季節の変わり目に活躍するライトアウター。なかでも、裏地が付いていないステンカラー型(比翼仕立てで第一ボタンを締めなくても着用可能なタイプ)のスプリングコートは重宝します。
ところが、着こなしや色選びを間違えてしまえば、通勤中のサラリーマンに見えかねません。
「この時期、上着を迷う」という声をよく耳にします。まだコートを手放すことはできませんが、真冬物は野暮ったいと感じる40男が多いのではないでしょうか。やりがちなスプリングコートのNGについて、『38歳からのビジネスコーデ図鑑(日本実業出版社)』の著者がお伝えします。
スプリングコート初心者は「色で差別化」が正解
スプリングコートを休日に着た時に、「それって、仕事用のコートでしょ?」なんて相手に思われてしまうことを避けたいところ。春先となるこの時期、通勤中のサラリーマンもよく羽織るコートだからこそ、スプリングコートは特に色合いに注意すべきです。
しかし、オン・オフ兼用という提案をしているショップも数多く見かけます。もちろん、コートの下に合わせるアイテム次第で、黒・紺や、グレー・ベージュであっても、仕事着に見えない工夫はできないことはありません。
それよりも、ブルーやオレンジ、ベージュピンクなど、カラフルな色を選ぶ方が明らかに簡単で効果的です。
特に、スーツ量販店で並ぶ黒いスプリングコートは、見た目のドレス感も相まって、カジュアル転用はかなり難易度が高いでしょう。例外として、白いボタンが付いているものは、たとえ黒・紺やグレーのコートであっても、ボタンのコントラストによって爽やかに見えますし、カジュアル感が強まるので許容されます。
スプリングコートの下にカジュアルジャケットはNG
オン・オフ兼用のスプリングコートを選ぶとき、注意すべきことはボタンの色だけではありません。できればコーディネートの考え方に工夫が欲しいところ。
というのも、黒・紺、グレー・ベージュのスプリングコートにジャケットを羽織ると、コートから見えるそのスタイルがビジネスユースと代わり映えしません。
ですから、これらの色を選ぶ際は、合わせるアイテムをカジュアルに寄せることがポイントになります。例えば、パーカーや地厚なニットを直接コートに羽織ることで、週末の雰囲気があふれ出します。
また、キャップやスニーカーを合わせることで、遊び心ある「大人のスプリングコートスタイル」に仕上げることができます。