効きすぎたエアコンの冷気に負けない薄手のサマーカーディガン。シャツアウターやサマージャケット同様、今から着用可能な「夏のはおり物」として活躍します。「畳んでバッグに収納」という扱いやすさも便利ですよね。

そんなサマーカーディガンですが、着こなしや選び方によっては違和感だらけに。というのも秋冬のカーディガンとは、生地の厚みが変わるため、着こなし方のコツも変わってしまうものだから。

失敗しないサマーカーデの取り入れ方について、『38歳からのビジネスコーデ図鑑』(日本実業出版社)の著者がお伝えします。

  • 夏のカーディガンが「違和感」だらけになる理由

    夏のカーディガンが「違和感」だらけになる理由

合わせるインナーを意識しよう

秋冬の地厚なウール地のものとは異なるサマーカーディガン特有のポイント。それは「インナーの膨らみによって、フォルムが崩れやすい」ということ。

Tシャツよりもボリュームが出やすい襟シャツでは、生地が極薄のサマーカーディガンに影響を与えるのです。襟シャツは、秋冬の地厚なカーディガンに合わせましょう。

極薄だからこそサマーカーディガンには、Tシャツを選びます。そして、Tシャツの生地感にこだわりましょう。というのは暑いときに脱ぐことも想定されるため、「下着のように見えない生地感」を選びたいのです。

具体的には「肉厚なストレッチ生地」を探してみてください。ストレッチが利いた肉厚な生地感は、たとえ無地であったとしても部屋着Tシャツと異なり存在感を出し、きっちりした印象を与えるからです。

  • 透けるほど極薄のサマーカーディガン

    透けるほど極薄のサマーカーディガン

また最近の定番であるオーバーサイズはおすすめですが、カーディガンのフォルムとの兼ね合いもお忘れなく。

カーディガンのアームホールにたいしてTシャツのアームホールが大きすぎる場合、二の腕まわりのフォルムが崩れてしまいますので要注意です。

難易度が高い「半端袖」は避けよう

最近は少なくなりましたが、今でも5分袖・7分袖といったサマーカーディガンを、ときおり見かけます。ただし、寸が足らないような印象に見えるリスクもあるのです。

10~20代が羽織る分にはカワイイ印象に仕上がりますが、中年男性だと本人の雰囲気によっては「お祭りで着るはっぴ」のような違和感しか残りませんよね。

手首を見せる着こなしは、こなれて見せるテクニックなのですが、フルレングスのカーディガン袖をたくし上げる工夫とは別物だからです。サマーカーディガンは、フルレングスのものを選び、袖をたくし上げることをおすすめします。

サマーカーディガンを、大人っぽい印象に仕上げるコツは、「合わせるインナーの厚み」と「袖丈」にあったのです。利便性のあるサマーカーディガンを、この夏、試してみてください。