今回のテーマは「住まいの防犯対策」だ。何度も言うが、当方田舎住みである、防犯意識は都会に比べれば相当低いと思う。さすがに常に鍵をかけていないということはないが、過去に1日中玄関が全開だったということがあった。玄関の鍵が開いていたのではない、ドアが全開だ。
ある日、会社から帰るとドアが全開だった。何ごとか、とすぐ家に入ったが、状況を検分すれば検分するほど「朝、玄関を出て、ドアを閉めずに車に乗り込み出勤した」という結論しかでなかった。もしくは、ドロボウが入り、何か盗られたが、未だに気づいてないかだ。しかし仮にドロボウだったとしても、ドアは閉めて帰るような気がする、よって本当に、ドアを開けたまま出かけたのだろう。何度も言うがただの出勤だ、お魚咥えたドラキャット様を追いかける等の急務に迫られていたわけではない、何がそんなに、ドアを閉める時間が惜しいほど行き急がせたのか未だに謎である。
ともかく我が家は1日入り放題というタイムサービスを敢行していたのだが、あそこまでオープンだと逆に入りづらかったのか、被害はなかった。「ノーガード戦法」とはこういうことを言うのかもしれない。
それと我が家はセコムに入っている。玄関をあけっぴろげアタックしている人間がセコム加入など片腹痛いと思われるだろうが、進んで入ったわけではない。ここに住みたければ、5年はセコムに入らなければいけないという掟があるからだ。よって、盗む物はないのに警備会社が入っているという、ウイルスソフトしか入ってないパソコンみたいなのが我が家だ。しかも、せっかく入っているセコムも使っていたのは一ヶ月ぐらいである。「セコムが入っている」と言っても24時間監視カメラで監視しているわけではない、何もないところを24時間見つめ続けたら監視カメラも病気になってしまう。
外出のたびに、セコム装置にキーを挿しセコムを作動させ、侵入者があればセコムが駆けつけるというシステムだ。帰宅したらまたキーで解除しなければならない、これをしないとセコムが駆けつけてしまう。
面倒くさいのだ。私のようなドアを閉めるのも面倒くさがる人間はもちろん、私より格段に几帳面な夫でさえ、やらなくなったので、相当な面倒くささレベルである。しかも防犯意識に欠ける田舎の人間のため、別にこんなのしなくても、ドロボウなんか来やしねえっぺでゴンス、と思っているので余計しない。
だが実際セコムを入れるほどの物がある家でないのも確かだ。しかし、玄関にセコムのシールが貼ってあることにより、逆に盗っ人から「セコムを入れるほどの物がある家」と見なされてしまうことがあるという。どうせ不法侵入するなら、何もない家よりある家にしたい、というのが人情だ。
よって「警備会社シールが貼ってある方がドロボウに狙われやすい」という本末転倒な説もある。しかし、いかに金品があっても警備が入っている家に入るのは自殺行為である、だが上記のような理由で、セコムを入れているのに作動させていない、田舎の馬鹿野郎もいるので、警備会社を入れている家が本当に厳重に警備されているとも限らないのである。やはり防犯は「自分が被害に遭うわけがない」という思い込みをなくすことから始まるのだ。
そして、未だにはじまる気配がない我が家である。しかし件のセコムシールのせいで、ドロボウに「何かある」と思われる可能性はある。ただ、強制加入ゆえに、団地内全宅にセコムシールが貼ってある上、団地の入り口にセコム事務所がある、我が団地をターゲットにしてしまう時点で相当ドロボウセンスがないのだが、そういうドロボウだからこそ、我が家に入ろうとしてしまうかもしれない。
夫が貴重品をどう管理してかは知らないが、私が現金を置くとしたら自室だ。私の部屋と言えば、別名「不法投棄の穴場」だが、先日ついに夫から「部屋からすごい臭いがする」と、ついに「臭い」を越えて「すごい」という感嘆詞をいただいた逆ミシュラン三ツ星の部屋である。私の名誉のために言うが、臭いの原因は私が風呂に入ってないとか何かが腐っているというわけではなく、二畳ぐらいの締め切った部屋で5日連続してペペロソチーノを食ったからだ。
「何かある」と侵入した家で、海外のゴミ山みたいな光景を目にするのである。やはり、うちに入るドロボウはセンスがない、即刻足を洗うべきだ