冬に活躍するダウンジャケットは、その保温力と軽量感から「気軽に羽織れる防寒アウター」のため街中でよく見かけます。
ところがカジュアルをルーツにするアイテムだからこそ、「全身の配色」や「丈感」次第では途端に地味に見えてしまうもの。実際に多くの方が、黒・グレーなど落ち着いた色を選ぶため、全身の合わせ方で迷走されている方も多い印象です。
それは同じような色合いであっても、「コートとは合わせ方が異なる」素材のナイロンやポリエステルという質感がもたらすから。
今回はダウンジャケットを令和っぽく着こなすコツを『38歳からのビジネスコーデ図鑑』(日本実業出版社)の著者が解説します。
色合いで「ドレス感」を意識しよう
アメリカのカジュアルブランド「エディー・バウアー」の創始者で、スポーツ愛好家だったエディー・バウアー氏が1936年に開発したダウンジャケット。真冬の釣りを楽しむための防寒フィッシングウェアがルーツです。
つまり、ダウンジャケットは見た目どおりカジュアルなドレスコードに位置付けされます。アウトドアで着る分にはカジュアルウエア全般に合うのですが、タウンユースとして着ると、色の合わせ方次第でトータルの見え方が「カジュアルすぎる」のです。
この視点を見落としている男性が多いよう私には見えます。
カラフルなものから、モノトーンまでダウンジャケットはさまざま。そこで筆者がお勧めしたい簡単な着こなしの工夫は「合わせるパンツ色にこだわる」です。
黒のパンツを合わせると「全身がグッと締まった印象」に仕上がるのはダウンジャケットに限らずですが、実はカジュアルをルーツにするアウターほど都会的に仕上がります。
逆にベージュのチノパンやデニムパンツに合わせると、街中で着るには少しカジュアル感が強いですね。
ダウンの丈感は「長め」を選ぼう
レザーブルゾンやMA-1同様、ダウンジャケットは短めの丈感が多いです。ピタッとしたサイズ感に慣れている40男は「あえて普段のサイズよりタイトな大きさ」を選んでしまう方もいらっしゃるはず。
その結果、丈感が余計に短く見えてしまうケースもあるのです。特に高身長のやせ型体形の方は、お気を付けください。
昨今定着したオーバーサイズという視点からも、ダウンはボリューム感があった方が「今っぽく」見えます。また、丈についても短めより長めを選びたいところ。
とはいえダウンコートのような長さではなく、あくまで長めのブルゾン型という匙加減を意識してください。一つの目安としては、フロントのファスナーを留めた際、パンツのポケットが半分隠れる程度でしょう。
全身の配色と丈感を意識して、「街中でもなじむダウンジャケットの着こなし」を楽しんでください。