ミリタリーを出自とする通称「軍パン」は、ポケットの数が多いパンツ。なかでもシックスポケットと呼ばれる両膝サイドにポケットがついたカーゴタイプを連想される方が多いのでは。
近年トレンド傾向にあるため、パラシュート型やジョガー型など、さまざまなバリエーションを見かけますが、軍パンは年齢次第でミリタリーの男臭さが際立ってしまうもの。
そして一歩間違えれば、「その男臭さがオジサン臭さに通じてしまう」懸念があるのです。今回は軍パンを「おじさんに見せない」工夫を『38歳からのビジネスコーデ図鑑』(日本実業出版社)の著者がポイントを解説します。
合わせるトップスに気を付けよう
太めシルエットが一般的な軍パンは、合わせるトップス次第で、印象がガラッと変わります。特にジャストシルエットのトップスでは、パンツの太さが悪目立ちする懸念もあるため、オーバーサイズのトップスがバランスを取りやすいのです。
ちなみに相性よいトップスといえば、Tシャツやスエットをイメージされる方も多いのでは。一方、テーラードやハイゲージのニットは、その出自があまりにかけ離れているため、チグハグな印象です。
たとえばニットを合わせる場合、フィッシャーマンのようにローゲージでボリューム感ある無骨なものが軍パンに合います。ただしカジュアルを出自とするアイテムであったとしても、必ずしも似合う訳ではありません。
というのも軍パンは生地に厚みがあるため、ペラッとした生地感のトップスでは、だらしなく見えてしまうからです。そのためTシャツやスエットであっても、ヘビーウエイトのしっかりした生地感を選んでください。
特に年齢と共に、顔や頬が垂れてくる40男にとっては、トップスのペラッとした生地感は、くたびれて見えてしまうリスクがあるからです。
初心者はジョガータイプを選んでみよう
サイドにポケットがついているため、カーゴパンツというだけでミリタリー色は強めです。
そこで軍パン初心者には、ジョガータイプをおすすめしています。というのも裾がすぼまっているため、テーパードパンツの印象に近づくからです。
つまり、軍パンを大人っぽく上品に着こなす簡単な方法は、「ミリタリー色を抑えた」コーディネート。迷彩柄などのミリタリー色が強いものは、おしゃれ心に精通した人向けで、合わせの難易度が上がってしまうのです。
そのため色合いについても、定番のカーキではなく、ベージュやグレーなども試着してみてください。
スッキリした軍パンコーディネートは、「トップスの出自」と「生地感」を踏まえたうえで行いましょう。このときミリタリー色を抑えた軍パンならば、上品な印象に仕上がるはず。