「都心では物価が高いので、生活していくのが大変だ」または「地方は物価が安いので、生活費が都心に比べてあまりかからない」と世間で言われていることは、本当なのでしょうか。
お金の扱い方について、都心部と地方部では、違いがないのでしょうか。
連載コラム「地方の生活コストは本当に安いのか?」では、ファイナンシャル・プランナーの高鷲佐織が、実際に東京と地方、両方の生活を経験して感じたことを交えながら、お金に関する情報などをお伝えいたします。
夏季休暇中は、旅行や帰省をする方もいらっしゃるでしょうが、猛暑の中、自宅でゆっくりと過ごすという方もいらっしゃるでしょう。自宅で過ごす場合、いらない物を処分したり、資産運用を見直してみたり、SNSやメール等インターネット上の情報整理をしたりと普段の生活ではなかなか時間が取れずにできなかったことを、じっくりと取り組むこともよいと思います。その1つとして、ふるさと納税をしてみるのはいかがでしょうか。
ふるさと納税は、1月から12月まで年間を通して行うことができますが、1年間のおおよその所得がわかる12月に寄附が集中する傾向があります。魅力的な返礼品を見つけても、すでに在庫がなくなったり、サービスを受けられる人数が上限に達したりして、取扱いが終了しているということも少なくありません。
今回は、「人間ドック」を受診できるクーポン等を、ふるさと納税の返礼品としている自治体をご紹介します。年に1度、休暇等を利用して、人間ドックで体のメンテナンスをしてみませんか?
和歌山県御坊市
●人間ドックスーパープレミアムコース・昼食付(1名分)
●寄付金額:52万5,000円
●使用期限:なし
●特徴:1日1組限定(最大4名まで)、専用のVIPルームが用意されている。検査項目等の詳細は下記参照。
>>さとふる 人間ドッグスーパープレミアムコース
栃木県日光市
●独協医科大学日光医療センター脳ドック利用券
●寄付金額:8万8,000円
●使用期限:寄附申込日から1年
●特徴:MRI検査は、強力な磁力を用いるため、心臓ペースメーカー、刺青、タトゥー、アートメイク等をしている人は、検査を受けることができない。検査項目等の詳細は下記参照。
>>ふるなび 脳ドック利用券
奈良県奈良市
●人間ドック・PETがん検診(PETファーストコース)
●寄付金額:20万円
●使用期限:発送日から半年
●特徴:人間ドックは受診したので、PET検査のみを受診したい人におすすめ。人間ドックよりもさらに精密ながんの検査を受けることができる。 検査項目等の詳細は下記参照。
>>さとふる PETがん検診(PETファーストコース)
千葉県成田市
●国際医療福祉大学成田病院人間ドックスタンダード(日帰り)
●寄付金額:19万1,000円
●使用期限:申し込み後、国際医療福祉大学成田病院から連絡があり、受診の予約が確定する。
●特徴:日帰り人間ドックを受診できるほかに、うなぎの蒲焼2人前セットが送られてくる。ただし、沖縄・離島には、届けることができない。 検査項目等の詳細は下記参照。
>>ANAのふるさと納税 人間ドックスタンダード
終わりに
上記の「人間ドック」返礼品は、単純に検査を受けるためのクーポンというわけではなく、「脳」や「がん」に特化した検査が受けられたり、また、人間ドックに付加価値をつけて、VIPルームが用意されていたり、うなぎの蒲焼がもらえたり、それぞれ返礼品として工夫されているのが興味深いですね。
企業は、法律上「健康診断」を実施することが義務付けられていますので、「健康診断は毎年1回受診している」という会社員の方も多いと思います。ただし、さらに精密な検査項目がある「人間ドック」に関しては、企業側は、義務ではなく任意となります。一定年齢以上になると「人間ドック」を企業側が費用負担して実施している企業もありますが、上記でご紹介したような「脳ドック」や「PETがん検診」は、一般的には含まれていません。その土地の特産品や工芸品を返礼品として受け取ることも良いですが、自分の体を見つめ直すために、「人間ドック」を返礼品として受け取ってみるのもよいのではないでしょうか。