いよいよアメリカ滞在も残すところあとわずか。空港まで送ってくれるチャーターバスの到着を待ちながら、ラスベガスのホテルでこの原稿を書いています。今日を入れて、計25日間「Cintiq Companion」とともにいたわけですが、その中で印象が変化していったもののひとつがスタンド。このスタンドが、「ちょっとなー、もうちょっとどうにか……」と残念な気持ちが強くなってきたので、それについて書きたいと思います。
Cintiq Companion付属のスタンドは、「Cintiq 13HD」と同じ、「一枚のプラスチック製の板の上に、3段階にカットされたプラスチック板が組み合わさっていて、カット部分を起こすとスタンドになる」という作りになっています。下部にはかぎ状になった爪があり、ここを本体に引っ掛けて固定、起こしたスタンド部の先についているゴムを、本体のくぼみにはめて完成という仕組みになっています。
このスタンドを、当初はチープとは思いながらも「これなら故障もないし、案外良くできているのかも」と受け止めていました。実際、部屋で使っている分には良かったのです。爪もきっちりはまりましたし。ところが、今回の旅行で25日間持ち歩いて、あちこちではめたり外したりを繰り返していたら、カッチリとはまらなくなってきました。画面の向きを変えようと本体をちょっと持ち上げたら、上部に固定したゴムが抜けちゃうし、本体角度をもっと起こそうと画面を立てたら、下部の爪がはずれちゃう。
これが、致命的ではないんですけど、ちょっとイラっと……。
13HDのように、「基本的には自宅で絵描き作業に使用」というのであれば、一度はめてしまえば、外すこともあまりありませんし、角度も毎回同じで、この機構で事足りた気がします。しかしCintiq Companionのように、「持ち歩き前提で、かつノートPCとしても使う」という用途だと、あまり適していない気が……。
画面下部の爪がしっかり固定されるだけでも違うと思うんですよね。個人的にはやはり画面下部にヒンジ機構をひとつ持たせて、普段は画面保護カバーとして、使用時には裏にまわしてスタンドに、というのが理想だよなぁと思います。