デスクワークで座りっぱなし。1つ上のフロアに行く時でさえエレベーター。移動のときは電車とタクシーばかりでほとんど歩かない…。現代の会社生活においては当然のようになってしまったこのような仕事スタイルは、確実に血めぐり不良を引き起こしてしまいます。長時間同じ姿勢でいることと、運動不足は血めぐりにとって大敵!なのです。
1日の熱エネルギーの約6割は、運動によって筋肉で生み出されるもの。運動することによって、血流が促進され、体温が上がり、細胞も強化し、免疫力も上がります。逆に運動不足が続くと、血液循環が悪くなり、冷えや肩こり・腰痛を引き起こすだけでなく、基礎代謝も低下。老廃物がたまり、太りやすく疲れやすいカラダになってしまうなど悪いことずくめです。運動は、人間のカラダにとって、必要不可欠なものなのです。
といっても、忙しい人が無理して特別なスポーツをやる必要はありません。まずは、どこででもカラダをまめに動かすこと、そして、地味に!ちょこちょこと!「歩くこと」から始めましょう。「足は第二の心臓」と言われるとおり、心臓から送られてきた血液を、ポンプの役割となって足の筋肉が上へと押し上げてくれる働きをしています。つまり、足の筋力をつけることで、全身の血めぐりはグンとよくなるというわけです。
歩くことは、カラダもココロも元気にしてくれる!
オフィスで「歩く」といってもなかなかできそうにありませんが、小さな心がけでも積み重なればかなりの運動量になる! と言い聞かせ、こまめに動いてみましょう。 まずは「座りっぱなし」にならないこと。仕事の効率を考えると、コピーはまとめてとるなど、デスクから離れる用事はまとめて済ませるようにしがちですが、"血めぐり"を考えるなら、この逆。用事のたびにカラダを動かしたほうがいいのです。コピーでもいいし、トイレでもいいので、1時間に1回は最低でも歩くようにしましょう。
また、エレベーターを使わずに階段を使うのも有効。階段の上り下りは、足に自分の体重の負荷をかけていることになるので、絶好の筋トレマシーン! 階段を上ったときの運動量は、エレベーターの移動に比べると5倍にもなります。上りは、急いで駆け上がったりせず、お腹や太ももなど、使う筋肉を意識してゆっくり上ることがポイント。下りは、前かがみにならないように、太ももの裏側やお尻、背筋で体重を支えるようにすると効果的です。
さらに、外出や移動の際も電車やタクシーを減らし、徒歩の分量を増やすといいでしょう。帰宅のときに、ひとつ手前の駅で降りて歩いてみるというのも、気分が変わっていいものです。知らなかった店に出会ったり、道端の木や花のなにげない美しさにハッとしたり。歩くことは、カラダのめぐりをよくしてくれるだけでなく、気持ちのおだやかさを取り戻す大切な時間だということにも気付けますよ。