コーヒーを淹れるとき、使用する湯の温度はどれくらいが適温なのだろうか。グラグラと沸騰した湯という説や、少し冷ました程度がいいという説などがあるが、実際のところはどうなのだろうか。今回は、コーヒーを淹れるときにベストな湯の温度とその理由について、島根県松江市のカフェ「CAFFE VITA」オーナーである門脇裕二さんに解説していただく。
グラグラ沸いている「96℃」がベスト
結論から言うと「96℃」。温度計を持っていなかったらわからない! という方もいるかと思いますが、これは単純に湯がグラグラと沸いている状態と考えていただいてOKです。水が沸騰する温度は100℃とされていますが、グラグラ沸いている状態は、絶えず空気が入っているので、実際のところはなかなか100℃にならないからです。
なぜ96℃なのか……。その理由については、コーヒー豆の中に含まれている油の成分が溶け出す温度が96℃だから、といわれています。もし96℃より低い温度の湯を使うと、油の成分が抽出できていない状態になるというわけです。コーヒー豆が持つ旨みを余すところなく引き出すためには、96℃の湯が必要なのです。ちなみに、コーヒーメーカーの設定温度も96℃と決められています。
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