ってしまうだけにうれしい配慮だ。
これまでも渋谷パルコにはストアがあったが、そこからの移転したかたちでの渋谷公園通り沿いデビューだ。とにかくあらゆる製品がある。こうした直営ショップを覗けば、このカテゴリの市場が、今どんなトレンドになっているのかを容易に知ることができる。
ちなみに、今回の新店舗オープンと同時に新製品も発表された、Ankerの充電器シリーズのうち、特に最上位に君臨する製品群は「Anker Prime」とブランディングされているが、秋冬の新製品8種類が発表され、そのうち6機種はすでに販売開始されている。
当然、今回の渋谷店をはじめ、同社の直営店を訪ねれば、確実に、見て触って、そして気に入ればその場で購入できる。ショールームではなくショップだからだ。
いざというときカバンの中に充電器が入っている安心感
今回発表された新製品の中で、特に気になっているのは、プラグ自体が90度外側に開いて収納できる急速充電器「Anker Prime Charger(65W, Slim, GaN)」だ。
180度角度調整が可能なAnker独自のダイナミックプラグ構造の採用により、世界最薄クラスを実現している。クレジットカードサイズで重量も80グラムとインパクトがある。
コンセントにさすと、隣の差し込み口と干渉してしまいがちな充電器の欠点をすべてクリアできそうなデザインに注目だ。発売はこの冬とされているので、実際に使ってみることができるまでにはまだ時間がある。実に待ち遠しい。
でも、最近のスマホもがんばっていて、充電器を持ち歩く必要性があまりないというのも事実。とはいえ、防災のことを考えると、使っても使わなくてもカバンの中に充電器が入っているだけで安心できる。
ちょっと探せば充電用のコンセントを開放している施設、飲食店はたくさんある。そしてデバイスそのものも短時間で充電できる急速充電対応のものが増えている。そういう意味では、モバイルバッテリの時代がインテリジェントチャージャーの時代へと遷移しつつあるのかもしれない。