「ハイホーム」というお掃除グッズをご存知でしょうか。昭和38年発売のロングセラー商品で、シンクの頑固な汚れから、鍋の焦げ付きまで「びっくりするほど落ちる」と現在SNSで話題なのだとか。その噂は本当なのか、今回、検証してみることにしました。
「ハイホーム」とは?
メーカーのホームページ内の記述によれば、ハイホームは珪華石(湯の花)に、ヤシ油使用の石けんを配合した半練りタイプの石けんクレンザー。珪華石は石けんと混ざると反応を起こし、洗浄作用のある珪酸ソーダと研磨剤になるのだとか。珪華石は粒子が細かくやわらかいため、キズをつけることなく磨き上げることができるとしています。
早速フタを開けてみると、一般的なクリームクレンザーの色とは違う、灰色をした半固形状のクレンザーが顔を出しました。スプーンを入れるとやわらかく、ざっくりと持ち上がる感じです。色も感触も、子どもの頃、よく遊んだ「ねんど」に似ています。
キッチンの油汚れやシンク周りの水垢、鍋の焦げ付き、冷蔵庫や炊飯器といった家電製品の汚れ、風呂桶やお風呂の椅子の水垢など、さまざまな汚れ落としに適しているとのこと。そこで今回は、キッチンのシンクと茶色く変色したフライパンの汚れ落としを試してみることにしました。
キッチンのシンクの水あか落としに挑戦
まず、最初に試したのはキッチンのシンクです。お皿洗いのたびに軽くシンクも洗っているのですが、落としきれない油汚れが蓄積しているのか、全体的にどんよりと曇って見えます。
スポンジを水で濡らし、キュッと水分を絞ります。そのスポンジにハイホームを付けて磨いていきました。「ハイホームはたっぷり付けるとよい」との口コミがあったので、スポンジに少し多めに付けてこすります。
こすっているうちに、スポンジの水分と石けん分が反応して、きめ細かな泡が立ち始めます。クリームクレンザーの場合、垂直部分を磨いていると、クレンザー液がたれて作業しにくいことがありますが、適度な硬さがあるため、シンクの垂直の面でも、ダラダラと液がたれてくることなく、快適に作業することができました。
力はそれほど入れず、磨くこと5分。濡れふきんでシンクのクレンザーを拭き取り、水で洗い流してみます。くすみや油汚れはすっかり取れ、ピカピカに! シンクの明るさが一段アップしたようです。
続いて、凹凸の部分が多いシンクの周囲です。蛇口のレバー付近や、水がたまるくぼみ部分には、茶色い汚れが付着してしまっています。シンクと同様に、スポンジにハイホームを付けてこすっていきました。
シンクよりも水垢は頑固なようで、何度かハイホームを付け足してこすります。水栓の接合部分や、スポンジが届かない細かな部分は、つまようじを使用するなどして磨きました。
濡れふきんでクレンザーを拭き取り、水で洗い流してみると、あんなに汚かったシンク周りが、輝きを取り戻しました。所要時間は10分といったところでしょうか。
ステンレスの鍋の焦げは取れる?
次は、焦げのほか、加熱による変色で黄ばんでいるステンレス製のフライパンで試してみました。
まず最初にハイホームを付けたスポンジでこすってみました。しかし、スポンジに茶色い汚れは付くものの、フライパン自体はあまりきれいになりません。
そこでやわらかいスポンジから、ジーンズの切れ端にチェンジ! ジーンズの生地は固く丈夫で、凸凹があるため、汚れを落とす効果があるのだそう。水を生地に少量含ませ、少し強めにこすってみます。だんだんと鍋の汚れが薄くなってきました。
ハイホームをつけたジーンズの切れ端で、焦げと格闘すること10分。表面の黄ばみが薄くなり、鏡面仕上げのフライパンが復活しました。ハイホームは研磨剤の粒子が細かいそうで、鏡面仕上げの鍋でも、傷づけずに磨くことができるのはいいですね。
まとめ
今回、初めてハイホームを使用しましたが、印象深かったのは使い心地のよさ。クリーム状やパウダー状のクレンザーもありますが、半練りタイプなのでスポンジに染み込みすぎず、汚れに密着している気がしました。
また、刺激も少なく、ほぼ無臭なのもよいところ。ケミカル系の洗剤は使っているうちに、汚れと洗剤の臭いで気分が悪くなることもありますが、ハイホームの場合、イヤな臭いが発生することもありませんでした。
シンクと比べると、焦げ付きのあるフライパンはやや力が必要で、「するっと楽に落ちる」とは言い難い印象です。焦げ付きがひどい場合は、ナイロンタワシなどを使ってもよいとのことで、鍋の素材に応じて活用してもいいかもしれません。
キッチンまわりだけではなく、家電や浴室などの汚れにも効果を発揮するというハイホーム。ゴールデンウィーク中、ちょっと気になる汚れがあったら試してみてはいかがでしょうか。