もう何年も続くスニーカーブーム。ビジネスファッションにおけるスニーカー通勤の定着も相まって、そのブームはもはや新定番に昇華しました。デザイン・色のバリエーションも幅広く、オン・オフ問わず足元のスタンダードです。
ところが、スニーカーは一歩間違えると野暮ったくなります。合わせるパンツ丈や色によって、一瞬でダサく見えます。特に、夏は選び方を間違えると残念な印象です。40代はもちろん、20、30代の男性が注意すべき「夏のスニーカー対策」をお伝えします。
スニーカーで黒を選ぶと夏は危険
印象を引き締める「黒いスニーカー」は普段は重宝します。ただし、夏はその印象が重く見え、一歩間違えれば暑苦しいのです。なかでも、絶対にやってはいけないNGコーディネートは、黒いスニーカーに明るめのパンツを合わせること!
「暗い足元を緩和するため、服くらい明るくしよう」と考えた結果、失敗するパターン。靴とパンツのコントラストが際立ち、より一層、黒スニーカーが重く見えるからです。
靴とパンツはコントラストの強弱が重要です。弱すぎるコントラストでも印象がボケますが、強すぎるコントラストでも「靴だけ浮いて見える」、つまりコーディネートにつながりが消えます。
もし、夏に黒スニーカーを合わせるならば、パンツは黒・濃紺デニムなど暗めにし、代わりに足首の肌を露出しましょう。足首の肌が見えることで重い印象が和らぎ、かつ、全身のつながりも保てるからです。
また、黒いアッパーソールに白いソールのスニーカーであれば夏も合わせられます。一方、フライニットと呼ばれるメッシュ素材の黒スニーカーであれば、軽快さを演出しやすいでしょう。
スニーカーの魅力を台無しにするリネンシャツ
夏と言えばリゾートファッションが似合います。けれど、イタリア人がリゾートで着ていそうカラフルなリネンシャツに、スポーティーなスニーカーを合わせるとテイストがチグハグになります。
もし、リネンシャツをスニーカーで合わせるならば、紐がないスリッポンタイプのスニーカーが良いでしょう。とはいえ、リネンシャツには、同じくリゾートを感じさせるサンダル以上、スニーカー未満のレジャーシューズが合わせやすいです。
著者プロフィール: 森井良行(もりい・よしゆき)
エレガントカジュアル 代表取締役
20代後半から40代の男性のファッションを「エレガントカジュアル」でワンランクアップさせる「服のコンサルタント」。 街のセレクトショップを歩き、顧客に試着を繰り返してもらいながら、その人に最も似合う服を探していく独自の「買い物同行」は9割以上の高い満足度を誇る。 著書『毎朝、迷わない! ユニクロ&ツープライススーツの上手な使い方』 (WAVE出版)