残暑が続くこの時期、おしゃれ目的のみならず、思いのほか帽子が役立ちます。とはいえ、帽子は服に比べキャラが強く、全身のコーディネートバランスを崩すことがあります。単体ではカッコよくても、全身で見たとき、予想もしなかった印象に陥るということです。
帽子の悪目立ちを避けるべく、40男が注意すべき「帽子と服のバランス」についてお伝えします。
帽子の定番「キャップ」の落とし穴
「帽子といえばキャップ!」といえるほど、馴染みあるかぶり物のひとつです。というのも、子供から大人まで幅広い世代が身に着けている姿を街で見掛けるからです。普段帽子をかぶらない男性であっても、キャップのハードルは低いことでしょう。
ところが、キャップはカジュアルなイメージが強いため、ドレス感が強い服には合いません。ドレス感が強い服というのは、フォーマルな印象のものです。たとえば、ビジネス仕様のダークスーツにキャップが合わないことは誰でも想像できます。同様に、ジレと呼ばれるベストもキャップに合わせづらいのです。
しかも、ベストとキャップという組み合わせは、遠目に見たとき、釣り人とほぼ変わらないシルエットになります……。
キャップにはアメカジ系のアイテムを合わせましょう。たとえば、Tシャツ、シャツ、パーカーなどです。また、ジャケットならば、ワークテイストのカジュアルジャケットは意外とハマりますが、40男には難易度が高いかもしれません。
おしゃれ好き男性が陥るハットの盲点
ハットに憧れるおしゃれ好きな男性が陥りやすい盲点があります。ハットは帽子単体でカッコよすぎる帽子です。キャップ以上にキャラが強くキザに見えてしまうリスクがあります。
たとえば、ジャケットにハットをかぶるその姿は、一歩間違えれば舞台衣装のように仰々しく見えるかもしれません。なので、リラックス感ある服でキザに見えない工夫を凝らしましょう。
カーディガンや襟のないTシャツと合わせることで、普段遣いのこなれたハットスタイルが完成します。
ニット帽はくたびれ感を強調する
ニット帽が「冬のアイテム」という考え方はもはや古いのかもしれません。昨今、夏のニット帽スタイルも若い人の間で見かけます。ストリートファッション好きの方が愛用する人気アイテムです。
ただし、40代のニット帽スタイルはシワや肌のくたびれだけが悪目立ちするリスクがあります。というのも、ニット帽はつばがない分、顔が強調されるからです。
ニット帽をかぶるときは、メガネや伊達メガネを合わせてましょう。おしゃれなファッションメガネをアクセントにすることで、カフェにいそうな「おしゃれさん」に仕上がります。
著者プロフィール: 森井良行(もりい・よしゆき)
エレガントカジュアル 代表取締役
20代後半から40代の男性のファッションを「エレガントカジュアル」でワンランクアップさせる「服のコンサルタント」。 街のセレクトショップを歩き、顧客に試着を繰り返してもらいながら、その人に最も似合う服を探していく独自の「買い物同行」は9割以上の高い満足度を誇る。
著書『毎朝、迷わない! ユニクロ&ツープライススーツの上手な使い方』 (WAVE出版)