今年(2024年)も確定申告の時期がやってきた。所得税などの確定申告の相談や申告書の受付は2月16日からの1カ月だ。なお、払いすぎた税金を戻してもらう還付申告については1月1日から受け付けが開始されている。
日常的に、ソロバンとは無縁でも、この時期だけは伝票や数表とにらめっこしながらパソコンで数値を入力しなければならない。そんなときに試してみてほしいのがテンキーの併用だ。
100均ショップでも見かける外付けテンキー
テンキーはその名の通り、10個のキーを象徴する呼び名で、0-9の数値を入力しやすくするために用意されたキー群だ。
多くの方はノートパソコンを使っているだろうけれど、筐体サイズの関係でテンキーが省略されていたり、装備されていても小さくて使いにくかったりするかもしれない。
そんなときに、外付けのテンキーをパソコンに接続するだけで入力の効率はグッと高くなる。キャンドゥやダイソーなどの100均でも330円程度の価格で見かけるようになり入手は容易だ。
パソコンとの接続はUSBによる有線接続か、Bluetoothによる無線接続になる。予算や好みに応じてどちらかを選べばいい。この時期だけの利用で、日常的にはなくても不自由していないのなら、安いUSB接続のもので十分だ。キーボード側にバッテリがいらないので充電の手間がないことや、バッテリの劣化でキーボードが使えなくなるといったこともない。
キースイッチの構造によって、タッチは異なる。このあたりはこだわりはじめるとキリがない。よほどテンキーを酷使するような場合をのぞいては、見かけやタッチがノート本体のキーボードと似ているものを選んでおけばいいだろう。普段から大型電卓を使い慣れているのなら、それと似たイメージのものを選ぶのもひとつの手だ。
「非連動」になってる? NumLockの動作に注意
接続時のトラブルとしてありがちなのは、NumLockの挙動だ。ノートパソコンなどでテンキーを持たないキーボードの場合、NumLock、つまり、ナンバーロック機能の挙動がトラブルを起こす場合がある。
というのも、テンキーを使うためにはNumLockをオンにするわけだが、文字キーが数値入力用に切り替わってロックされるタイプのシステムでは、テンキーで数値、文字キーで文字といった使い分けができなくなる可能性がある。文字キーを叩いているのに数値が入力されてしまうといったことが起こるのだ。
多くのテンキー製品は、NumLock非連動となっていて、接続するだけでテンキー側のNumLockがオンになるが、パソコンの内蔵キーボードはNumLockがオフのままで、支障なく、文字と数値を入力することができる。この挙動については、パソコンのBIOSでの設定で切り替えることができるようになっている場合もある。
備えあれば憂いなし、大量の数値入力にお役立ち
パソコンは、こうした周辺機器を追加するだけで、今までやってきたのは何だったのだろうというくらいに使い勝手が向上することがある。大量の数値入力が必要なのは確定申告時期だけではないかもしれない。
学生諸君の場合もパソコンを携行して学校と自宅を往復するようなことが多くなっているはずだ。外付けテンキーは自宅に置きっぱなしで必要なときだけ使い、学校などの出先ではコンパクトなモバイルノートとして使うといった運用を考えたい。
備えあれば憂いなし。そんなに高い買い物ではないのだから、手元にひとつ常備しておけば、きっと役に立つ。