暑くなると、アイスコーヒーが特に飲みたくなる。日本では様々なコーヒーチェーンで見かけるアイスコーヒーだが、実は海外でも同様……ではないようなのだ。今回は、海外のアイスコーヒー事情について島根県松江市のカフェ「CAFFE VITA」オーナーである門脇裕二さんに解説していただく。
海外では珍しいアイスコーヒー
実は海外ではアイスコーヒーはメジャーな存在ではありません。コーヒーチェーンの影響で、昔に比べると海外でも飲まれるようになっては来ましたが、マイナーな存在です。
その理由についてお話しましょう。日本のアイスコーヒーの文化は大正時代に始まったとされています。日本では昔からすしや刺身といった生食文化が根付いているため、火にかけずに出すアイスコーヒーも抵抗はなかったのでしょう。
一方海外では、生食文化はメジャーではありません。そういった意味からも、コーヒーを冷やすといった発想自体がなかったようです。
そんな特殊なアイスコーヒー事情ですが、私がたまたまイタリア・ローマで飲んだアイスコーヒーはなかなか印象的でした。元々ドリップコーヒーの文化が無いため、エスプレッソに大量の砂糖を入れ、甘いとしかいえないようなアイスコーヒーとなっていました。
最近では、サードウェーブの影響からか、アメリカでも質にこだわったアイスコーヒーが出始めました。アメリカに行った際は試してみるといいかもしれません。ちなみにアイスコーヒーは、イタリアでは「アメリカーノフレッド」、アメリカなら「コールドブリューイング」と言うと伝わりやすいです。