「スペシャルティコーヒー」の定義とは?

「スペシャルティコーヒー」という言葉をご存知だろうか。その名の通り、スペシャルなコーヒー、高品質なコーヒーと認識している人も多いだろう。今回は、スペシャルティコーヒーのきちんとした定義について、島根県松江市のカフェ「CAFFE VITA」オーナーである門脇裕二さんに解説していただく。

80点以上のコーヒー豆が「スペシャルティ」

最近、「CAFFE VITA」でも「ここの豆はスペシャリティーですか」とよく聞かれます。さてこのスペシャルティってどういう意味なのでしょうか。実はコーヒー豆には項目ごとに点数表のようなものがあって、大別すると5項目程度となります。これらの評価で100点満点中80点以上の豆のみが、スペシャルティコーヒーと呼べるわけです。その評価の内容はというと、以下のようになります。

アロマ(香りの表現): 香りが強いほどいい評価

アッシディティー(酸味の表現): フルーツのような酸味がいい評価

ボディー(コクの表現): コクの強さを表す

アフターテイスト(後味の表現): 後味のキレの良さがいい評価

クリーン(味のきれいさの表現):きれいな味、えぐみや渋みのないのがいい評価

これらに加え、総合評価が入ります。この基準は、「SCAA」と呼ばれるアメリカのスペシャルティコーヒー協会が主導で決めています。

豆を選んでいると、結果としてスペシャルティコーヒーばかりにはなりますが、例えば甘みが強くてバランスが悪く、評価としては78点の豆でスペシャルティコーヒーと呼べないとしても、僕は買うと思います。お客さんにとってはわかりやすい味わいですし。

スペシャルティコーヒーという名前だけにこだわる必要はないと思います。自分の好みのコーヒー豆を買って、それがたまたまスペシャルティコーヒーだったというぐらいの方が、個人的にはいいと思いますよ。