若い人には定番と言える「バンドカラーシャツ」。帯(バンド)のように見える襟の形状がネーミングの由来ですが、スタンドカラーと呼ぶ人もいます。中世ヨーロッパの貴族が着ていたという説が有力ですが、現代人にとってこのデザインはなじみがあるとは言えないことが問題です。
2015年ころに流行したのち、定番アイテムとしてあらゆるショップで見掛けますが、着こなしを間違えれば予期せぬ印象を人に与えてしまう事でしょう。今回は「バンドカラーシャツのNG」について、『38歳からのビジネスコーデ図鑑(日本実業出版社)』の著者がお伝えします。
リネン混バンドカラーはシャツインを避けよう
今季リネン混のバンドカラーシャツをショップでよく見掛けます。「襟がないシャツデザイン」と「リネン素材」が掛け合わさることで、休日に着ると「リゾート地でリラックス」している雰囲気が良く出ます。シャツインしてキッチリ着るより、裾を出した着こなしがハマるのです。
またリネン(麻)はシワがつきやすいため、シャツインしたとき、そのシワ感がだらしなく見えます。これはバンドカラーに限った話ではありませんが、カッチリしたジャケットよりカーデガン感覚で着られるアウターが合います。
もしくは、シャツブルゾン感覚でクルーネックTシャツの上に羽織るスタイルです。都会的なコーディネートというよりリゾートカジュアルなコーディネートで楽しみましょう。
着こなしのハードルが上がる「ボタン全留め」
バンドカラーシャツに似た襟型「マオカラー」。毛沢東の英語の呼び名である「マオ」という名称がつけられたマオカラーは、ジャケットのみならずシャツにおいても、国民服として中国で広まっています。
マオカラーとバンドカラーですが、いちばん上までボタンを留めた着こなしでは、その識別は難しいのではないでしょうか。パリッとした着こなしのマオカラーとして見せる分にはボタン全留めはウェルカムですが、リラックスした風合いで見せる今季の着こなしにはそぐいません。
なので、今季のバンドカラーシャツの第1ボタンは開け、袖をまくり、シャツ裾を出しリゾートカジュアルとして生かしてみてはいかがでしょうか。